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暗闇も光るなら星空になる

書きたい書きたいと思って見終わってからもう1ヶ月くらい経ってしまった。

ふとNetflixでみかけて観たくなって観始めた四月は君の嘘、映画化されていて聞いたことはあったけど観たことはなかった。けど本当に観てよかった。

最近は自分の住むこの国に対して正直もう期待することさえも無駄というか、もうこの国にいるのも疲れるし自分の国に対して「好き」だと思うことがなくて。もう呆れという感じ。だけどこの作品のおかげで久々に日本の良さというか、この国の美しさを見られたような気がしてとても嬉しかった。それが2014年の作品というのがまた悲しいところではあるけど。日本は確かに「すごかった」し「良かった」のかもしれないけど、それは過去でしかないことをまた感じさせられた。けど、なんというか、諦めたくないと思った。そう思わせてくれた作品の素晴らしさをここに残します。

まずは言葉。わたしが大好きなのは「音楽が自由なんだよ」という言葉です。わたしは音楽がずっと自由であってほしいしそんな音楽が大好きだしそんな音楽をみんなが愛してるそんな世界がすきだ、幻想かもしれないけれど。本当に言葉のひとつひとつが美しい。「君は君だよ」とか「雪って桜の花びらに似てるよね」とか。これから雪が降るのを見て、桜が散るのを見て、この作品のことを思い出すと思う。

かをりも公生も、特に公生はなかなかのポエマーだし、中学生でこんな言葉出るかって思うこともあるけど、かをりと公生の生きてきた道を考えたらそうなるのも必然なのかもなと。自分がもしかをりのように中学生の頃にもう余命が少ししかないと気づいて、かをりのように生きられるだろうかと考えたら。公生も言ってるけど、かをりは強いわけじゃない。本当は怖いし、辛いし、苦しいし、もっと生きたいけど、それを受け止めて生きるということがどれだけ大変で、でもどれだけ美しいか。人が自分の命を、魂をかけて表現するものがどれだけ人の心を動かすのか。人が命を削って表現するものに惹かれてしまうのは人の性なのかもしれない。

そして、音。音楽が本当に良い。OPの光るならと七色シンフォニー、EDのキラメキとオレンジ。光るならはかなり自分の中で特別な曲です。絶対飛ばさずに聴いてたし、あれを聴いて君嘘が始まるという感じ。イラストも相まって。そして歌詞で泣ける。君だよ君なんだよ、暗闇も光るなら星空になる、そして毎回 あの日恋に落ちたのところで胸がくるしくなる。公生のうたです。オレンジは公生とかをりふたりの歌だと思ってる。かをりや公生、絵見と武、凪、みんなそれぞれが想いを持って演奏をしていて、それを伝えるアニメの力にも圧倒されたし、心から伝えたいものがある音楽の力は本当に強いんだと改めて思った。

そして、色。あの透き通るような色合いがかをりの綺麗さを際立たせて、なおかつ最後の結末を予感させる。そこにいるのに消えてしまうような。

距離感。ワンピースの尾田先生も仰っていたように日本人独特の距離感が心地いい。近いようで、知りたいことは教えてくれなくて、言いたくても言えなくて、会いたくて会いたくない。最後までお互いに好きだと伝えられないところも。日本の良さというのはこういうところだと思う。日本の良さというか美しさを久々に感じられた。美しい言葉で伝えようとするその奥ゆかしさ的なものはやっぱり日本の良さだと思う。もちろんそんなところが裏目に出てしまうことも多いしそれを強要するわけではない。でもこの美しさを忘れないでいたい。ストレートで真っ直ぐな言葉でありつつどこかきれいで透き通るような、そんな柔らかい言葉で溢れていた。サウンドトラックの対談を読んだが、言う通りこの作品のひとつのキーワードは透明感だ。この透明感というものもまた日本らしくて守りたいというか忘れないでいたい。絵だけでなく、音、言葉、色、すべてがどこか儚くて消えてしまいそうで、何かその先が見えそうで見えないそんな不安感、でもそこから生まれる高揚感とか、それが映像、音楽、声、色、すべてで表現されている。そして季節の描写の綺麗さ。四季の美しさを感じたのは久しぶりだ。何一つかけてもこの作品は生まれなかった。この良さを忘れないで生きていきたい。いつかこの国に生まれてよかったと、そう思える日を信じたいし、その日がくるようにわたしも頑張る。

かをりと出会って過ごしたのはたった1年で、たった500分だったけれど、それでもわたしの一生の忘れられない大切な作品になりました。素敵な出会いを、思い出をありがとう。

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