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あの人が、本気で商売に目覚めたら?【No.002・ドラゴンボール/天津飯編】

■天津飯と餃子の太陽軒(代表・天津飯)、6次産業化を強みに出店攻勢

 慢性的な人手不足などの影響で苦戦する飲食企業が多いなか、出店攻勢をかけているのが、天津飯と餃子の専門店「太陽軒」 のクラウンカンパニー(代表・天津飯)だ。

 同社のCEOである天津飯氏は、格闘ショー「天下一武道会」などで活躍後、一転して農家の道へ。餃子(チャオズ)氏とともに大規模栽培に取り組むも、長年にわたり利益率が低い状況にあり、苦戦が続いていた。

 そこで天津飯氏が取り組んだのが「6次産業化」である。6次産業化とは、1次産業(農林漁業)、2次産業(製造業)、3次産業(小売業等)を掛け合わるという意味の造語で、農家自ら加工品の製造や直接販売などに取り組むことを指す。

 収益性の低い農家が、より付加価値の高いビジネスを構築する方法の一つとして注目されているが、農家の負担が増えるなどデメリットも多く、実際には成功例が少ないのが実情である。

 同社では、自社農場で栽培した野菜を使い、中華料理の定番メニューである天津飯と餃子に特化した専門店を5年ほど前に開店。するとこれが大ヒットした。

 開店当初こそ集客に苦戦するものの、「店の前を通ると、超能力を使われているみたいに吸い寄せられる」と評判に。メディアなどにも頻繁に取り上げられるようになり、開店半年後には行列の絶えない人気店となった。その後チェーン展開を果たし、今年度は100店舗達成を視野に入れている。

■天津飯CEOが、4人に分身に見えるほどの働きぶりで現場を牽引

 同社の強みは、人件費の安さにある。1年ほど前にセントラルキッチンを導入。天津飯CEO自ら陣頭指揮を執ることで、各店舗で行われていた調理作業を集約し効率化を果たした。

 率先垂範する天津飯CEOの作業スピードは尋常ではなく、社員曰く「まるで社長の腕が4本になり、4人に分身しているように見えるほど」だという。作業の効率化を達成したことで、今後はこれまで手薄だったランチにも力を入れていく計画だ。

 同社に死角があるとすれば、財務面かもしれない。現在、CFO(最高財務責任者)は餃子氏が務めているが、「数字に滅法弱く、単純な足し算も指を使ってするレベル」との声が聞かれ、さらなる発展に向けて優秀な人材を獲得すべきではと指摘されている。

 また、店舗スタッフの接客指導を行う天津飯氏の妻・ランチは、喜怒哀楽が非常に激しく、一部でパワハラを行っているのではないかとの疑惑もある。

 ただ、警備保証会社として急伸する元気玉の孫悟空代表や、カプセルコーポレーションのCTO・ブルマ氏らと親交が深く、うまく連携を図っていけば「餃子の王将」「バーミヤン」などの大手チェーンを脅かす存在となりそうだ。

※この記事はフィクションです。
※一部修正を加えて「空想ビジネスオンライン」から転載しています。

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