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甘ったれ小僧のペペロンチーノ

こまったさんのスパゲティ 的な。
(とても好きな本でした)



三夜連続お泊まりデーが終わった。
昨日は仕事帰りだったけど外食はやめて、前日のおかずの残りと、賞味期限が切れそうな非常食のハンバーグをお供に、家でペペロンチーノを食べた。

麺だけ茹でて、混ぜるだけのやつ。
2種類の混ぜるだけペペロンを食べ比べした。

青の洞窟が勝利した。


そして「最近白髪が増えたね」って話をしていて
私は明らかに最近白髪が増えたけど
タミオ君は最初からあったらしい。
ちゃんと染めてただけで。

会う前に染める というスタンスから
会う頻度が多くなったことにより白髪染めをしない時期が伸びた。

『ありのままを曝け出せる間柄になったということだ。』

と、タミオ君は少し嬉しそうに言っていたが


今年に入ってからは 私がかねてから行っているヘナ染めに乗っかってきて一緒にやるようになったものの、最近は「会える日にしたいこと」の優先順位においてヘナの位置が低いというだけだったりする。

ま、どっちでもいいか。
本日も、生えてきた白髪も放置プレイ中の優柔不断カップルの日常と その他あれこれをお送りします。


*****


今朝、仕事に行く私をいつものように待ち構えていた母が
妹の家までの道を並走しながら言った。


急いで荷物を出さなきゃいけないなら
うち(実家)の三畳に運んでもいいよ。
半年は動かないだろうから、倉庫借りるぐらいならうちに置いとけば。


実家の団地も築年数が50年を超え、取り壊しが決まっている。

先日新しい部屋の内覧に同行した。
市営住宅なのでだいぶお安くはあるけれど、部屋の数も減るし実家の荷物も整理が必要である。

実家が入っている棟が取り壊されるのは順番的に最後なので、最低半年~それ以上今の家からすぐに出されるわけではない。


勿体ないし、一度借りちゃったら絶対触らなくなるから、倉庫を借りるのは辞めようと話し合っていること
できるだけ早く二人で住める家を探して、引っ越しとともに荷物を移動する予定にしていることを説明したが

多分母は、悪い方角に向けて引っ越しすることも厭わないと考え出した私を止めたいんだと思う。

そもそも今年中の引っ越しは見送るべきだと言われていたにも関わらず、急いで部屋を探し出したことに対しても 焦燥感に駆られていると思う。


しかしながら、自分たちの希望とは別枠で
タミオ氏の実家で今年中に畳を張り替えたいという理由により、荷物を移動させなければならない期限ができてしまったので

倉庫を借りてまで荷物を出すのはさすがに勿体ないと判断した上で、良かれと思って打診してくれたのは母の優しさである。わかる。



一応そう言ってくれてるということは伝えるけど
そもそも畳を張り替えたいという理由だって、本当にそれだけで荷物を出せと言っているとは思わんし、そのきっかけで相手の実家に荷物を運ぶとか 向こうの親御さんが知ったら許すとは思えんしな。

早く一緒になれって言われてるということ? 

ハッキリそうは言われてないし、タミオ君も言われた言葉のままに受け取ってる雰囲気だから実際はわからんけど。
お父さん的には、なかなか決めない我々に対する後押しの意図もあるんじゃないかなと思うから、お気持ちだけ頂戴するわ。


今は個人的に、ただでさえ お互いの実家に甘えている状況で過ごしていると思っている。

二人で二人の生活を回すことに対してタミオ君はもしかするとまだ不安があるのかもしれないけど、何事もやってみないとわからない。


置く場所ができてしまえば荷物の整理だってしなくて済んでしまう。

新しいものを手に入れる時には手放さないといけなくなるものだってある。

私も、じいちゃんが亡くなってばあちゃんを引き取る時、それまで子供部屋として使っていた三畳間をばあちゃんの介護部屋にするべく断捨離した。

中には捨てたくないものもたくさんあったし、必要だけど今すぐには要らないもの までを手放すリストに入れていく作業はとても悲しかった。


ばあちゃんを家で引き取ることも
半ば暗黙の了解で何の相談もなく母が決めたことだったけど
唯一当時実家に残っていた私だけでなく
実家に 普段は使わないけど必要な思い出をため込んでいた妹たちだって、多少なりともその影響は受けていた。

ばあちゃんを自宅介護することに対して反対だったわけでもなければ、根っからのばあちゃん子だったので、ばあちゃんと一緒に暮らすために必要な作業だと思って泣く泣く断捨離に励んだものの

自分の家なのに、どんどん自分の思い出だけがなくなって
ばあちゃんの荷物だけが増えていく部屋に若干の寂しさを感じたりもした。

そんなことを思い出したりして。


いくら普段は使っていないものばかりだとしても
好きで集めたコレクションをタミオ君はどんな気持ちで手放すのか、果たして本当に手放すのか、あまり精神的ストレスにならないようにいろんな打診をしながら様子を伺ってはいる。

大切なものを片っ端から処分しろとは言わないけれど、実際のところ荷物だけの話ではなくて
今とても生温くて居心地がいいのは、自分たちの力だけで維持できていることじゃないという現実を タミオ君にも実感してほしい。


二人で決めて二人で頑張る努力はした上で
どうしても助けてほしいことをお互いの家族や実家にお願いするのは仕方ないとは思う。

我が家は特に、とても過保護な母上なので
言われるがままに受け入れていたら自分たちで頑張るきっかけも成長するチャンスも失くしてしまう。

だからこそ私は実家を出たわけで
実家を出たことで「できなかったわけじゃないけど やらなくて済んでしまっていたこと」や、「できるかどうかわからなかったけど、頑張ってできるようになったこと」を少しずつ積み重ねてきた。

それは僅かながら自己肯定感にも繋がったし
自分がやっと一人の人間として生きている実感が沸いた。


実家にいて、親に甘えることも、親孝行の一環だとは思う。
それはタミオ君にも何度となく言われてきたし、実家にいることや親に甘えることが苦痛だった私の心を解き解してくれたことは間違いない。

それを苦痛だと感じたことがないタミオ君にとって
環境を変えるために必要な労力や勇気が、人一倍必要なんだろうな。


来週見に行く予定の新築物件で、どうにか手を打てないかなと思っている。

私にとって悪い方角だろうが
できる努力はして楽しく過ごせばいいし

初期費用が高かろうが
モチベーションを維持するための新築で
これまでのご褒美にちょっと贅沢生活送るつもりで満喫すればいいし

そういうことが気兼ねなくできるのが
DINKSの強みなんじゃなかろうか!(声を大にして)


将来子供を持つことを考えて
これから妊活して仕事も続けられなくなるかもしれなくて
なんて状況だったら、今から無駄遣いなんてできないけど

我々は無敵の二人生活を送るんだから
二人のために二人で決めて
二人で暮らすためにちょっと贅沢な出費になることぐらい、しちゃってもいいと思うんだ私は。



三夜連続のお泊まりを終えて
早朝から仕事に旅立ったタミオ君から


『早く一緒に暮らしたい』と連絡が来た。


タミオ君はもう少し
その言葉を現実にする努力を、頑張れ。

夢や希望はいくらでも口にできるし
言葉にすることで叶うこともあるかもしれないけど

もっと現実的に色々と考えて、ちゃんと自分の意志で、自分の責任で動けるように頑張れ。

私はそんなタミオ君に付いていくし
時には私の方が引っ張れるように頑張るから。



まずは日曜日まで、健康維持頑張るぞ。

おー。

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