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ASDさんは『困ったさん』が多い?その理由について考える

ASDさん=困ったさん?


はじめに

ASDさんに対する
世間一般的なイメージとしては
「困ったさん」という印象です。

以前別の記事でも挙げましたが
ASDさんは一見「普通」に見える
と指摘されます。

私自身「普通」に見えると
周りからよく言われます。

世間一般における
「困ったさんなASD」のイメージとして

すぐに失礼なことを口に出す
空気が読めない
みんなが黙っていることを口にする
突然泣き出したり、怒り出したりする
自分の「こだわり」を押し通す
✅自分の興味ばかり追求して、家族をはじめとした周りに無関心

などが挙げられます。

思ったことを
つい口に出して言ってしまったり

自分の「言い分」や「理論」を押し付けて
相手に迷惑がられたり…

しかしASDさん自身

「なぜ嫌がられるんだろう?」と
疑問には思いますが無自覚です。

ASDさんは決して
「困ったさん」ばかりではありません。

「困ったさん」が目立つ背景として

ASDの特性が絡んでいる
自分がASDだと自覚していない
こだわりが強く、我を押し通す傾向がある

といった問題があります。

今回はASDさんに
「困ったさん」が多い理由についてを
テーマに考えていきたいと思います。

Ⅰ.素直なASDさんと反抗的なASDさん

まず
「素直なASDさん」「反抗的なASDさん」の
特徴を挙げていきます。

【素直なASDさん】

純粋で優しい性格の持ち主
言われたことを素直に受け止める
失敗しても、屁理屈や批判をしない。また他人のせいにしない
前向きに物事に取り組む

ASDさんの「純粋で素直な性格」
最大の強みであると同時に
短所でもありますが

正しい方向に生かせば成長も早いです。

【反抗的なASDさん】

被害者意識が強い
猜疑心も強い
他人のアドバイスに耳を貸さず、受け入れようとしない
✅失敗した時は「何故失敗したのか?」を考えず、他人に責任転嫁する

ASDさんは素直さよりも
反抗的な特徴が目立ちやすい傾向があります。

上記に挙げた
反抗的な態度や特徴が目立ちやすいことから

「困ったさん」な性格が多いという
イメージを持たれやすい
と考えられます。

Ⅱ.ASDさんは反抗的な人が多い?

ASDさんは

こだわり特性の強さ
コミュニケーションが不得手
場の雰囲気を察する、行間を読めない

などといった特徴があります。

その特徴から
「反抗性挑戦性障害」に繋がることも。

「反抗性挑戦性障害」
ASDの特性とも関わりがある
と言われています。

「反抗性挑戦性障害」は
主に次の特徴が挙げられます。

過剰に怒りっぽい
周囲に挑発的な物言いをする
口論に発展しやすい
意地悪で執念深い
✅目上の人に反抗的な態度を取る

相手がたとえ目上の人でも反抗的したり
自分の言い分を押し付けたり
きつい態度や発言が目だったり…

ASDさんは

特にこだわりの強さ
コミュニケーションのズレなどから生じる
ストレスが原因で反抗的になりやすいです。

Ⅲ.相手の立場になって考えることが難しい

ASDさんは
相手の立場に立って考えることが難しい
という悩みを抱えています。

自分を客観視することが苦手な上
「普通でしょ?」という暗黙の了解や
一般常識が理解できません。

他には
内的自己が育まれていない影響
他人への無関心さも絡んでいます。

自分にされたことには敏感に反応するけれど
同じことを相手にしていても気づかない

というケースもよくあります。

Ⅳ.自身が「困ったさん」に気づかないASDさん

またASDさん自身も
「自分がASDである」だと気づいていない
人も多いです。

気づかずに
周囲に迷惑をかけていることも多く
本人に悪気はないぶん、厄介でもあります。

状況を客観的に分析することが苦手なので
うまく行かない時も理由を把握できずに
躓いてしまいます。

自分自身でも

「うまくいかないのは○○のせいだ!」
「こんな環境にいるから得意を伸ばせないんだ!」

などと被害者的に受け止めて
周囲を責めてしまうことも。

そのため
気づかずに周囲に迷惑をかけていることも
多いです。

「○○は自己中だ」
「いくら言っても理解してくれない」

と非難され
最終的に孤立してしまうのです。

ASDさん自身も

「自分なりに頑張っているのに、何で周りは分かってくれないんだろう」

と周囲とのズレに悩みを抱えています。

自分が「ASDである」ことを
自覚するだけでも
視点が大きく変わります。

ASDさんの「困ったさん」の部分は
ASDの特性が背景に存在しています。

ASDの特性を知ることで
対応を考えるのが大切になります。

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