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「体験を通じてチームの共通言語が増えていくサポートをしたい」メンバーインタビュー:下村理愛

株式会社フィアレス

フィアレスのメンバーがなぜこの仕事をしているのかに答えるインタビュー。3人目はCCOの下村理愛です。(聞き手:内海 書き手:森)

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下村理愛(CCO)
筑波大学・筑波大学大学院教育研究科卒業。東京学芸大学高尾隆ゼミにてインプロを学びながら、カナダやアメリカへの留学など精力的に行う。卒業後は株式会社LITALICOにて約4年間、発達障害のあるお子さんのべ3000人のレッスン・親御様向けレッスンを実施。2021年9月より拠点をバンクーバーに移行。

フィアレスではどんな役割を担ってますか?

りな
CCO(Chief Collaboration Officer)として、色んなコラボレーションを生んでいます。新たに人に出会って巻き込んでいくことがとても好きなので、みつばちのように色んな所へ出向いて仲間を増やす活動をしています。

お客さん向けには、学生時代から学んでいたコーチングを活かしながら、ヒアリングをしながら本当の困りごとは何なのかを聞いてます。

うつみ
お客さんに合う時に大事にしていることってありますか?

りな
A社の人という感じではなく、〇〇さんという個人として関わってると思ってます。B to Bではあるんですが、折角その人と出会っているので、その人の人生がワクワクすることを大切にしています。

うつみ
それを考えるようになったのは元から?なにかきっかけがあったの?

りな
一番の理由は、A社の誰々と考えると、私自身がしゃべる時にドキドキしちゃうからっていうのもあるけど、会社員のAさんではなく、Aさんという人間がそこにいてAさんという人間が今喋っているということがすごく大事だと思うんだよね。

その人と、仕事じゃない場でも「出会えてよかったね」と言い合える関係になること、その人らしさを大切に仕事をするのが好きです。

うつみ
それはインプロに出会ってからそう考えるようになったの?

りな
インプロに出会ってからだなぁ!昔の私だったら、肩書にかなり影響を受けて人を見ていたと思う。

ラベルがあると、そのラベルにあった自分を演じてしまいがちだけど、インプロではそうはいかなくて。その人らしさが垣間見えた瞬間に見ているお客さんが湧くことがよくあるんです。弱さを含めて、その人らしさが見える瞬間が好きです。

うつみ
フィアレスは企業研修ですが、今の話で出たその人らしさという点とどう繋がるのか、ビジョンとかはある?

りな
会社に入ると、真剣だからこそ大多数の人は「良く思われよう」「失敗しないようにしよう」と良くも悪くも鎧を着るようになると思います。

企業研修でインプロをやった時に、「間違えちゃった」っていう様子をオープンにしたり、思いもよらないアイディアポンポン出る瞬間があって、笑顔やチャームポイントが自然と出てくるんです。そこで流れる時間は、肩書付きの〇〇さんじゃなくて本来の自分に近い状態になってる。普段のチームでもその状態で仕事ができるとクリエイティブだし、その人らしく仕事をすることに繋がっていくと思います。

IMPRO KIDS TOKYO*1(以下IKT)の代表もやっていますが、フィアレスとの関係はありますか?

りな
延長線上の活動だと思っています。
IKTは子どもとその保護者向けのの習い事で、子どもが自由になるには、大人の在り方こそすごく大事なんだよね。大人が「こうしなきゃ」「ああしなきゃ」と思っていると、子育てにもその影響が出てきちゃう。だからこそ大人向けの事業も企業研修もやっていました。

でも、子ど向けの事業なのに研修ばっかりやってるぞ?と団体の活動内容と周りからの見え方の違和感を持ったり、私がかっちりとした企業向けの研修をすることにしんどさを感じていたりして、これまでも一緒に活動してきたうつみくんの力を借りてフィアレスを立ち上げようってお誘いしました。もう一個兄弟を作るみたいなイメージでした!

