「私が買おうとしている、このマンションどう思いますか?」に答えて意外に多い反応
日頃、SNS等でダイレクトに「〇〇マンションを検討しているのですが、専門家の目で見てどう思われますか?」という質問が寄せられることがあります。
あまりに漠然としているものは難しいですが、現在の住居・世帯の状況や購入理由・時期等、マイホーム購入を思い立った背景をお伺いし、これなら参考になることが伝えられそうだと判断した場合は、可能な範囲で率直に思ったことをお伝えするようにしています。
その後の反応の多くが、
・ありがとうございます。参考にさせていただきます。
・ご指摘いただいた内容をもとに慎重に検討を進めます。
といったものですが、
意外に
・そんなこと気にします?
・私はリスクに思えない
といったニュアンスの反応が、じつは結構あります。
わかりやすく言うなら
「買おうとしているのに、どうして悪く言うの?」
といった負の感情です。
こちらとしては、当該物件の「良い点」だけでなく「悪い点」も客観的に言うことが役割だと認識しています。一般の方では気付かないかもしれないポイントを中心にお伝えしただけなのです。
にもかかわらず、「なんか、余計なことを言ってしまったようだ」という思いに至ることが少なくありません。
なぜ、このようなことが起きるのかと言うと、おそらくそれは、悩んだ挙句の「決断を追認」してほしい気持ちが勝っているからではないかと思います。
無意識のうちに自分のなかでは「すでに、買うことを決めている」ということ。
誰しも買った後でどうこう言われるのは気持ちのいいものではありません。現実には「買います」という意思表示の前段階でも、胸の内では検討は終わってしまっているのです。
本人が気に入っているのだから、細かなことは置いておいて、賛同すれば丸く収まるのではないか、と思うこともないではないですが、そのような対応はしません。これからも多分。
なぜなら、自分が20代の頃、逆の立場でいただいた「本音のアドバイス」に救われたから。その経験がある以上、中途半端な対応をしてはいけないと思うのです。