雑記0729(音楽をちゃんと聴き始めた15の頃の話)

10代の頃に出会った音楽を、大人になってからも聴き続けているという人は少なくはないと思う。
そしてそれはなんだかんだ一生聞いているんじゃないかな、じゃあ私にとってのそれってこのへんかな、と思って書いたのがこのPOPだ。

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・スピッツ「三日月ロック」
・RIP SLYME「グッジョブ!」
・チャットモンチー「生命力」
・フジファブリック「TEENAGER」
・ASIAN KUNG-FU GENERATION 「ファンクラブ」

まあこれ以外にもたくさんあるのだけれど。

この5枚をよく聴いていたのは中学3年生の秋から春にかけて、15歳の時だ。

少し前の記事の有料にした部分で少しだけ触れているのだけれど、私はこの頃自分で自分の首を絞めるような振る舞いをした結果部活を辞めることになり、同級生ともうまくいかなくなり、ほぼ不登校になっていた。毎日「ああもう学校無理だな」と思える時間まで眠れなくなったし起きれなくなった。

そんな状態だったため未来に対してたいした希望も持ち合わせていなかったが、一応は行きたいと思えるような高校があった。そのため塾には通って勉強していた。

その塾に向かう道中で、これらのアルバムを聴いていた。

中学生の頃の私のウォークマンの中身はほぼJ-POP、例外的にアジカンのアルバムが3〜4枚入っていた程度だったのだが、学校に行かなくなってから塾までの時間、以前からたまに観ていたMUSIC-ON TV!をよく観るようになった。チャットモンチーとフジファブリックはそこで知った。

どちらもちょうどアルバムのリリースタイミングだったため、CMが頻繁に流れていた。

チャットに関しては季節を少し戻し、春に「女子たちに明日はない」のシングルがリリースされた時点で気になっていてTSUTAYAでレンタルしていた。そこで「春夏秋」のバスドラムが突き刺さっていた時点で好みのブレなさを実感する。

フジは、CMで流れていた「Surfer King」「若者のすべて」が、いいな、と思ったのだ。まっすぐにこちらを見て歌う志村の姿も、起伏を感じづらい(※主観)平坦なトーンなのにどこか印象に残る声も歌い方も、それまでの私は出会ったことのないタイプだった。曲ごとのギャップのインパクトにも衝撃を受けた。

スピッツ、RIP SLYME、アジカンはそれ以前からウォークマンに入っていた。

スピッツに関してはもう物心ついた時からずっと聴いていたけれど、当時は「三日月ロック」全体に漂うそこはかとない仄暗さにだいぶ救われていた気がする。「水色の街」が川崎モチーフなことも自殺の歌説があることもその時は知らなかったが。

リップはいつ頃から聴き始めたか全く思い出せないが、自分で自由にCDを借りられるようになってから比較的早い段階で「グッジョブ!」をレンタルしているはずだ。リリースから間が空いていたが、バカボン風のジャケットがずっと気になっていた。”リップとクリスマス”といえばクリスマスライブで演奏されていた「マタ逢ウ日マデ」だと思うが、私の中では冬季講習に向かう道中で聴いていた「Dandelion」だ。

ウォークマンに入っていたアジカンのアルバムの中では当時は「ファンクラブ」が一番好きだった気がする。ジャケットがいちばん好みだったのもあるけれど、無知なりにこのアルバムがアジカンの他の作品と比べて少し異質な雰囲気があるのはなんとなく感じていた。「センスレス」大好き芸人だった記憶がある。あと「桜草」。

一時期、突然感覚が鈍くなった事があった。飲み込んだお茶の熱さも分からず、音量をガンガンに上げても耳が全然痛くならない。その時聴いていたのもこの「ファンクラブ」だった。しばらくしてすぐ治ったけれど、なんとなく憶えている。

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私にとっての「10代の音楽」はこれ以外にもまだまだあるが、この5枚は、いちばん最低だった冬の季節に私を支えて繋ぎ止めてくれた音楽だった。

聴いていてたまに当時を思い出して、墨を飲んだような淀んだ感情が腹から喉元まで迫り上がってくることもある。けれど、それでも多分、ずっと聴いていくのだと思う。

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