夏の不思議体験~お盆②~
お盆をいかがお過ごしですか?
お盆にまつわる不思議な体験を書いてみました。
じゃあ、あれは誰だったの?
私がまだ高校生だった頃のことです。
お盆の初日でした。
朝、私が起きると
朝食の準備で母は台所に、
他の家族は茶の間にいませんでした。
母に言われ、私は配膳の準備をして
茶の間でご飯をよそっていました。
ふと、開いている窓の外を見ると、
父が庭を横切っていきました。
「あ、お父さん…。」
父は、植木や庭の手入れを自分でする人でした。
だから、お盆中の来客に備えて
朝から動いているのだと思いました。
それから少したって、いざ、朝食の時間になりました。
家族分配膳し、食べようとしましたが、母に
「あら、お父さんの分、ご飯多かったね~」
と言われてしまいました。
せっかく手伝ったのに、という思いがあったので
私は少し強い口調で、
「何で?だって、お父さんもいるでしょ!」
私がそう言うと母は、父が朝早くから
川向かいの畑に行っていることを伝えてきました。
祖父母も、父が畑から戻ってきたのを
見ていないと言います。
でも…
私は、確かに父を見たのです。
しかも、
父が好んで着ていた紺色のシャツだったことも
ハッキリ覚えています。
あまりにも腑に落ちない私は
庭に出て見ましたが、
やはり父の姿は見あたりませんでした。
それから20分ほど過ぎた頃でしょうか?
父が汗をかきながら、畑から帰ってきました。
見ると、あの紺色のシャツを着ていました。
一応、父に確認しましたが、畑に行ってからは
途中で家に戻ったりしていないということでした。
じゃあ、私が見た人は一体、誰だったのでしょうか?
お盆は
『不思議なことが起こるのだなぁ』
と思った朝でした。
あなたが見た人は、その時本当に
そこにいましたか?
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