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リレー連載「好きなこと、ファンなこと伝えよう」 ② 中村美幸

こんにちは。ファンベースカンパニーの中村です。
今日は松田紀子に代わって執筆いたします。

「世の中に好きなことや、ファンの存在をどんどん増やしていこう!」と目指すファンベースカンパニーのメンバーが、自分の好きなものごとへの偏愛について語る企画、第2弾! 

(↓第1弾は大塚がおむすびについて誰よりも熱く語りました〜)
https://note.com/fanbasecompany/n/n4e2b5f22b04e

今回のテーマは…「音楽フェス」です!
音楽をこよなく愛する私の年中行事について、しばしお付き合いいただければと思います。

初めて行ったとき、「天国はここだったのか」と思った

私が初めて音楽フェスに参加したのは、2008年。大学3年生の夏でした。
当時とても好きだった海外のバンドが17年ぶりに来日すると聞き、音楽友達とふたりで「フジロックフェスティバル」、通称フジロックに初参戦しました。

フジロックとは、新潟県の苗場スキー場で行われる野外音楽フェスです。
フジロックを表す形容詞として頻繁に使われるのが、「過酷」という二文字。
7月下旬の炎天下に3日間開催され、屋根もほぼない自然(スキー場なので、もはや「山」です)の中で雨天決行。
複数あるステージ間の移動距離も長く、変わりやすい山の天気故に雨が降れば、ぬかるみの中を30分歩き続ける…なんてことも日常茶飯事です。

そんな環境を噂では聞きつつも、「今年行かなかったら絶対に後悔する…!」と心を決めた私たち。
当時はキャンプ経験皆無だったので、ネットで間に合わせで買った1000円ほどの頼りないふたり用テントを携え、手持ちの服の中からかろうじてアウトドアっぽいものをかき集め、新幹線に乗りました。

宿泊はキャンプか宿を選べるのですが、周囲の宿は1年近く前から予約で埋まる&学生にはお高いので、私たちに選択肢はありませんでした。
テントの貼り方も知らない女子ふたりが、「1泊だし最悪寝なきゃなんとかなる」と思えたのは、若さ故の無謀、としか言いようがありません。

越後湯沢駅から専用のシャトルバスに乗り継いで、20分ほど。
会場手前にある麓から山腹のキャンプサイトには、色とりどりのテントが点描画のように広がり、「WOWOWのフジロック特番で見たやつだ!!!」と俄然テンションが上がります。
バスを降りてから10分ほど歩くと、待ちに待った会場入り口です。

(↓当時はガラケーだったので写真が残っていませんでした。こちらはその4年後、2度目の参戦のときの写真)

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大小いくつものステージから、遠くにも近くにも聞こえる生演奏の音。
会場内の各所には、美味しそうな飲食の屋台が何軒も連なり、テレビやネットで見たことのある「お洒落なフェスファッション」をしている人々が行き来しています。
そして新潟の湿度の低い爽やかな暑さと、目前に広がる山々。

(↓その名も、FIELD OF HEAVENというステージ)

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好きなものが全部揃っている気がしました。
その上、大好きなバンドが同じ空間にいて、大音量の音楽を全身で浴びることができる。
そばには友達もいる。
これが「天国」でなかったら何なのだろう?

こうして、完全にフジロックに心を奪われた私は、今も続くフェス沼(のちにキャンプ沼も加わる)に足を踏み入れたのでした。
なお、天国だと浮かれたのも束の間、「過酷」な日射しと突然の大雨の洗礼を受け、予想どおりほぼ寝ないまま翌日岐路に着くのですが、それはまた別の機会に。

私の愛する二大フェス

ある程度お金に自由が効く社会人になってからは、大小様々なフェスに参加しました。
音楽フェスは「自然型」と「都市型」に大別され、どちらにもそれぞれ良いところがあるのですが、私が特に好きなのはキャンプも兼ねた「自然型」です。

