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他人と比較してしまうあなた、温泉に入ろうじゃないか。

小さい頃からお菓子ばっかり食べる子だった。
学校帰りの日課は15時から放送していた暴れん坊将軍を見ながら歌舞伎揚げを一袋食すこと。このころわずか9歳、小学校3年生であった。

こんな生活を続ければ当然丸みを帯びていくわけで、私は小学校4年生にして40kgのポッチャリさんになっていた。(平均は29kg程度)

23歳になった今でも甘いものが大好き!
特にチョコレートの大袋なんて買った日には、1日で食べ尽くしてしまう。
体型は平均体重より重めの56kgをキープしている。
これでも痩せようと思ったことは何回もあって、断食3日間行ったり、1日3kmランニングしたり、食事をプロテインに置き換えもした。
だけど、なぜか体重は大きく変化しなかった。

1年ほど前、周りの痩せている友達Mを見て、自分と比較しては気分が落ち込んだ時期があった。
自分と同じ量を食べているにも関わらず、スラーッとした痩せすぎないちょうど良い体型。顔も可愛くて、洋服もなんでも似合って、いいな。こんな風になりたいな。
比較すればするほど、自分に価値がないかのように感じる。
そして行き着くのは「痩せなきゃ。」というゴール。
当然自分に自信なんて持てなかった。

ある時、友達Mと温泉に行くことになった。
そこは手頃な価格で、幅広い年代に愛される温泉だ。
恥ずかしいなと思いつつも、裸のお付き合い。

その日は休日ということもあってか、小さい子供から80代くらいのおばあちゃんまで、たくさん人で賑わっていた。
じーっくり、お湯に浸かってくつろぐ人々を見るとこう思った。

「人間って案外みんな変わらないな。手足と胴体と顔がついてて、同じような形をしてる。私が気にしていた痩せてるとか太ってるとか、大きさの違いはちっぽけなのかもしれないな。」
そう考えると、なんだか気が楽になった。温泉効果もあるかもしれない。

「人間結局中身だ。見た目はそこまで重要じゃない。
だって服を脱げばそこまで変わらないし、かわいいって思ってた子も案外メイクのおかげだったりする。磨くべきは、容姿より中身。まずは心から美しくならなきゃ!」

なんだ、なんだ。そういうことか。
私の悩みは湯けむりと共に消えていった。

他人と比べてしまいがちなそこのあなた、温泉に入ろう。
大丈夫、あなたはあなたしかいない。とてもスペシャルな存在だから。


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