企業研究で株を買う

就活というと企業研究を熱心に行うようだが、もしまだ2年、3年後のことだということなら、「ここだ」と思うところの株を買ってみると良い。
株というと、大金が必要で、大きなディスプレイをいくつも並べてチャートを表示してマネーゲームに明け暮れていたり、大損をして首がまわらなくなって・・・という姿を思い浮かべてしまうかもしれないけども、ここで言うのはちょっと違う。
あちらは一日の中で何回も細かい売買をして、利ざやを稼ぐ「デイトレード」と呼ばれるものだけど、こちらは、社会勉強のための「ミニ投資」だ。

株の売買に大きなお金が必要だったのは、日本では売買単位というものがあって、この単位でしか売買させてもらえなかったということがある。これが、昔は1000株だったので、例えば1株500円なんていうものでも、50万円単位でしか買えなかった。1000円なら100万円だ。これが最近では100株単位になったので、500円なら5万円、1000円なら10万円と、だいぶ身近なものになっている。
しかも、最近のネット証券会社では、一日何十万円までの取引は手数料無料なんてやっている。
更に、ネット証券がサービスとして(多少手数料をとるものの)1株単位の売買もできるようになっている。つまり、500円の株なら500円+手数料(SBI証券などだと50円だったか)で1株手に入る。

「ここは良いんじゃないか」と思ったところの株をためし買いしてみよう。多少なりとも実際の自分の金だと思うと見る目も少しは変わるだろう。どうしても同業他社の動向も気になるはずだ。自分の読みが正しいのかどうかは株価が物語ってくれる。
もっとも、多少値下がりしたとしても滅多なことではゼロにならない。当たらない宝くじを買ってゴミにするよりましだとも言える。

ちなみに、たとえ1株株主でもちゃんと株数に応じた配当金は受け取れる(1株では数十円程度ということが多いけどもね)

そして、わずか1株の株主にも大株主の方々と同じような決算関係書類が送られてくる。この中では「株主様」に向けてこういう状況でこうなっていて、将来的にはこうしていくといったことが書かれている。ネットで公開されているものを画面で見ているのとは違って、封書で自分宛に送られてくるものを読むというのは、気持ちの入り方も違うはずだ。
単に「企業研究はここを見ろ」なんていう類を見るよりも、ずっと生々しく感じられるだろう。

余談だけど、少し余裕があるなら、株主優待目当てで株を買うというのも悪くない選択かもしれない。たとえ、自分で使わなくても金券ショップで買い取ってくれるような株主優待券もあることだしね。

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