わたしが80歳になったとき、なにを恐れるんだろう。
今日ちょっと考えさせられることがあったので、頭のなかを整理しがてらこちらにも記録を残しておこうと思います。
整体院に通ってきてくださる患者さん(80代)のはなし。
病院でも診てもらっているがよくならない、というので、うちの整体院をみつけてきてくださいました。
この方の症状については詳しく書くことは控えますが
おひとりで電車に乗って歩いて整体院までいらっしゃって、スマホ決済も使えるくらいの、いわゆる一般的な日常生活には支障のないレベルの健康を保っていらっしゃる(ようにわたしにはみえる)方です。
初回来院から2ヶ月ほど経ったいま、とあることから「おくすり手帳」を見せてもらうことができました。
これまでも、他の患者さんのおくすり手帳を見せてもらったことは何度もありますが、今回はちょっと考えさせられてしまいました。
まず、数が多い。
え、そんなにたくさん飲んでたんですか?
というレベル。
薬の名前をネットで検索してざっと調べた感じだと
降圧剤(高血圧の薬)
血管拡張の薬
骨粗しょう症の薬
睡眠薬
睡眠導入剤
胃潰瘍、胃炎の薬
整腸剤
と、それに加えて
神経の高ぶりをおさえる、不安感をおさえる薬(漢方)
と。
過去1ヶ月以内に3日間(11月○日、○日、○日)、それぞれ別の科を受診して処方された薬のようでした。28日分、30日分、などとあったので同時にそれらを飲んでいることになります。
1,2,3,4…と数えてみたら11種類。
震えました……。
1日1回としても、いちにちに11種類もの薬を飲むって。
1日何回?何錠?と思って、よくよく見てみると薬によって違う。
いやいやいやいや、これ無理でしょう。
こんなにたくさん飲んでて、いったいどれが効いてるのか
だれが分かるというのでしょう。
そして、飲み忘れや飲み間違いせずにこれだけの数の薬を管理するのって無理すぎじゃないですかね???
こういう現象が起きているのは以前から知ってはいましたが、実際にそういう人がいるのはもしかしたら初めてかもしれません。
ある薬の副作用で、不快な症状が出ていて、それを解消したいがためにまた別の薬を飲み、胃腸が荒れるからまたその薬を飲む、って…。
どうやら、薬を飲まないと不安になる、ということらしいのです。
はい。
薬が飲んじゃダメとか、薬は良くないとかそういう話はいったんおいたとして。
もし、わたしだったら?
わたしが80歳になって、いまのこの患者さんのような状況になったら。
わたしだったらどうするだろう、と考えました。
血圧が高いから、血圧を下げる薬をのむ。
薬を飲むようになってから、ふらつき、めまい、頭痛がするようになった。これをなんとかしなくてはとまた別の薬を・・?
そもそも、血圧が高くなって不安なことってなんだろう。
心筋梗塞、脳卒中?
すぐに死んでしまうのはこわいけど、後遺症で生活に支障がでて周りに迷惑をかけるよりはまだマシなのかもしれない。でも、でも…
今までできていたことができなくなるのが怖い。不安だろうな。
と思いました。
でも、いちばんの不安のもとはというと
「元気なうちにやっておけばよかった」
という後悔のようなものではないかな、と思ったのです。
・・・
人間いずれは死ぬのだから、それは避けられない。
理想は、ピンピンコロリ。
ある晩、寝たら、よく朝目覚めなかった。
死ぬ前の数日、だんだんと身体が動けなくなって食べられなくなって、最後は枯れるように死んでいく。それが理想かもしれない。
でもそれだって、あの時ああすればよかった、こうすればよかった、なんてことは考えたくはない。
先のことはだれにも分からない。
まだ40代のわたしは、自分が明日も元気でいるのが当たり前と思っているけれど、ほんとうのところは分からない。
80歳になって、健康に不安をおぼえたら。
なにを恐れるんだろう。
薬を飲んで不安を解消しようとするのか、それとも……。
・・・
けっきょくのところ、行きつくところは
「いつ死んでも後悔しないように、いまを生きる」
でした。
最近、母(70代)が
「お母さんは、いつ死んでも後悔しないよ」
と何度もいうので、なんだか悲しくなっていたのですが
もしかしたら、それが母にとってもわたしたち家族にとっても一番幸せなことなのではないかなぁと、今日改めて感じました。
うまくまとまりませんでしたが…
今日はこんなところで。
自分の人生は自分で決めるしかない、と思いました。人の人生に、口出しはできないのですよね。
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