マガジンのカバー画像

チュニジア

6
運営しているクリエイター

#海外

このSAKE、上/戸/彩の味

このSAKE、上/戸/彩の味



『Hot-Dog Press』(講談社)の日本酒特集や、『もっと好きになる 日本酒選びの教科書』(ナツメ社)でご一緒させていただいた四谷三丁目の人気店「animism bar 鎮守の森」店主・竹口敏樹さん。複数のSAKEをブレンドし、その味わいを芸能人にたとえるエピソードは、当時のブログでも4コマ漫画にさせていただいておりました。

日本人にしかわからない、日本人だからこそわかる超ハイコンテク

もっとみる
“伝わる言葉”で伝えよう

“伝わる言葉”で伝えよう



日本でSAKEの味わいを説明するとき、ワインのソムリエのような比喩を使うことに違和感を覚え、そういった表現をするのはなるべく避けていました。
単純に、自分がそれらの説明を聞いてパッとSAKEの味をイメージすることができなかったからなんですけど。

そのため、True Sakeの仲間が「シトラスのような香り」「シルクのようになめらか」「ハチミツやカカオを思わせる味わい」といった”単語並べ立て表現

もっとみる

カネとナカタと日本酒と 〜その愛が、酒を殺してしまわぬように〜

中田英寿が話題である。日本酒ファンのあいだで。
この記事が公表されてからのことだ。

元サッカー日本代表・中田英寿氏は現在、日本酒を世界に発信すべく、さまざまな取り組みをおこなっている。
そのプロジェクトの中で、彼がプロデュースしたオーダーメイド冷蔵庫「MIYABINO」。
これが297万5000円(組子オプション付360万円)と高額であるがゆえ、ある一定数のひとびとの気持ちに火がついてしまった。

もっとみる
SAKEを化学する

SAKEを化学する



米国への輸出100年以上、現地法人30年の歴史を持つ米国月桂冠を率いる31歳の若手杜氏・河瀬陽亮さん。
日本全国で125人しかいない清酒官能評価の認定者のひとりでもあります(取得した当時は弱冠23歳、実技試験は一発合格だったとか)。

この日はわたしが働くTrue Sakeへプライベートでいらっしゃっただけなのですが、初めてお会いしたのは、米国月桂冠が位置するフォルサムの地。
フリージャーナリ

もっとみる
アメリカお客さんあるある

アメリカお客さんあるある



電話などで商品の問い合わせがあったときに、
「まったく正しい発音ができる気がしないが、行くぜ!」
という前置きとともに、
「デワ……クラ……ジュンマイダイ…ジンジョー……」
と一生懸命読み上げてくれるのを聞いていると、珍妙な言語で申し訳ないな……という気分になることしばしば。
日本語のローマ字表記、英語圏の人にはとんでもなく読みづらいようですね。
特にSAKE(日本酒)は酒造名+ブランド名+カ

もっとみる
誰か、早くここへ来てくれないか━━日本酒づくり新規参入への提言

誰か、早くここへ来てくれないか━━日本酒づくり新規参入への提言

空と砂しかない世界だった。フロントガラスが映す果てしない砂漠を眺めながら、運転席に座る櫻井さんは、「わざわざこんなところまで、すみません」と苦笑いした。
「超興奮しています」、わたしは応える。「こんなところでSAKEが造られている、それは希望でしかない」と。

米アリゾナ州、人口たった5000人の町ホルブルックでArizona Sakeを営む櫻井厚夫さんのもとを訪れた矢先のことだった。一泊二日の弾

もっとみる