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夢を叶えるのは、誰でもない、自分なんだよ。

自分は、他者に自分の夢を託すタイプの人間だった。
理解されづらい、感覚かもしれないが、
自分より、才能を持っている人間に出会うと、気持ちが楽になった。
「あぁ、自分の価値なんて大したことない。いつ消えても問題ない。」
そんなことを思って、ほっとしていた気がする。

それが故、自分が才能や能力があると感じた人間に対しては、
かなり自分の理想像を押し付けて生きてきた。

〇〇は、絶対ロックンロールの才能があるから、とんがって突き抜けた方がいいよ。

そんなことを、友人の一人にずっと伝えてきた気がする。

でも、自分が才能があると思っている彼は、
自分からすると、普通の大学生のようなキャンパスライフを送り、
その後も、普通の人生を歩んでいるように見えた。

なんなんだよ!
なんで、才能があるにも関わらず、そんな普通の生き方をしているんだよ!

と、普通の生き方をしている自分が、勝手に理想像を押し付けまくっていたのを覚えている。

fatty男は、自分の価値観を人に押し付けすぎなんだよ!

と、先輩や同級生から言われても、

うるせぇ!お前らに何がわかるっていうんだ!
あいつの才能は、俺たちなんかとは違うんだ!
多くの人間を救える何かになれる可能性があるんだ!
凡人は、黙ってろよ!

そんな気持ちでいっぱいだったので、
彼らの言葉なんて、全く耳に入ってこないどころか、
そんな発言をする彼らを、見下していた気すらあったと思う。

とは言え、流石に本人に直接自分の熱意を伝えても、引くだろうなとわかっていたので、思いは自分の中だけに秘めて、心の底でいつか彼がロックンローラーとして覚醒する日を期待していた。

しかしながら、fatty男の思いも虚しく、
才能があると思っていた彼は、その後もロックンロールを奏でることはなく、
ある日、結婚式を挙げることになったので、よかったら出席してくれ、と連絡をよこしてきた。

もちろん、結婚式は楽しみだったが、悲しみもあった。
あぁ、こいつはもう、ロックンロールを奏でることはないんだろうな、
そう思った瞬間だった。

結婚式は、未だに思い出すと幸せな気分になれるとても良い式だった。
一次会も、彼の個性が出たいい会で、おそらく参加した全員が幸せな気持ちになれたと思う。

一次会の会場から出る時、新郎新婦が参加者を見送ってくれた。

「いや〜、〇〇。結婚式も、一次会もめっちゃ良かったよ。」
心の底から、そう思って伝えた思う。
しかし、彼から返ってきた言葉は、

「本当に?fatty男がそう言ってくれるんが1番嬉しいわ。
俺、fatty男から、〇〇は丸くなって、つまんねぇ人間になっちゃたなぁ、って思われてるだろうなぁと思ってたからさ。」
だった。

バレてた。

自分は、うまく隠せていたと思っていた気持ちが全部バレてた。
しかも、彼は、自分のエゴをわかっていたのに自分を非難することもなく、
むしろ、なんか申し訳なさそうに謝ってる。

なんて失礼なことをやってしまったんだ。


全然、謝る必要なんてないよ。
俺が勝手に、理想像を押してつけて、勝手にガッカリして。
そんな、俺のエゴをわかってたのに、そんなそぶり一つ見せず、いつもと変わらぬ態度で自分に接してくれて。
なんなんだよ。
俺は、なんなんだよ!

そう思いながら、一次会を去ったのを覚えている。

その日から、一つ決めたことがある。

自分の理想は、自分で実現すること、だ。


自分のロックンロールは、自分で奏でることに決めた。

若者のインフルエンサーである、kemioさんの著書
うちら棺桶まで永遠のランウェイに、こんな言葉がある。

自分のスケッチブックは自分で書いて?
だけど、他人のスケッチブックには落書きしない。


本当に、その通りだと思う。

自分のスケッチブックに書かれた絵は、
お世辞にも上手なものとは言えないかもしれない。

でも、他人のスケッチブックの絵に文句をつけ続けるような人生より、
下手な絵を描き続ける方が、よっぽど、理想の人生を送れると思う。

だから、自分はvoicyとnoteを始めた。


いつか、自分がロックスターになることを信じて。





大好きなカリカリ梅や、勉強の書籍代に使わせていただきます。^^