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茜色の夕日

千代田線に乗った。

会社で見た、先週末のMステをなんとなく引きずっている。もう10年経つんだなぁとか、思いつつ。

『若者のすべて』も名曲なんだけど、俺は『茜色の夕日』が一番好きで。

東京で音楽を続けるかどうか悩みを相談していた綾小路翔の前で『茜色の夕日』をやったら、「やめるならこの曲を俺にくれ」って言われて音楽を続けることにした話。

突然いなくなった直後、出演するはずだったカウントダウンジャパンで、奥田民生が弾き語りで『茜色の夕日』をやったら途中で詰まってしまったこと。

菅田将暉が自分のライブでボロ泣きしながら『茜色の夕日』を歌っていたこと。

そのエピソードひとつひとつ含めて、『茜色の夕日』という曲がすごく好きだ。

高校卒業する頃から大学入学する頃に『アラモルト』を買って、この曲を何回も聴いていた。沁みたんだと思う。この頃に出会った曲はそういう曲が割と多くて、だから今もしっかりと覚えていて。そのうちの一つだし、その中でも存在感がデカイ曲。

なんていうんだろうな。

自分の無力さだったり、情けなさだったり、苛立ちだったり、でも、それでも、、、っていう感じがすごく好きでというか、好きというか、無理せず聴けるというか。

肯定も否定もしていない感じが、ただただありのままの話を聞いてる感覚にもなれば、聞いてもらっている感覚にもなっているというか。

体温が同じなのかな。共感って言葉は全然似合わないんだけど。ただただ、そうなんだよなぁ、そうなんだよね。っていう。一緒じゃないけどなんか一緒な気がするというか。そういう意味じゃ、体温が同じって表現がしっくりくる気がする。

だから、この世からいなくなったことを知ったとき、ずっと『茜色の夕日』が頭の中で流れてた。ただただ流れてた。

もうすぐ乗換駅です。
東京の空の星は見えなくもないんだよね。うん。

#日記 #エッセイ #コラム
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#志村正彦

#千代田線

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