フルカイテン流のITコンサル、SIerのネクストキャリアの考察
フルカイテン株式会社でプロダクト企画兼プロダクトオーナーを担当している金子です。
私が何者なのかについては、前回のエントリーをご覧いただければと思います。
今回は、自分のキャリアを通じて、「フルカイテン流のITコンサル、SIerのネクストキャリアの考察」について書きたいと思います。
タイトルにある通り、こちらの記事は、主にITコンサル、SIerでネクストキャリアを模索している方を対象にしていますが、それ以外の方でも転職の際の参考にしていただければ嬉しいです。
ITコンサル、SIerで働くということ
前回の自己紹介の記事でもお伝えしましたが、私自身、フルカイテン入社前に野村総合研究所にてシステムコンサル、SEとして働いていました。同じような境遇の方は分かると思いますが、ITコンサルやプライムベンダーのSIerですと、システム設計力やコーディング力を身に付けることは期待されていません。むしろ、ビジネスとシステムをつなぐ部分の領域を整理するスキルが鍛えられます。(世間一般では、それを要求定義力、要件定義力と呼ぶことが多いです)
私もいわゆる上流工程と呼ばれるシステム化計画、要件定義などの案件を中心に担当していました。ただ、ユニークだったのは、私の場合、自分で提案したシステム化計画の案件を受注後に、そのデリバリーのプロジェクトのPMとしてシステム構築を行うということがありました。つまり、下手なシステム化計画はできません。自分にしっぺ返しがくるからです。このおかげで、リアリティのある(=不確定要素が少ない)提案をする意識を身につけることができました。
さて、ITコンサルやプライムベンダーのSIerの皆さん、「自分がやった仕事がお客様や世の中の役に立っているだろうか」と考えることはありませんか?私は正直、よく考えていました。システムの提案をするときには、投資対効果を算出し、お客様の稟議が通るように数値を算出します。多少甘めに算出しないと通らない案件もあったりしますよね。また、多くのシステムはライセンスやサーバの保守契約の都合上、だいたい5年単位でリプレイスしないといけません。ただし、リプレイスしても、お客様の売上が増えることはありませんので、本質的にお客様の役に立つとは言えません。(事業継続性という意味では必要な投資ではありますが)
そのような訳で、ITコンサルやプライムベンダーのSIerは、案件の金額自体は巨大であったり、クライアントは誰もが知る大手であったりしますが、自分の仕事がダイレクトにお客様や世の中の役に立っているかはあまり実感する機会が少ないと言えます。
フルカイテンでPdMとして働くということ
一方、フルカイテンはお客様の在庫問題を解決するべくプロダクトを導入し、カスタマーサクセスチームがお客様に伴走し、成果創出を行います。これによって、お客様の売上、粗利、在庫の数値が向上します。今は、50人ぐらいの組織であるため、会社の成果を自分のことのように感じられます。
確かに私たちは小さい会社ではありますが、お客様の事業の一丁目一番地である在庫問題を解決しています。在庫問題解決のプロフェッショナル集団としての自負があります。
さて、ITコンサル、SIerからのネクストキャリアに話を戻しましょう。
結論から言うと、現在ITコンサルやSIerで活躍している方は、フルカイテンではプロダクトマネージャー(PdM)として活躍できると考えています。これは私自身の経験から導き出した結論です。理由は、以下の2つです。
PdMは、自社プロダクトを進化させるために重要な役割を担っています。その大きな仕事の1つにどういうプロダクトを作るかを決めるというものがあります。受託型システム開発しか経験がないと少し戸惑うかもしれません。私もそうでした。なぜなら、受託型システム開発のプロジェクトの場合、お客様自身が答えを持っているからです。※お客様の中で、答えが顕在化していないケースが往々にしてありますが、その場合でも、お客様と合意形成しながら進めるため、最終的な仕様は発注者であるお客様が決めてくれます。
しかしながら、自社プロダクトの場合は、複数のお客様(あるいは市場)の負を解決するためのプロダクトを作るという発想がプロダクト企画のスタートになります。ターゲット顧客や市場の声を集め、そもそもどんな課題があるのか、それを解決するためにどんなプロダクトが必要なのかという活動が必要です。そして、このプロセスで課題発見力・課題解決力が必要になります。これはITコンサル・SIerのように同一業界で複数のクライアントを担当してきた経験が活きてきます。
SIerの方がシステム構築経験があるのは、言わずもがなですね。設計・実装・テスト・リリースという各工程の役割と、それぞれの工程でどういうアウトプットを作られるのかを理解しています。システム構築についての知識・経験はプロダクト開発でも十分活かせます。
ただし、SIerだとウォーターフォール型のPJTが主流だと思いますが、プロダクト開発だとアジャイル型が主流になります。実際、フルカイテンでもアジャイル型による開発を行っています。この点、プロジェクト管理手法が異なるため、慣れるのに時間がかかるかもしれません。
まとめ
ITコンサル、SIerでネクストキャリアを模索している方はPdMというキャリアも検討してみてはいかがでしょうか?その際には、ぜひフルカイテンへの転職も検討してみてください。在庫問題解決のプロフェッショナル集団の一員となって、一緒に世界の大量廃棄問題を解決しましょう!
次回は、コスタリカ在住の私から「海外在住フルリモートとフルカイテン」についてお伝えできればと思います。海外移住を考えている方やノマドワーカーのようにいろいろな拠点で生活することを考えている方向けに自分の経験をお伝えできればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。