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矮小な此処を誰より認めて欲しくて

2020.3.1
アルルカン Presents ホンキノ遊ビ「艶激」
VS GOTCHAROCKA


先攻はGOTCHAROCKA
前に観たのもアルルカンとの対バンだったと思うんだけど、もう4年前くらいになるのか、時が経つのは早い。
しかし出てきた樹威さん観てびっくり。ぜんぜん見た目変わらない!すごい!
そして歌声がすごく自分の音域をわかっているというか、綺麗な聞かせ方を知っている歌声だなーと感じた、なめらかで心地良い。
曲知らなくても自然と身体が動いて楽しかったなー!
上手ギターのJUNさんがLIPHLICHの新井さん並に表情豊かでよく動く人で 笑。それも観ててすごく楽しかった。
もはやパントマイムかな?ってぐらいのときあったし。
はじめに口笛の音ではじまる曲があって、その口笛をJUNさんがやってたんだけど、上手すぎてびっくりした。
あれ同期で流してたわけじゃないよね?笑

途中MCで「艶激」っていう今回のライブタイトルの話を樹威さんがしてくれて
一応タイトル決める時に樹威さんからも出したほうがいいかと思って、3時間くらい悩んで暁さんにLINEしたらしいんだけど、そのタイトルはなんと
悪感(ワリカン)
「悪いに感じるって書いてワリカン!カンがアルルカンにもかかっていいかなと思って!」と無邪気に考えてくれた樹威さんでしたが 笑。
それを暁さんに送ったら「え?それどういう意味ですか?」って返ってきてこりゃ却下だなって思ったらしい。暁さん、これは素で返事したらあかんやつだ多分w
そのあと暁さんから「艶激」ってタイトルが送られてきたらしいんだけど、そういえばこのタイトルは誰が決めたんだろう。
いつだか暁さんは決めたのは自分じゃないと書いていたけど結局誰が決めたのか謎のまま終わった 笑。

あとこの日に関しては、やっぱりこんな状況のなか開催されたライブだったから、ステージもフロアも「楽しむぞ!」という一体感があったような気がする。

「みんなマスクしてても大きな声で呼んでくれてありがとう、せっかくこんなときに来てくれたんだからみんなを幸せにします」みたいに樹威さんが言っていて、そのときの表情がすごく優しくて暖かった。

身も心も暖まって、後攻のアルルカン

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最近よくSEの最後に奈緒さんがギターでギギギギって音を出すんだけど、
なんか扉がひらく効果音みたいで良いなーと思う。
舞台の幕開けってかんじで。
そんな音を聴いてたら暁さんが出てきて1曲目はいきなりblind bud!
あんまりないはじまり方のように感じたから、きっと何かあるんだろうなと思ってたんだけど、途中で暁さんが
"今だけはさよなら"
みたいに歌ってる時があって(さよならじゃなくてバイバイだったかも)
曲が終わったあとすぐにMCに入った。

まずはじめに言いたいことがあります
次の3月5日のライブは中止します
理由はみんなの健康のためです
でも!
俺の言う健康って言うのは、心身の健康で
心と、身体、あってのものです
しばらくは(心は)耐える日々が続きますが
また会いましょう

そのまま"さぁ掃き溜めの中 夢を見よう"って歌からはじまるバージョンの道化ノ華でライブに戻った瞬間、すごくすごく胸が熱くなった。
その流れでリビドー、mymy
mymyの"ぱっぱっぱらっぱっぱー"がとても癖になる 笑。
こんな日には最適ですね!!
この先しばらくライブがないかもしれない、という現実以上に、この先どうなるんだろうなーって楽しみになる曲。
でもたもちゃんのバースデーライブが中止になってしまった事は、やっぱりすごく残念だったから、
何かの曲でメンバーみんなマイクなしとかも関係なく、わー!!って煽るように声だしてるときに、暁さんがすかさずたもちゃんのとこにマイク持ってってくれて、たもちゃんの声が聴けたのがとてもうれしかったなー。
mymyのあとすぐに奈緒さんのギターアレンジが入って真っ赤な嘘
いつも以上に染み入るアレンジだった。。。
暁さんも目を瞑ってそれを聴いていて、その想いのままに歌いだす感じもすごく良かった。
"真実へと変える真っ赤な嘘"

そして暁さんがいきなり「俺たちのことを追いかけてくれませんか!追いまわしてくれませんか!」って煽り出すから何それwって思ったら、
GOTCHAROCKAのカバーでChase!!!
曲やる前にどこか「こんなときにわざわざ此処に来ることを選んだんだから絶対幸せになって帰ろう」って暁さんが言っていて、
それが樹威さんがさっき言っていた事と重なるなーって思っていたらChase!!!の歌詞に"幸せになりましょう"みたいな言葉があった。
だからこの曲にしたのかな。
その言葉通り、メンバーもすごく楽しそうで、暁さんがウズウズっとしてからたまらず「楽しいー!!」って叫んだり、
本当に幸せな光景だった。

「さっきJUNさんがダメ人間(アルルカンのファン)を褒めてくれて、俺はもうそれだけでホクホクです!!」
と嬉しい話を筆頭に、MCはGOTCHAROCKAとの思い出について。
っていうか下手ギターの十夜さんとの思い出か 笑。