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うつみくん
りなちゃんが企業研修をやるのが大変なのは、りなの問題なのか社会の問題なのかどっちなんだろう?

りな
うーん‥‥社会の問題もだし、私の問題もあるよ!
社会とりなに「ずれ」がある。

私はこれまで子どもと触れる機会が多かった分、短くわかりやすい言葉(「うれしい!」「〇〇だ!」)で伝えることが身に付けてきたんだよね。「うわぁ!」とか「おー!」とか感嘆文も結構多い(笑)

でも、大人文脈の社会でそれをやるとすごく生きづらく感じるんだよね。しっかり誰にでもわかる言葉で理論的な説明を求められる場が多い。だからその辺はうつみくんにお願いして、私は空気づくりや揺さぶり係をしている。

うつみ
社会がより寛容になったら、自分も研修をバリバリやっているイメージある?

りな
ある!子どもみたいな大人というか。

やっぱりまだ今は、完璧なものを短い時間でやらなきゃみたいな感覚がある。ワークショップって実験の場なんだけど、それがまだ許されていない気がする。本当にそこを楽しめる関係性の人が増えてきたらできるかもなと。

私は元々ホームパーティが好きなんだけど、そんな感じで肩書を外して人と繋がることが好きなのは、責任を背負っていない「一人の人」と関わることが好きだからなのかなと思う。子ども心を戻しやすい環境で会うみたいな。

うつみ
そこは僕と対照的だよね。僕は目的のある場が得意で、逆にホームパーティみたいな場は苦手なの。その違いはおもしろいよね。

りな
面白いね。だから一緒にやってるんだろうね。

うつみ
フィアレスという会社のなかで、より自分を活かすていくとはこういうことだというビジョンはある?

りな
今は、うつみくんと一緒にやると居心地がいいなあ。

インプロの場でも「ちゃんとしよう」と思っちゃう人がいる。その人をこちょこちょくすぐりにいくというか、自分がヘラヘラしていることで表現の許可を与えることができる存在でありたいなと思っています。

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ホームパーティが好きなので、一度繋がった人を集めてホームパーティをして、改めて心に火を付けていったり。そういうことをしていく気がする。

今後はどんな人と出会っていきたい?

りな
そうだなぁ‥‥人と関わる時に壁を作ってしまう人。いわゆる「頭が固い」と言われている人たちとか。そんな人と深い信頼でつながって、この人にこんなチャーミングなところがあったんだと周りの人が思ってもらうきっかけにしたいなと思う。

例えばとげとげしい態度を取る人って、これまでに色々身につけてきた結果なのだと思うんだよね。そうしないとなめられちゃうとか生き残れなかったとか。そういう人でも、力を抜いていていいんだ…と思ってもらったら最高だよね!

うつみ
フィアレスが世の中に広まっていったらどんな社会になると思う?

りな
社会の共通言語が変わっていくと思う。

この前、ピクサーの舞台裏という作品を見たんですよ。「inspire」とか「オauthentic」とか、その人がその人らしくいるための共通言語を社員の皆さんがたくさん使っていたんだよね。それがとてもいいなと思ったんだよね。

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インプロはワークショップをするだけじゃなくて、体験と共にチームの共通言語が増えていくことだと思うんだよね。それによって自分に戻ってきやすくなる。言語を使うことはリマインダーになるから。

こういう過程を経て、ありきたりな言葉ではあるけど、みんなが自分らしく働ける社会になっていくんじゃないかなと。そのためにインプロは最高のツールだなと思う。体験と共通言語。インプロって共通言語となるパワーワードもしっかりしているからさ、そこもおすすめです!

IMPRO KIDS TOKYO*1
一般社団法人IMPRO KIDS TOKYO
親子で学べるコミュニケーションの習いごと事業として、2018年に設立。現在では対面・オンラインでの自社クラスや小学校のアフタースクールに約100名のお子さんが通っている。株式会社フィアレスCCO下村・CHO我妻が代表理事、COO森が講師を務める。


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