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時代の波に乗って


 時代についてゆけず、という言葉は中年男性に見られるが、この言葉は己の寿命を奪う。時代についてゆけず、しかし、時代のものを身につけている以上その時代の波には乗っている。時代は移りゆく波のようなものこれにサーフボードで波に乗りさえすれば良い。ここでサーフボードとは一つの言葉で良い。その時代の断面を見る言葉を一つ持っておくことでその時代をあらゆる角度からその言葉というレンズを通して観察することは自分を一回り大きくさせてくれる。
 時代とは言葉で作られる側面もある。つまり、その時代を見るレンズとなる言葉をうまく見つければその時代は様々な角度から観察することができ、自分に新鮮なそよ風をもたらす。その風にはまた別の言葉や論理関係が内包されていて解釈次第ではこの時代の流れに一本の竿を下ろすかのように物事を射抜くことができる。見抜くではない、射抜くである。
 詩は昔の中国では政治の場で必須の教養だった。それは市民の声を代弁したがゆえである。意外にも詩集を買ってみることをお勧めしても良いが、私のおすすめは子供がいるなら是非とも薦めたいが、絵本である。
 絵本ほどこの世を簡単に俯瞰したものはない。そしてこの視点は子供という言葉ができる前の感情や気持ちの透明なモヤのようなレンズを通してみるかのように物事を的確に射抜く。そして解釈から将来の行動を決定し、動きます、である。

 中国の詩人、白楽天の詩に自然の法則に則り、この状態を楽しむという言葉がる。これは自然法則に逆らわずして、順風にうまく行くことを自分の快楽としているというのだ。つまり、気持ちいいとおもうことが自然法則と一致すると。これはいいと思った。

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