4年ぶりですかGOTCHAROCKAとは
そう、今日、絶対したい話があって
Dの主催ライブで、Dがリハをやってるのを楽屋で俺と何人かで聴いてる時
俺がDの曲を口ずさんでたらしくて
あの曲、、待って(タイトル)言うから、、、
闇より暗い慟哭のアカペラと、、薔薇より赤い情熱のアリア

暁さんがタイトル言えた瞬間にフロアが「おお~!」ってなってて 笑。
暁さんが「なんとか検定みたいになってるw」って笑っていた。

それを歌ってて、十夜さんがそれにつっこんだんかな、怒ったんかな
でも俺は歌うのをやめなかったらしいんですよ
どんなテンションで歌ってたかわかんないんですけど 笑
それをずっと十夜さんに謝りたくて
前に俺たちの主催ライブに出てくれた時も一緒だったけど、
そんとき俺 病んでたから 笑。それどころじゃなくて
で、今日その話を十夜さんにしたら
覚えてないって!許してもらえた~!

奈緒さんがこの話に対して、それで怒るほど心が狭い人じゃないでしょ!ってつっこんでたけど、そんな十夜さんは普段ポーカーフェイスらしく
(暁さんはそう言ってたけど、ファンの人は「そうでもなくない?」っていう反応だった 笑)

今日も十夜さんに今日何曲やるんですか?って訊いたら
2曲
って言われて 笑
でも顔が笑ってるか笑ってないかわからんから
え?これはまじなんかな?
どっち?ってなって
俺もハッハー!って

文字だと伝わらないんだけど、このハッハー!が最高に面白かった。
ミッ〇ーマウスww

そんな具合に楽しいライブの時間も終盤にさしかかって、
ラズルダズルから怒りに入る時の空気がすごかった。
曲の冒頭でメンバーが真ん中に集まって、暁さんが叫ぶところがあるんだけれど、
その時に、此処にいる人たちの心の叫びが聴こえたような気がした。
"正解なんてないの だからこそ苦しくて"
サビの歌詞そのままみたいな。
そんな「怒り」について暁さんはこう言っていた。
「自分が大事にしたいものを、大事にできなかったときに人は怒りを覚えるんだとおもいます」
いろんな想いがあるにせよ、この日、此処にきた人たちはそれぞれにそんな想いがあったように思う。

ダメ人間っていうのは
欲しいものがあるから、
それに手を伸ばしてる人

いつもなら暁さんはダメ人間に入る時に、ダメ人間という言葉の説明を対バン次第でアレンジして伝えてくれるんだけど、この日はそれがなくて
「もう今日は何も言わなくてもいいよな、此処にいるやつ全員ダメ人間だ!」
って言ってダメ人間に入っていた。

続々とライブが中止や延期になる中、アルルカンとGOTCHAROCKAはこの日のライブを開催することに決めた。
事務所の方針とかもいろいろあったかと思うけど、それでも最後はきっと自分たちでそうすることを決めたんだと思う。
でも手放しでお客さんにライブに来てください!とは言えない状況だったから、その発表を受けた私たちも、ライブへ行くか行かないか、自分で決めなければいけなかった。
だからそんなときに自分で此処に来ることを選んだってことは、みんな欲しいものがあるから来たっていうこと。
ライブというこの場所に大事なものがあるから。
だから全員ダメ人間なんだ。

最後のEclipse
暁さんが途中の歌詞を最初は"作り上げた誰かの理想”って歌って、
最後は"自分の理想"って歌っていて、なんだか苦しそうな顔をしていた。

矮小な僕を誰より認めて欲しくて
この場所から 高く飛べる、高く飛べる。
そんな気がして 疑いたくなくて 気付かないフリをしてた

原曲ではこう歌っている歌詞を、この日は
"矮小な此処を誰より認めて欲しくて"
"気付かないフリはやめた"
って歌ってた。
そのあとの奈緒さんのギターソロもいつになく力強かったんだけど、歯くいしばって泣きそうな顔をしていて、
ひとりひとり、そしてバンド全体でこの日の想いを伝えてくれているような気がして涙が出た。
誰かにとっては不要かもしれない場所だけど、自分たちにとって大事な場所だからこそ、その機会を自分たちの決断で失うって本当に苦しい事だと思う。

また絶対に、生きて、会いましょう

アルルカンの公式Twitter
いつもだったらこういうふうに NEXT→次のライブの日程が書かれている
いま気づいたけど、この日はそれがなかったんだな。

だからなのか暁さんが
「次いつ吐き出せるかわかんないから、要らないもんは吐き出して、要るものを詰め込んで気持ちパンパンにして帰れ!」
って言っていた。



何が正解かは誰にもわからないから、
正解かどうかはわからないけど、
誰かに決めてもらった方が楽なんだと思う。
でもそれが正解なのかどうかっていうところじゃなくて、
私はこの日、それを自分で決められた事が幸せだった。

考えてみれば、次があるかどうかわからないことも、自分で選んでそこへ行くことも、この日のライブに限ったことじゃないんだよなーと感じて、
ふと思い出した言葉がある。

COME ALONE WITH ARLELQIN

前にグッズで発売されたTシャツに書かれた言葉で、
元ネタはおそらくCOME ALONG WITH~
一緒に行こう、みたいな意味なんだけど、それだと流されてるみたいで嫌だからって、ALONGをALONEにしたって暁さんが言ってた。
選んでついてきてほしいからこの言葉にしました、って。

「次」の約束がないとしても「また」という想いを信じて生きて、
自分で選んでアルルカンのライブへ行ける日を楽しみにしていよう。