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昼の光に、夜の闇の深さが分かるものか

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父の命日

今日は38回目の命日 死体検案書によると朝の5時半頃が死亡推定時間で、今朝はその1時間前から目が覚め、38年前を想い起こしていた。 家の前に停めた車の中で死んでいた父 ベンチシートのワンボックス車だったために、助手席側に倒れていても外からは見えなかった。 車の鍵はハンドル横の鍵穴には挿さらず、アクセルの前に落ちていたから、おそらくは車のドアを開け乗り込み、シートに座り鍵を挿そうとしてそのまま逝ったのだと思う。 車はビニールシートで、父は心臓が悪かった。 10月末、北海道の朝は

    • 東京パワースポット

      母が亡くなって3ヶ月半経った。 喪失感は少しも埋まらないが、次から次へと対処すべきことが現れ、あっという間に月日が経った。 先日、仙台を所用で訪れ、その後4日間東京に滞在した。 昨年末、お参りした神社へのお礼参りと、私が行くべき神社への、東京パワースポット巡りをしてきた。 神頼みというよりも、まずはお礼参り。 都内はもとより、西東京市や府中市まで足を延ばし、Google earthに全幅の信頼を寄せての巡りとなった。 正しく生きよう、正しい行いをしていこうと、都度

      • 一年前

        同じ相手にこれほど違う内容のメールを書くとは、思いもよらなかった。 想像だにできなかった。 しかし、これが現実 何の救いもなかったということなのか。 きっとそうなのだ。 カルマはどこまででも追いかけてくる。 これがきっとそうなのだ。

        • 一年で一番危険な日

          36年にもなるだろうか。 休みであっても外へは出ない、車の運転はしない。 などといったことをずっと続けてきた11月23日という日。 仕事であれば仕方なく出勤し、細心の注意を払いながら一日を過ごす。 そんな36年間だった筈だ。 今年は禁を初めて破った。 朝から街をぶらぶらしてデパートで昼食を摂り、電車に乗って龍神様にお詣りしてきた。 街中では外国の真似をしたブラックフライデーなるイベントがあちこちで催され、結構な人だかりを作っていて、「その波」に呑まれいくつか買い

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        • チュニジア
          6本

        記事

          肋骨

          母と似ているところを見つけた。 入院先のベッドの上で、腹が痛いと母が言う。 「痛いのは腹の上の方?それとも真ん中?下の方?」と聞きながら、鳩尾から臍の下辺りを摩った。 鳩尾から臍までを直線的に摩ったり、そこから左右に少しずつ間隔を取って摩っていると、私自身の腹を触っている感覚に捉われた。 肋骨の「出方」がそっくりなのだ。 左右の肋骨がそれぞれ描いているカーブが、肋骨と腹との落差、肋骨の出っ張り具合がそっくりなのだ。 こんなところが似るものなのか。 それとも皆、こんな感

          ”I know I need to change something.”

          先日届いたアルバムに入っていた曲 元歌は知っていて、テンポもいいし歌い手の声もいいし、アルバムを買うまでではないが嫌いじゃなかった。 元歌のJAZZバージョンと言えるその曲を聴くと、それまで気にしていなかった歌詞が、結構なインパクトとともに頭の中に入ってきた。 「うん、それって言えてる。」「そうだよな。」などと呟きながら、気がつくと何度か繰り返し聴いていた。 とても新鮮だった。 そこで私は思ったのである。 気付かないだけで、きっと同じことをしているんだろうな、と。 聴くこ

          ”I know I need to change something.”