省略された経緯
喫茶『南風』
この名前は使っても大丈夫なのだろうか?
商標登録されている訳でもないから大丈夫なのだろう。きっと。同じ名前の喫茶店はいっぱいあるし。
こじんまりしており、シンプルな内装は個性を感じさせないことが、どこか落ち着く不思議な店内だった。
この店内で、どこかの野球が好きな男の子2人と、その2人が優等生の可愛い女の子を取り合っちゃうみたいな出来事があったりするんだろうか?
胸キュンといっていいのか、んなもん見たくもないといっていいのか。
そんな期待をするような名前の喫茶店に入る僕の隣には着せ替え人形のリカちゃん……より少し低い程度の羽が生えたおじさん。
周りはこれを見て、なんとも思わないのだろうか?僕しか見えていないのだろうか?
世界がおかしいか、僕がおかしいか。分からないまま世界の理不尽が口を開く。
「君の夏を最高の夏に変えてやる。だから、俺を拾え。この通りだ」ふんぞりかえって、のたまう。
発言の意味のわからなさと、態度のギャップの大きさと混乱に先ずどれを理解しようか分からなかった。
理解を超えることがあると世界が刹那の空白を作ることがあるようだ。知らなかった感覚だった。
そう作者も「胡椒がどこにあるのか?」お客さんに聞かれて案内したら後日「ソースが欲しかったのに、胡椒の場所を聞いたら胡椒に案内された」というクレームがあった旨を聞いた際はこんな感覚になったそうだ。
滑らない話として使わせてもらっているそうだ。
すごく書きたいエピソードだったので作者が顔出しても仕方ないよね。
目の前のおじさん。世界の理不尽を一体に集めたというか、色々と全部暴力というか……なんだろう?これ。が話を続ける。
「俺が君に一夏の青春を届けに来ちゃったぞ☆」
帰りたくなった。家に。森に。山に。母胎に。海に。元素から還りたくなった。
喫茶店で頼んだコーヒーの代金を払った後、自宅までの道程でおじさんと何を話したかは覚えていない。
※以下、筆者の乏しい想像力、筆力、表現力でこのおじさんとどう考えたら一夏の過ごしたくなるかが全く見当がつかなかったので、そこら辺の事情は読者各自の想像に委ねることとする。
そう「後に彼らの姿を見たものはいない」という便利なアレである。
作品のタイトル『魔法少女ゴツゴウシューギ☆』
※タイトルは仮のものである。
2024年 文披31題
2日目お題『喫茶店』
後書き
主人公その2。おじさん(チャーミー)
名前をつけよう。似合わない名前がいい。
よし!魔法少女にいそうな名前がいい!
チャーミーにしようと1秒で決めた。
今、後書を書いている時点で決めました。
センスは古いかもしれないと思い直す。
今の子の魔法少女っていうとあれでしょ?プリキュア。あれがいいんでしょ?
なんか美味しそうな名前だっていうのは薄っすらと印象に残っているんですよ。パインとか、マンゴーとか、カスタードとか、ホトトギスとか。
若者の流行りに敏感だな、俺は!よし!と訳わからない自画自賛をしております。
※調べてみたら、ホトトギスはいなくて、キュアウィングだった。
姿は波平さんヘアー。16センチで白いTシャツ、ステテコ、腹巻き。蝶のような羽が生えている。
今後同じ説明を書くのが手間ということで「おじさん」か「チャーミー」と表記していくことにしよう。うん。そうしよう。
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