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「伝える」と「伝わる」

こんにちは!!

今日は急遽連絡を受けて
あるカフェで知り合いと話していました。

彼は営業職についている
社会人で営業における苦悩を
僕に明かしてくれました。

話を聞いていくと、
自分が「伝えたい」サービスの魅力を
伝えたいのに伝わらないことで
自信を失っているようでした。

僕は「そのサービスの魅力は何なの?」と
聞いてみました。

どうやら、保険商品なようで
あれやこれやと説明をしてくれます。

あれやこれやとプランが豊富であること。

他社商品と比べて優れていること。

値段が破格で得する可能性が高いということ。

なるほど。確かに良いなと思いました。

でも僕は彼にこう言いました。


それで何が伝わるんだろうね?


僕は先日「レトリック」に関する本を
読みました。

レトリックは簡単に言うと、
伝える」と「伝わる」の違いを
実に明快に説明してくれています。

あなたにはこの違いがわかるでしょうか?

僕は簡単に言うと、
発言者の視座が異なる言葉だな、
という風に思っています。

伝える」というのは、
あくまで主体が自分です。

それに対して、「伝わる」というのは
あくまで相手ありきです。

でも僕はこの言葉の使い方をとっても
人とのかかわり方の姿勢がくみ取れるなぁ
ととても感じます。

レトリックに関する本では
ある例が挙げられています。

長いので、僕なりの言葉で
短縮してここに書きます。

私は朝起きると、まずは歯を磨く。

すると、歯磨き粉がないのに気づく。

歯磨き粉を使い切ったのは誰だ!!?

父さん、終わったことを議論するんじゃなくて
じゃあどうするか、常に未来について議論しないと、
そうだよね??


息子がそう言った。

そうだ。

私の家では過去のことを議論するのではなく、
常に未来のことを議論するように
息子たちには普段から強く言っていた。

その通りだ。さすがジョージ。
ところでお願いなんだが倉庫から
歯磨き粉を取ってきてくれないか?


はーい!!

父親を言い負かしたことに気をよくした
息子は快く引き受けてくれた。

そうだ。私は確かに息子に言い負かされた。

しかし、あそこで反論していれば
息子は口喧嘩を吹っ掛けにやってきたかもしれない。

歯磨き粉を取ってきてくれることも
先ずありえなかっただろう。

そうだ、私は素直に負けを認めることで
自分の要求をすんなり通したのだ。

「悪いなジョージ。勝ったのは父さんだ。」

とまぁ、ユーモアあふれる導入ですよね。

でもこれこそ、
伝える」と「伝わる」ということの
奥深さを象徴するような話
である気がしてなりません。

営業において、
お客さんが「買いたい」と
思ってくれることはゴールです。

この話でいうならば、
ジョージが倉庫に歯磨き粉を
とりに行ってくれることがゴールです。

伝わってほしいことは
買いたい」という感情を引き起こす魅力です。

そのために営業マンはあれやこれやと
伝え」ようとします。


この友達も例にもれず、
どう伝えるかを意識していました。

どう伝えるかについては、
偏差値70くらいかもしれませんね。


どう伝えればよかったか。

伝える内容はどうすればいいか。

多くの人が伝えることに目を奪われがちです。


僕が思うに、どう伝わっているか
について反省し、考察している
人はかなり少ないのではないかな
と思います。

もしかしたら、彼が長々と
商品の説明をしている時、
聞いている人は「晩御飯は何にするか」を
考えていたかもしれませんね。


そういう意味で

それで何が伝わったんだろうね?

と疑問に思ったわけです。

この事例はとても示唆的です。

ジョージの例とは少しずれてきますが、
伝える」というのは諸刃の剣だと思うのです。

いい意味でいうならば、
伝える力が及ばなくても伝わることが
多々あるということです。

これは様々なところから推察できますが、
わかりやすいところでいうならば
空気を読むとか、「なんかまあ、そういうこと!
と押し切るシーンに見うけられます。

もっというならイッテQという番組の出川哲郎の
初めてのお使いというコーナーで
出川の愉快で雑な英語が現地の人に
なぜか伝わっているのを見ると本当に思います。

逆に言えば、意図していないことが
伝わってしまう」場合も考えられます。

そんなつもりで言っていない、ということがあっても
相手を傷つけるなんて言うことはよく見られますよね。

そんなつもりで言ったんじゃない!!

っていうアレですね。(笑)

有名企業のお偉いさんや、政治家は
よく言っていますよね。。。

さておき、僕たちは
何かを発信するとき相手に
どう伝わっているのか?や
どう感じているのか?を大切にすべきかもな。

そう感じたお茶の間でした。

ちなみに、彼が営業でなぜ成功できないのか
本人自体がよくわかっておらず、相手のことを
何も考えずに営業している、ということだけは

僕によーく伝わったとさ。


おしまいおしまい。




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