自然型の最大の魅力は、やはり空気がとても気持ち良く、非日常に浸れるところ。
空の下で飲むビールは格段に美味しい…! 気がします。
ここでは、近年ほぼ毎年参加している2つのフェスを簡単にご紹介します。


① フジロックフェスティバル

最初はやっぱりこれ。
https://www.fujirockfestival.com

フジロックの会場に到着すると「ただいまー!」と言う人がたくさんいますが、私もそのひとり。
仲良しのフェス仲間に至っては、「フジロックから1年が始まる」と断言しておりました。
もはやお正月に帰省する感覚と言っても過言ではありません。


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今年はオリンピックのため8月21日〜23日の開催予定だったのですが、コロナ禍の影響を受け残念ながら中止に…。

なお、冒頭で散々「過酷」と脅してしまいましたが、雨対策と暑さ対策さえしっかりして、「無理をしない」を信条にすれば、子連れでも楽しめますよ!
真夏のキャンプも醍醐味ですが、近隣の宿を早めに押さえるのもおすすめです。


② 朝霧JAM

私がキャンプの楽しさを知ったフェスです。
https://asagirijam.jp

こちらは例年、静岡県富士宮市の朝霧高原で、10月2週目の土日に行われます。
今年はまだ開催予定が発表されていません。

「フジ」ロックでは富士山は見えないですが(実は第1回目は富士の麓で開催されたそうです)、朝霧JAMではばっちり見えます!

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朝霧JAMを好きな理由は、メインステージが2つだけなので、移動時間が少なくのんびりと、ライブとキャンプどちらも楽しめるところ。
見たいアーティストがあまり分散しないので、一緒に来ている友達とも過ごす時間が長いのです。


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そして何より10月の高原ですから! とっても爽やかな気候が最高!!
その分陽が落ちると、ちょっと信じられないくらい寒いので防寒対策は必須ですが、いくつかあるキャンプサイトの一部では焚火もできるので、夜中までおしゃべりを楽しめちゃいます。

ちなみに、去年は大型台風のため直前で中止に…。
朝霧JAMだけを楽しみに、夏の怒涛の業務を乗り越えてきた私はオフィスの床に座り込むほど絶望し、さとなお以下、会社のメンバーに本気で心配されました。

(↓そのときのツイートがこちら。ちゃんと帰らず仕事しました。笑)
https://twitter.com/miyusique/status/1181789641461993473

今回は書き切れませんが、全国には本当に素晴らしいフェスがたくさんあります。
今後状況が許せば、近場で開催されるものからぜひ足を運んでみてください!


災害やコロナ禍を越えた、フェスの未来

最後に、少しだけこれからのお話をしたいと思います。

ここで言うまでもないことですが、2020年は、フェスやライブ、舞台、スポーツの試合など、ありとあらゆるリアルイベントが中止や無観客開催などの対応を迫られています。
目前にあるのは感染症という危機ですが、昨年も多くのイベントが台風や豪雨により中止になったように、自然災害にも容赦無く襲われるかもしれません。

そのような状況下で、愛するフェスを、そして音楽を、芸術を、文化を、どう守り発展させていくべきなのか? ここ数ヶ月間ずっと考え続けてきました。

ライブ配信、クラウドファンディング、仮想空間…。手段は多様です。
まだ、ここで答えをお伝えできるまでには至りませんが、ひとつだけ信じているのは、今後どんな手段を取ろうとも、それを中心になって支えていくのは「ファン」なのだということです。

誰もが、自分の好きな人々やものごとを堂々と応援し、支え続けられる未来が訪れるように。
これからも、公私ともに、好きなものを好き!!と言い続け、世の中に「好き」をどんどん増やしていきたいなと思います。

このnoteを読んでくれている皆さんとも、いつか好きなものを語り合える日が来るといいな〜。

ファンベースカンパニー 中村美幸

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