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09年11月23日 福知山マラソン

 17回目のフルは2度目の福知山。46歳。「東の青梅、西の福知山」とも称されるレース。つまり関西ではもっとも伝統があるとか?しっかり走りたいフル。

 毎年、勤労感謝の日・11/23に開催される本レース。今年は3連休の最終日に当たる。「最終日はきっついな~」とは思ったが、昨年の嫌な思い出のリベンジに燃え、申し込むことにした。
 昨年の嫌な思い出とは、①電車で向かったのだが、まさかのすし詰め状態で1時間半立ちっぱなし。②トイレに並んでスタート整列に間に合わず、最後尾からのスタートとなった というもの。

 その嫌な思い出を解消するべく、今年は大阪に泊まり、友人Aに送迎してもらうことにした。もちろんAもフルにエントリーしている。
 3連休2日目に大阪に入る。宿泊地は江坂。


 当日は4:35位に予定通りAに迎えに来てもらって霧の中を一路福知山へ。6:15には指定された河川敷駐車場に到着。まだ暗い中だが、すでに多くの車が駐車しているのには驚いた。A曰く「帰りも遅くなると駐車場から出るのに渋滞で大変なんだ」とのこと。Aは私よりベストタイムが30分近くも早い。Aを待たす訳にはいかない。3週間前の淀川は電車だから先に帰ってもらったが、今日はそういうわけにはいかない。う~ん、プレッシャーを受けることと相成った・・・。
 駐車場から20分ほど歩いて会場入り。体育館でまずは腹ごしらえ。おにぎり3個を食す。7:00を待って受付に。
 スタートは10:30。3時間超の待ち時間は暇だけど、去年を思えばこちらのほうがはるかに幸せだ。
 天気予報は晴れで気温も15度くらいには上がるようだ。それを信じて、冬用ランシャツで用意を済ませた。ところが、9:00になっても霧は厚いまま。9:20になり、慌てて長袖シャツに着替えた。着替えるのは簡単なのだが、ゼッケンを付け替えるのが面倒。しかし、最後は歩く可能性もあり、霧も晴れる保証もない。結局ブルーの長袖ジップアップシャツとさした。
 9:40になりAと外に出る。さむっ!まだ霧は厚く、気温も7、8度だろう。このままならランシャツでは震えていただろう。長袖に着替えて正解だった。
 Aが「三段池のまわりまでウォーミングアップがてら行こうか」と誘ってくれた。ゆっくりJOGで行くと待ち時間ゼロのトイレがあった。ラッキー!体が温まる程度のJOGでスタートラインへ。10:15には指定のEブロックについた。Aも同じブロック。よもやま話をしながらスタートを待った。
 10:30丁度にPang!大会規模の割にはチンケな音。ま、こんなところにケチをつけてもしょうがない。ここに立っていることに感謝!
 スタートラインは1’26で通過。最初は大きな下り。ゆっくり下る。最初の1kmは渋滞の中で5’31。Aはすぐに見えなくなった。去年は最後尾からのスタートだったので前半は歩道を無理やり走ったりしたが、今年は流れに乗りマイペースで走る。ところが左足のシューがきつく感じる。コースアウトしてちょっと緩めた。ここで10秒を争ってもしょうがない。
 5km手前で第一折り返し。裸眼で対向車線を凝視!「○○~っ!」と無事にAを見つけて手を上げてエールの交歓。5kmLAPは27’16。ちょっと速い。調子に乗らぬよう自制しなくては!
 7kmまでの2kmが10’45。まだ速い。8kmまではアップダウンがあって5’40。これでいい。8kmを過ぎたあたりで陽が差して来た。急に温度が上がったのもわかった。それでもスタート地点の寒さを考えれば長袖が正解であったろう。ここでまたコースアウト。先ほど緩めた左足シューをさらに緩める。今日はウォーミングアップをいつもよりはした方なんだけどな~。アップにはダッシュも入れないとだめだな・・・。
 10km地点まで5kmLAPは27’34。もっと落としても良いくらいだ。ここ辺りから紙の応援旗を3本位持って走るオッサンランナーと前後する。沿道の応援に旗を振って応えている。「こういう余裕のあるオッサンはイーブンペースで行くはずだ」と踏んで付いていくことに。ちょっと遅いくらいで丁度良い。ただ後ろに付くのも申し訳ないので、横に並んだり前に出たり・・・。ところが7、8km進んだら明らかにペースダウンしやがった。人を見る目がなかった。ここからは自身のペースを信じて進む。
 淡々と進む。10km以降は、2&3kmLAPを11’04、16’42(15kmまで⑤27’46)、さらに11’13、16’44(20kmまで⑤27’57)と進み、20km通過が1:51’59。Sub4狙いには丁度いい感じである。このあたりの給水所でバナナをいただき口に放り込む。バナナはまったく旨いとは思わないのだが、年に数回だけレース中の給食でいただくのが常になっている。
 23kmくらいでサプリメント・ザバスグリコーゲンリキッドを飲む。本当は20、30kmで飲むものなのだが、今日は最後に上り坂が聳えている。最後にエネルギーを残すために遅めに摂取した。
 25km手前で折り返して、名物というお汁粉給水。ちょっと立ち止まって、薄いがほのかに甘いお汁粉をいただき、水で手を洗い、口もすすいで走り出す。対向者の隊列の中にMMさん発見!「Mさ~ん」と叫んでやはりエールの交歓。我ながら裸眼で良くぞ見つけられたものだと思う。これに先立つ、折り返し前にはAともまたエールの交歓ができた。今日は運がいいぞ。
 25kmまでの5kmLAPは27’26。ここを過ぎてもイーブンペースを維持できている。そうなるとここら辺りからは抜く一方になる。たまにとんでもないペースのランナーに抜かれるが、「奴らはそれまで何をしていたのだろうか?」という感じ。
 30kmまでの5kmLAPは27’01と上がる。抜くほうが多くなって気持ちよくなりすぎているかな?気持ち抑える。35km手前でグリコーゲンリキッドを飲む。「ラスト1kmまで効いてくれよ」って感じ。35kmまでの5kmLAPは27’46で通過タイムは3:14’12。残り7kmを45分でSub4か!失速しなければ届きそうだ。
 ちょっと安堵すると、35km以降のLAPは5’41、5’37、5’52と遅れだす。残り4kmを28分か!まだ油断はできない。
 気合を入れて給水で水をかぶる。そこから5’41、5’47と堪える。40kmまでの5kmLAPは28’38、さすがに落ちているが通過タイムは3:42’50。ここで初めてSub4を確信した。
 で、気が抜けたのか、41kmまでの1kmは「げっ!6’08!」。今日初めて6分を超えた。ちっくしょ~!!
 ここから最後の長く辛い登りが待っている。この登りを一人で堪えるのはきっつい。「応援KID、Come On!!」

