コンセプトの紹介③

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つくば市に2021年にオープン予定の

こどもから大人まで楽しく体を整えることができるリハビリテーションクリニックについて報告しています

本日はコンセプト第3弾の紹介ですよ

ちなみに第5弾までありますのでぜひお付き合いください

さて,本日は

クライアントと一緒に作り上げる医療

クライアントとは依頼人の意味です
病気のある人を患者と言うのであれば、健康を維持したい人を指すのは不適当なのかもということで最近はこう呼んでいるようです

あと、クライアントって言葉を使いこなすと少しいかっこいいので使います

では、

・必要とされているリハビリテーションの形とは?
・医療者とクライアントの関係って?

のようなテーマを考えてみます

1.急性期〜生活期・予防リハビリテーション

みなさん、リハビリテーションというと
どの様なイメージを持っていますか

○ケガをして歩けない→歩行リハビリテーション

○脳卒中で麻痺が残る→生活動作リハビリテーション

○話したり食べたりしにくい→言語・嚥下リハビリテーション

この様になにか日常生活での活動能力の低下に対して行われているのが
病院で通常行われているリハビリテーションです

みんながみんなそれで良くなれば問題ないのですが、そもそも治る物でない病気の場合もあります

『私は治るまで頑張って続けるんだ!!!!』

という意気込みは大切なのですが
病院での生活、リハビリテーションは費用の面でもその効果においてもある程度で限界を迎えます

病院というところはとても特殊なため、統一された仕組みで、誰でも平等を守らなければいけません

そのためとても安全に、過ごしやすい反面、元気な人にはそれ以上能力を伸ばすことが難しいと考えられています

現在の医療制度では急性期から回復期といった病院の機能毎で大別されており、転院してリハビリテーションの内容を変え、退院に向けての準備を行うことができます

日常生活を送れているのであれば、生活に馴染むことでリハビリテーションが改善する

そういう風に習ってきました

しかし、それだけで本当に足りているのかな??と思うこともしばしば

そこで登場するのが生活期リハビリテーション

回復期病院を終了した後、生活しながら足りないところを補完したり
再発や能力が衰えていくことを予防する目的のリハビリテーションです

この部分が上手くいっていないと、健康的な生活を取り戻せる人が限られてくると思います

ここも大病院では実現できないところ

われわれが実現したいのは生活に根ざしたリハビリテーション機会の提供
そして、再び悪くならない本当の意味での予防医療です

2. 医療者まかせにしない、患者教育

自分のやっている外来で大切にしていること

"よく分からないのでおまかせします” は受けません

医療者まかせはたしかに楽です

自分で考えずに済むし、医療者側からも説明の手間が省ける

でも、主体性のないリハビリテーションは効果が薄いと感じます...よね?

体の状態を説明し、リハビリテーションを行う意味を理解していただき
最適な方法を一緒に考える

これも時間をとられるので既存の施設での実現は困難です

一部の医師は自分の時間を削ってまで行っていますが、善意のみで成り立っている仕組みはいつかは崩壊します

説明に関してもシステム作りを行い、気軽に質問できる方法や、説明や話を聴いてくれる専門スタッフを同席させることで理解を得られます

さらに定期的な情報発信も必要です

地域の患者教育を行うことで、さらにそこから伝染し、健康に対する意識改革が起これば良いと思っています

新しいリハビリクリニックは親子をターゲットにしています

こどもが変わる様子を見て親も変わる

親と一緒に通うことでこどももやらなければいけないと自覚する

お互いに良い影響を与えられるのではないかなとなんとなく想像しています

オンラインで健康に関する情報が盛んにやりとりされていますが、やはり人のつながりがないと持続しないのではないんじゃないかなーと



中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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