指す将順位戦9th A級1組第7局 vs承久の乱さん
こんにちは。フェローチェです。
先日、9/2に承久の乱さんと指す順7回戦を戦いました。
ここでは、その対局について振り返っていきたいと思います。
対局内容
振り駒の結果私が後手。ですが、便宜上先後逆の図面でいきます。
序盤、承久の乱さんがパックマンの出だし。
さすがに一発勝負で取る勇気はないのでスルー。
お相手振り飛車にするかな?と思い、対抗系を狙って居飛車にしたのですが。
相居飛車になってしまいました。
対抗系党なのでちょっと思惑が外れた形になりましたが、こればっかりは仕方がないですね。
で、指し進めて次図。
こちらが棒銀のような感じで端から攻めて銀交換をしました。
98歩と謝らせているのもあり、こちらがやや指しやすい将棋になっていると思います。居飛車がわからない割にはよく指せているでしょう。
ただ、この辺りから一手一手が難しくなってきます。
ここではすぐに86歩と行くのもありましたが、よくわからないのでとりあえず31玉としました。
少し進めて次図。
相手の24歩の突き捨てにより、こちらの持ち駒が1歩増えたので、満を持して8筋から攻めたところです。
相当うまく行ったように見えたのですが、ここから、77金、86歩、88歩と謝られたのがいい辛抱でした。
こうなると、2筋でこれ以上の戦果を挙げるのが難しいので、指し手がまた難しくなりました。うまく収められたという感じです。
考え方として、右側を詰めたので今度は左側から攻めたいところ。なので本譜は46歩と垂らしました。これは良い判断だったと思います。
少し進めて次図。
46歩と垂らした時から、この辺りで55歩と打って攻めることを考えてはいました。
ただ、対局中は、45銀、47歩成、55飛と、飛車を走られてお手伝いのような気がしてしまい、55歩を取りやめてしまいました。
ただ、局後検討すると、ここで82角と出る絶好の手がありました。
この角の利きを止める手はありませんし、飛車を成ったら46角と王手で出る手が厳しいです。
この順は、73の桂を85に跳ねたことも活かした順になっており、この順で勝っていれば美しい勝利となっていたでしょう。
ただ、本譜は82角が見えずに断念してしまったので、おかしくしてしまいました。
本譜に戻り、変化の前の局面図を再掲します。
本譜はここで25銀と出て、37角に55歩としました。37に角を呼ぶことで、47歩成が飛車角両取りとなる工夫です。
しかし、以下46角、56歩、同銀となり、飛車角両方を捌かせる結果となってしまいました。そこで44角と出て次図。
ここでは、42とか41ととして、飛車を成り込むことを優先されていれば、少し苦しい将棋になっていました。
本譜は64角、22玉、42ととされまして、これも自然なのですが、そこで55歩と飛車先を止めることができたので、こちらとしても粘りが効く形にはなりました。
そして次図。
37桂は自然な活用です。
銀をただ逃げるなら26銀ですが、25桂と使われて、金取りかつ逃げ道を押さえられます。そうなるとやや自信がない将棋です。(評価値的にはまだ難しいようですが。)
困ったようですが、ここで36銀と出る手が落ちていました。この局面になって初めて気づいた一手なので、本当に運良く落ちていたという他ありません。
ただのところに銀を出る手ですが、取ると35銀と打って飛車を詰ますことができます。そして、相手玉は飛車の打ち込みにこれ以上なく弱い形をしており、飛車を取られるともう自玉に猶予はありません。
ということで、相手の猛追を受けることになり次図。
今49飛の王手に59歩と中合いしたところ。
これを取ると、69金打と弾かれてしまい、自玉が詰めろなので詰めろ竜取りになってしまいます。
ですので、ここは一回受けることに。この詰めろを外すには、85桂として逃げ道を開けるしかなさそうです。
少し進んで次図。
自玉は危ないことこの上ないですが、相手の持ち駒がやや不足していて、かつ何かと合駒請求がきくので、結論から言うとこの局面は耐えており、こちらの勝ちのようです。
とはいえ、対局中は全く読み切れていなかったので、これが助かっていたのも幸運でした。
ということで、なんとか本局勝つことが出来ました。
総括
相居飛車になってしまい、不安な立ち上がりでしたが、序盤はうまく立ち回れたようで良かったです。
その指しやすさを、中盤でうまく優勢に結びつけることができませんでしたが、それは本局が難しい将棋になったからで、実力自体は十分出せた将棋だったと思います。
本局に勝つことができ、また次の8回戦は不戦勝ですので7勝1敗。消化の関係で2勝ぶんリードして暫定首位に立っているという状況になりました。
ですので、今月いっぱいは他の方の7,8回戦を余裕を持って観戦できそうです。
それでは今回はこの辺で。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
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