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「最近どう?」 カチカチとキーボードを叩いてから画面を見つめた。彼の投稿へのコメントに、…
「寂しさの温度を知ってる?」と誰かが私に聞いてきた。夜、ベランダから一人で月を見上げる私…
雪が降ってきたから足を速めた。手には両手でちょうど抱えられるくらいの大きさのランドリーバ…
「パン、焼けたよー」 「はーい」 クリスマスイブのランチにパンを焼いた。こねて寝かしてま…
雪が降っている夢を見た。誰かの足元に吹雪のように降りかかる雪が見えた。黒いズボンの膝下あ…
目を瞑るたびに浮かぶあなたを消したくて、音を聞いた。 雨がベランダの柵をコツコツと打つ音…
数えていた。今日、クリスマスまでの日々を。一つずつ指を折りながら、あなたを思いながら。 いまどこ? 近くに来てくれてるよね? 私はあなたに伝えたこの部屋で、祈るような気持ちで待っている。クリスマスを一緒に過ごそうよ。 ✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎ 「少し時間が欲しい」 あなたがそう言い出したのは付き合って2年を過ぎた頃。お互いに忙しい仕事をやりくりして会う時間を作ってきたけど、すれ違うことが少しずつ増えてしまっていた。このまま無理して一緒にいる意味があるのかと迷っていたのは
「ほら、行くよ!」 力強く手を繋がれて引っ張られた。あなたが突然走り出したから、私も走る…
「ひとくち、ちょうだい」 君がそう言って、僕のいちごショートケーキにフォークをサクッと刺…
ねぇ、私たちの終わりが見えてきたね。 神様の悪戯で出会った私たちは、きまぐれな神様と同じ…
「ねぇ、イブは予定あるの?」 「いや特にないけど、お前は?」 「うーん、まだない」 「まだ…
好きな人の気持ちは手に取るように分かるよ。あなたが私をちゃんと見てくれてること、大切に思…
手の中にある手紙は僕たちの未来。 君が東京を出る新幹線の時間が書かれていた。 未来を握る…
「椿ちゃん、変な格好してたよ」 先日母が、昔近所のおばさんにそう言われたことがあると思い出話をしてくれた。 小さい頃の私はファッションセンスなんてないくせに、自分が着たい服を自分が着たいように着たがったらしい。その日は少し肌寒かったからか、私はスカートの中に長ズボンを履いて出かけようとしたという。 「スカートとズボンを一緒に履いたらおかしいよ」 変な格好で出かけようとする私を母は止めようとしたけれども私はそれを振り切った。 しばらくして、その変な格好をした女の子が意