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腰が床にのめりこんでしまっている男

日曜日から、恋人タミオ君は仕事が早めに終わっていて、2夜連続でお泊まりに来ている。

そして本来19日だったお休みが撤回され、20日に変わったために、私を職場に送り届けて帰って行った。また夜戻ってきてくれるそうなので、久々の3夜連続となる。


昨日は、タミオ君のお休み前夜ってことで
二人で晩酌をした。

ずっと前に買ってきて我が家の冷蔵庫に入れっぱなしだった氷結の500ミリを半分こして飲んだ。

時間も早かったし、お酒も入ったことで少々饒舌になったタミオ君と、たまにはゆっくり話そうじゃないか と いろんな話をした。


先日我が家族と一緒にBBQに行った時聞かれた
『二人は共通の趣味はあるの?』という問いに対して速攻私が答えた『ない』が、タミオ君にとっては少し寂しかったらしい。

しかしながら、同じ趣味がないのにも関わらず こうしてずっと仲良くいられることも不思議だし嬉しいと仰った。

お互いの趣味にズレがあることは、出逢った日から知っていたけれど、まだ 相手の趣味に連行される機会 がなかっただけで、今後一緒に楽しめる可能性だってないわけじゃない。

私が釣りに連れて行ってもらったり
タミオ君に楽器を教えたりする約束をした。


思い返してみれば、出逢った日から今まで 連絡を取り合わなかった日が一度もなかったこととか
本来、私もタミオ君も連絡不精なのに 毎日連絡を取り合うことが苦じゃなった事についての不思議とか

お互いの良いところだったり
出逢った時の印象だったり
それまでの恋愛経験 も少しだけ伝え合ったりして。


タミオ君は私のいろんな面を 尊敬してる と言った。
私は『御子ちゃんが日々当たり前のようにしてることばっかりだから気付かないだけ』らしい。



先日、友人O氏と険悪になる要因となった
タミオ氏『駐車場は借りない』事件についても

どんなことがあってなぜそう思ったのかを聞けない状況で 答えだけを述べられると妄想が悪い方向に突き進むこと、言いたいことや聞きたいことは我慢してため込むんじゃなくて できるだけその場で伝え合える関係でいたいことも改めて伝えた。

タミオ君も、ずっと話をしたかったけどできない状況だった ということはちゃんと私も分かった上で、だからこそタイミングは責めなかったけど 本当はとてもモヤモヤして悲しかったことを伝えた。


結果友情に亀裂が入ることもなく
恋人関係を解消することもなく
どちらとも話し合って納得することができたものの

それはここまで積み重ねてきた信頼関係があってこその話。
これからも、そういう関係性を維持できれば
たとえすれ違うことがあったとしても、元に戻れるよね。


本気で一緒に暮らしたいと思っているのかどうか だったり、実際望んでいる暮らしはどんなもんなのかについても 確認できた。

これは新事実であったが、どうもタミオ君は中古が嫌らしい。
リフォームされてて綺麗な物件なら問題ないけど、明らかに人が住んでいた形跡が残っているような家には抵抗があるそうで。

来週内覧に行く予定の物件は新築なので、少し希望をもって楽しみにはしているようだった。
もし二人が気に入れば、その場で契約することも考えてはいるみたい。

ただ、『本当に御子ちゃんは南(私にとって悪い方角)でもいいの?』と聞かれたので、真理を確認したところ

正直方角は気にしないけど、私がその事で今後とも家族からアレやコレや言われ続けるのを避けたい と 真剣な眼差しで伝えてくれた。


私は、方位学を気にする母や妹(次女)に【悪い方角に引っ越す場合の対処法】までも通告されており
方位除けのお祓いはもちろんのこと、新居に寝泊まりするのが75日以内になるよう定期的に実家に泊まるように言われている。

家族揃って悪い時期に悪い方角に一家で引っ越している妹(三女)が、事あるごとに旅行やちょっとした外出、必要な学校行事や通院までもに 方角や日程を考慮した指示が下されることが多い。

妹はそれに歯向かうことも多いけど
毎度従わないことについて揉めたり、従ってもらえなかった母が逆に病んだりする様子を見ているし
そのことをタミオ君も知っているので

同じ思いをするなら、妹とは違って【母の指示に従わないことに罪悪感を覚えてしまう私】を見ていられないという話。

タミオ君にとっては悪い方角じゃないので
私は、自分が耐えれば済む話なら大丈夫だと思っていたけれど、タミオ君はそれを見越して 嫌だと言った。


この事については、できるだけ巻き込みたくないと思うが故に深く掘り下げたことがなかったからこそ、ちゃんと聞けて良かった。ありがとう氷結。


あとは、三女一家が住む一軒家のローンが月々7万ちょっとだと聞いたことにより、本来一軒家を建てることが夢であるタミオ君は
賃貸で8万払うなら一軒家を建ててしまいたいと考えているようだった。

