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【#03:はじめての夏休み】何もしない夏

この夏のことを書こうと思う。

転職先も決めずに、家庭に専念するため退職した2022年の夏。
私の「はじめての夏休み」が始まった。


何もしない夏

ずっと憧れていた夏休み。
社畜人間だった私は、社会人生活が始まった20代からずっとまとまった休みをとった事がなかった。(産休・育休期間を除く)

とはいえ、今回は、不登校気味の子どもの心に寄り添うための退職であり、
これまでやりたくてもできなかったアレコレを「自分のために」やるという時間ではない。

とにかくまず「少しでも学校に行く」ことがすべて。
遅れてでも何とか行けた日は、そこから1日が始まる。
行けない日は、1日が始まることなく時間を消費して終わる。
時間的には、行ってもすぐに帰ってきてしまうからほとんど時間はないんだけど、気持ち的には、そんな感じ。

だから本当に「何もしない夏」だった。


辞めてすぐは、何もしないことに慣れなくて、
とにかくこの貴重な時間を何とか有効に活用しなければ!と思って焦っていた。
自宅でできる仕事の可能性を探ってみたり、プロフィールシートを作成したり、
iPadなどのガジェットや仕事につながりそうなアプリを整えてみたり、、、
かと思えば、家の中の大改造と銘打って、
100均や無印に通っては細々と収納整理をしてみたり、、、

少しでも時間ができたら、手を動かしていないと怖い感覚があった。
在職中は1日時間ができたら、分刻みでやりたいことを詰め込んでいたから、
何もしない時間に対する恐怖心みたいなものがあったような気がする。


私にしかできないことをする夏


だけど、前述した通り、私にはまず全力で向き合わなければいけないことがある。
そしてそれは他の人にはできない、私じゃなきゃできない役割。
不安定な子どもの心に寄り添うために、
できることって本当に無限にあるんだなと実感した。
もちろん感情的になってぶつかって失敗ばかりではあるんだけど、
(実際は、ほぼNGな対応をしてしまっている。。。いつも寝た後に猛反省。。。)
手をかけただけ反応は返ってくるし、
うまくいかなかったらいかなかったなりの手応えがある。
これまで、自分にできる限り最大限向き合ってきたつもりだったけど、
子どもの目線でいうと、全然深く向き合えていなかったんだなと分かった。


いわゆるロングバケーション

当初、「サバティカル休暇」的な考え方でこの時間を捉えて、
次へのステップアップにつながる何かがしたいとどこかで思っていた。
だから何もしていない状態にストレスもあったし、
この決断が、自分にとって、家族にとって、正しかったのか自信がなくなった時もあった。
でも、私にしかできないことがあって、
それはうまくいかないことの連続ではあるけど、必要な時間なんだと分かったとき、「何もしない夏」が今の私には大切なんだなと気づいた。

昔大好きだったドラマで、
人生がうまくいかない時は、「神様のくれた休暇」だと思って休んだ方がいいとキムタクが言ってたけど、
サバティカル休暇というよりは、いわゆるロングバケーションな気分でいようと思う。

夏が終わってもしばらく続くけど、
しばらくはこの時間を大切にしていきたい。

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