 福知山名物「応援KID」。リクエストすれば、最後の登りを地元の小学生野球チームメンバーが伴走してくれる。一列に並んでいる野球チームの先頭に監督らしき男性がいる。私は手を上げ「お願いします!」と叫ぶ。監督さん「よし!行け!」とばかりに一人の小学生の背中を押す。少年、列から飛び出てきて私と並んで走り出す。
 私「何年生?」少年「5年です」「ポジションは?」「ライトです」「そうか、目標はイチローだな?試合には出ているの?」「はい」「レギュラーか?」「いや」「でも5年生なら6年生が抜けたら今度はレギュラーだろ?」「頑張ります!」「そうだな。よし、ここから頑張るぞ!」とペースを上げる。
 他のランナーも必死に足を運んでいるが、2人でどんどん抜きまくる。「よ~し!いっけ~!」と更なるダッシュ!小学生も必死についてくる。「先に行っても良いぞ」と少年に叫ぶけど、少年は前には出ない。沿道の応援者が「速い速い!」と誉めて(?)くれる。猛ダッシュは100mほどしか続かない。すぐふらふらにペースダウンしたけど、それでも他よりはまだスピードが乗っている。最後の右カーブは大外に膨らんで牛蒡抜き。最後は少年と手をつないで「ばんざい!」しながらゴール!!最後の1kmは5’17。本日の最速LAPを、最後の最後、しかも強烈な登りの中で叩き出した!!
 少年に「君のおかげでスパートができたよ、どうもありがとう。野球も勉強も頑張ってね」と丁寧にお礼を言い、握手して別れた。少年はまた隊列に戻り、もう一人か二人と走るそうだ。

 完走証を受け取る。グロスタイムが3:55’24、ネットが3:53’58。Sub4の目標を達成できた。自己歴代№3で、大変に満足である。

 といってもAは先にゴールしているはず。あまり待たせるわけにはいかない。軽くストレッチをして体育館に戻る。Aのバッグはきれいにまとまっている。「ひぇ~、もう着替え終わっているのかよ~。急がなきゃ・・・」と瀕死の体に鞭打って急ぐ。長袖シャツを脱いで汗をぬぐっているとAが戻ってきた。まだランニングウェアだ。よかった~。「腹が減ったからウドン食ってきた」ですと。いやぁ、待たせたわけではないのでほっとした。タイムは3:35とのこと。さすがである。
 で、二人で急いで着替える。14:25にゴールして、15:00前には体育館を後にしたのではないかな。重たい荷物を持って20分近く歩いて河川敷の駐車場に。すでに出口は相当数の車が並んでいる。Aが係員から逆側にも出口があることを聞いてきた。なんとすんなりと出られた。高速道路に乗ったのが15:35位だったかな。怖いくらい順調だ。ただ高速は予想通りの渋滞。ETC割引もあり昨年より渋滞は激しい。新大阪で降ろしてもらったのは18:30位であった。3時間の車中では両膝をアイシングしていた。
 新大阪駅の中華で生ビールセットに餃子で一人祝勝会。

 3週間前はゆっくり入って35kmから歩き出した。今日はイーブンペースで突っ込んで最後のスパートも効いた。どういうことなんだろう・・・。結局私の場合、距離ではなく時間で体力の限界が来るのかな?3分のカラータイマーがなるウルトラマンじゃあるまいし!


                          以上

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