そこは籍を入れるかどうかによっても決断レベルが変わってくるし、要求されているスピード感的に注文住宅は不可なので、倉庫を借りるか建売に手を出すかしかない。

倉庫を追加で借りるという選択肢は無くしたい…というのが二人の共通意見なので、なるべく初期費用の安い賃貸に一旦入る というのが現在の目的ではあるものの
新築マンションは初期費用が高い。
どこかで何かを諦めないと、結局話が進まない。


籍を入れるかどうかは、私自身もこだわったり急いだりしているわけではない。でも ケジメをつける意志があるのかどうかは、気持ちとして聞きたくはある。しかしながら、あえて聞かないでおいた。
家も決まる前じゃタミオ君がこの先すべてに怖気づいてしまいそう。

なんだか言葉にすると情けないな・・・

情けないけど私はやっぱり
タミオ君とこの先も一緒にいたいと思っているな。

子供を作るか作らないかで、結婚するかしないかの選択はしても
もしタミオ君がすぐ結婚する気がないとして、別れる別れないの選択まで考えたことはなかったな。


タミオ君の言う
早く御子ちゃんと一緒になりたい という
同棲や結婚を望んでいる言葉を私が鵜呑みにしているからだけど

その気持ちに嘘がなかろうとも
実際に一歩踏み出す勇気がなかったり、ケジメがつけられなかったりするんだとしたら。

そもそもケジメってなんなんだろう。
結婚も妊娠も出産も、一般的に当然の流れとされがちだけど、妊娠や出産に挑まないと決めた今、結婚だけはしなきゃいけない なんてルールだってないのに、なぜそれを目指そうとする自分がいるんだろうか。

確かに相手の人生や生活を背負う責任はお互いに必要かもしれない。相手だけじゃなく、相手の家族とも家族になるわけであって。
マナーとして正式にご挨拶も必要と考えたら、急いで決めることになった引っ越しと同時を目指すと、確かにお互いの家族も巻き込んで急ぐことにもなる。


まずは実家から荷物を出すこと
二人で一緒に暮らすこと を目標に

籍を入れるかどうかは、追々ちゃんと考えて順番に決められればそれでいいんじゃないかなとも思う。

面倒な手続きをいっぺんで済ませたい なんていうロマンティックのかけらもない理由だって、このタイミングを逃したらタミオ君がいつか結婚に踏み切れるのかわからない なんていう理由だって
【ケジメ】をつける きっかけでしかない。


いずれこの人と結婚出来たらいいな とは思うけど

今すぐ結婚したい
結婚できないなら別れたい

と思っているわけじゃないだけに
私も「この機会を逃したら結婚しないかもしれない」と同じぐらい「結婚せずに一緒にいることは何かマズイんだろうか」と思わなくもない。

なんだか結婚って
自分たちのためよりも、世間体とか、社会的地位とか、家族を安心させるためだとか、そういう比重がどんどん高くなってしまっている気がするな。

もちろん自分たちのためでもあるんだけれど
べき論なんだよな、最終的に腰を上げるきっかけって。そうじゃなくてもいいような気がしちゃうんだどこかで。


今タミオ君は
実家にいても我が家にいても、生活の世話をしてくれる人はいて、寂しい思いもする機会がなくて、とても居心地がいいはずだから

結婚 というしきたりに、そもそも魅力を感じる状況にないと思う。

友人O氏の旦那も的確に指摘してくれた
ありがたみを感じる機会を作った方がいい という話も凄く腑に落ちる。



一緒に暮らしたら
感謝してもらえないとか、手伝ってもらえないとか、そういう不安があるわけではないし
私も自分がやりたくてやっているだけで、もちろん手伝ってもらえれば嬉しいけど、やり方やタイミングを強制するつもりもないからどうしても比率が傾いてしまう。

今が不便じゃないからこそ
一人の大変さを味わったことがないからこそ
同棲や結婚にメリットを感じられないという理屈もわかる。

説明するより実際に経験する方が絶対にいい。
タミオ君に一旦一人暮らしを挟んでもらうことは、きっと結果的に良い方向になると分かってはいるんだけど

時間は有限であること、引っ越し1回分の費用を勉強代だと思えるかどうかも含めて、考えれば考えるほど どうしたらいいもんか と思ってしまう。

これ以上重くなったら腰が床にめり込んでしまいそうだ。




とりあえず
来週確定している新築物件のマンションが気に入るかどうか

そこで初めて次の段階に進める(ための話ができる)かなと思う。

即決してもしなくても、メリットデメリットはあるし
デメリットをどう乗り越えるかばかりを考えていたら重い腰も上がらないから、ある程度の勢いも必要だと思う。


あとは優柔不断なタミオ君を、私ができるだけプラス思考に引っ張り続けていけるかどうか…。

過去と相手は変わらない
未来と自分は変えられる 

って、言うからね。



考えすぎずに、前向きに 考える ぞ。

おー。

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