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テレマベンダーでモヤモヤしてるあなたへ

こんにちは、favyのしげさんです。
私はfavyというスタートアップ企業で、カスタマーサクセスやインサイドセールスなどの仕事をしています。

元々はテレマ大手の「もしもしホットライン(現・りらいあコミュニケーションズ)に8年程在籍していました。札幌でISPのインフォ系受信ブースにオペレーターとして入社し、その後約1年でSVになり、色々と経験をさせてもらいました。

今回は私が今いるような「ベンチャー」「スタートアップ」と呼ばれるフェーズの会社にテレマ経験者が転職することについてお話しします。

とは言え、テレマにいる人全てが当てはまるわけではないです。
スキル、経験、マインドなど、これから書く内容に該当する人がいれば是非wantedlyで「CS」と検索してみてください。

どんな経験が生きるか?どんな人が向いてるか?を順にご説明します。


【経験】SVやMGRなどの管理者経験

スタートアップと言うとなんとなく響きがカッコいいですが、要は小さい会社です。経営陣との距離も近く、経営の数字に対する意識は一般的なサラリーマンよりは高く持ってる必要があります。
会社やブース規模によって異なりますが、人件費を中心とした収支・粗利の管理を経験していた方が、ポジションに対するギャップは小さくなると思います。

【経験】新規ブースの立ち上げ経験

どのフェーズの企業に入るかにもよりますが、ブースの立ち上げ経験はとても大きいです。
リプレイスではなく完全な新規案件の経験があれば、サービスの設計から対応フローの策定など、自分の手で作り上げて行く事が出来ます。
「誰だよこんなフロー考えたやつは…」と思った経験があるアナタ、今度は自分でそれを考えたらいいんです。
将来バズるサービスのセンターを立ち上げるという歴史的瞬間に大きく関われるチャンスです。

【経験】非採算ブースの立て直し経験

スタートアップがサービスをローンチする時点でCS経験者がいて、しっかりとセンター構築が出来るというケースは非常に稀で、場合によってはファウンダー自ら兼務してエンドユーザーの対応をする場合もあります。
どこかのタイミングで「専任が必要だ」という判断になり、センター運営の素人が作り上げた対応フローを再構築して欲しいというオファーもあります。
他社からのリプレイスをした経験や、ヤバいブースの立て直しを経験しているとここに活きるはずです。
最終的にどんな規模のセンターにするのか、それを踏まえてどんなオペレーションにするべきなのか、などを考えて提示するスキルが求められます。

【経験】受発信両方の経験

テレマ出身者はスタートアップ界隈では「レアキャラ」です。どんなスキルや知識があるのかを正確に理解してもらうことは困難です。
むしろ「電話に関する仕事は全部できる」とさえ思われます。
一般的にですが、まず最初に発生する電話関連の業務は「サポートセンター」です。これには受信業務の経験が必要です。効率化などの観点ももちろん大事ですが、ベンダーで働いていた時以上に「VOCの収集と分析」が求められます。

その次のフェーズで発生するのがアウトバウンド系の業務です。
取り扱っているプロダクトによってももちろん異なりますが、Saas、サブスクリプション型のサービスなどの場合は【THE MODEL】に倣った業務フローを構築する事が多いです。
その中でインサイドセールスのチームを作る時に、獲得系アウトバウンドの経験を活かすことが出来ます。
また、カスタマーサクセスのチームを構築する際にも声がかかる可能性があります。「カスタマーサクセス業務はどの職種の経験者がやるべきか」論は各社考え方が違うので一概には言えませんが…。

【適正】「スタートアップ」への理解

ほぼ全てのスタートアップ企業に共通して言えることですが、変化のスピードがものすごく早いです。それは企業がものすごいスピードで成長しなければいけないからです。
朝令暮改をネガティブにしか捉えられないタイプの人には向かないかもしれません。朝令暮改の裏には「変化=成長」がある事を理解する必要があります。

【適正】プライドの分類ができる

仕事において「持っておくべきプライド」と「捨てるべきプライド」があると思います。これを「プライドの分類」と私は勝手に呼んでいます。
豊富なテレマ経験は重宝されるかもしれませんが、それは会社の成長にとって必要な沢山の要素のたった一つでしかありません。そして会社の成長のためには各個人も同じぐらいのスピードで成長しなければいけません。「経験」にあぐらをかいてしまうと成長は止まってしまうので、そのプライドが捨てられる人になる必要があります。

一方、経験があることを背景にして「結果を出す」事に対してはプライドを持って望むべきだと思います。「電話業務の事を知らない人に口出しされたくない」ではなく「電話業務の事を知らない人には絶対に負けられない」という種類のプライドです。

【適正】本当の意味での実力主義を受け入れられる

上で述べたような経験がある人は、おそらく30代以上ではないかと思います。もしかすると私と同じ1970年代生まれかもしれません。

スタートアップには年功序列の考え方はほとんどありませんし、若い人が非常に多いです。
ちなみに前職では私は入社した時点で最年長(厳密には同い年が一人)、現職でも本社勤務メンバーの中ではトップ5に入ります。どちらも社長は私よりも年下です。今の上司は私より一回り以上若いです。
それに対してもきちんとプライドの分類をし、自分よりも実力がある人を素直にリスペクトできるかどうかも重要なポイントだと思います。

【適正】自分から動ける

最初の方で書いた通り、スタートアップは要するに小さい会社です。研修体制なども整っていない事がほとんどです。
なので、待っていたらいつまでも仕事を覚えられないですし、成長もしません。特にこれを読んでくれている人が入るポジションであればなおさら、「スキルアップのための育成」は期待してはいけません。必要な知識の習得や学習などを自発的にやるタイプじゃないと向かないと思います。

ここまでの駄文の中で、「スタートアップ界隈では一般化しているけど広く世間ではまだ一般化していない単語」をあえて解説なく入れてみました。
それを見て「何だこのオッサンはカッコつけてわけわからん横文字ばっか使いやがって」「リンクぐらい貼っとけよ」と思うのか、「知らない単語並んでるから後で調べてみよう」と思うのか、ここは適正の一つの分かれ道じゃないかと思います。(性格悪くてすいませんw)


最後に

世間では「大手とスタートアップのどちらがいいか」論争がありますが、私はその論争自体否定派です。
どちらも一長一短、合う・合わないや好き・嫌いだと思っています。

「どんな会社でも倒産のリスクはある」とは言え、大手の方が圧倒的にそのリスクは少ないので安定は見込めますし、スタートアップでは出来ないような大きな仕事に関われます。福利厚生もかなり違いますし、給与面も大手の方が良いです。

スタートアップはリスクが大きいです。なので全面的にオススメするわけではありません。
ただ、大手で働いている事に疑問やストレスがあるのであれば、スタートアップにも目を向けてみたら世界が広がるかもよ?とは思います。

私はキャリアのほとんどがテレマだったので、それ以外の大手企業の事情はわかりませんが、少なくともスタートアップ業界にはテレマ経験者はあまり多くないですし、一定のニーズがあるにもかかわらずテレマ業界の人がスタートアップに目を向けているケースは少ないと感じています。

favy以外にも魅力的なスタートアップは沢山ありますので、色々見てみると面白いんじゃないかと思います。

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