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インクルーシブ×オルタナティブ×不登校×変人類学×ギフテッド レポートVol.2

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3回目を迎えた、長い名前だけれどとても真面目に熱い集まり。皆それぞれの思いを持って参加してきてくれているので、議論が拡散することもあるが、少し焦点化してきてた。
今回から、総合教育科学系特別支援科学講座特別ニーズ教育分野の加瀬進先生(専門は地域ケアシステム論 スウェーデン教育・福祉制度論 多様な学びと子ども支援)と明治大学の学生で、NPO法人高卒支援会で学生インターンをしていて、まさに最前線で活動をしている加藤優希さんも参加してくれた。
今回は参加者の一人で、東京学芸大学E類カウンセリングコース1年伊藤桃香さんがレポートを書いてくれました!
では熱い議論の熱いレポートをご一読下さい。

教育の役割と子どもの未来でなく、今の幸せ

今回はジンズーさんが用意してくださった事前資料を起点として議論が開始された。
教育の役割を保護機能、学習支援機能、関係性構築機能、認証機能の四点に分けて、ホームエデュケーションについて考えると、関係性構築機能を家庭で十分に果たすことは可能なのか?という疑問がわいてくる。もし、学校に行くのが幸せ(ウェルビーイング)ではなく、ずっと家にいることが幸せだとしたら、家での幸せの要素は他の場所でも実現できないのか?外に出たほうがいいとすると、家でも学校でもない居場所(サードプレイス)が必要となる。また、そもそもの不登校の理由にもよるのではないかという意見も出た。‘不登校’は状態を表す言葉であるということを再確認した。

今、Well Beingでないこどもは?

ここで、議論の中から、縦軸を行きたい・行きたくない、横軸を行けている・行けていないとする、一つの図が浮かび上がってきた。実際に不登校のこどもたちとの関わりがある参加者からは、行きたくても行けていないこどもたちがほとんどのように感じるとの声があった。また、学校に行きたくても行けていないこどもたちの例として、医療的ケア児の存在も指摘された。
一方で、学校に行ってはいるが、本音では行きたくないというこどもたちもいるだろう。彼らの中には’不登校は不幸じゃない’という言葉が広まることで救われる子もいるのかもしれない。物事のポジティブ面は部分的に、ネガティブ面は全体で捉えがちであるということにも留意したい。部分的といえば、給食や行事のみで学校を利用することも広く受け入れられるべきではないかという意見もあった。個人的には、VRの教室が広まると現状に興味深い影響を与えるのではないかと思う。

どのように?何をするのか? 

後半では具体的なアイデアが話し合われた。
東京学芸大学の人的資源を活用した、ボランティアバンクのようなものを作れないかという話である。共感できる理念があれば、人は集まるという声がある一方で、やりがい搾取を懸念する声もあった。やりがい搾取については、対価は自分で取ってくるものだという意見や、やりたい人がやるから搾取ではないという意見、クラウドファンディングを例に挙げ、資金調達のために理念をしっかりとしたものにすればよいのではないかという意見などがあった。個人的には、暗黙のシフト制は運営としてアウトだという意見が印象に残った。NPOなどによる、こどもたちへの支援の例は既にあるので、東京学芸大学がやる価値、オリジナリティーが要になる。
今回は、現場でこどもたちと関わっている視点からの意見や先行事例など、具体的な話がたくさん出て、気づけば3時間経っていた。
この学び縁を大切に、今後の活動も楽しんでいきたいと思う。

後半は附属学校を想定して、具体的に何ができるのかという議論が始まったが、やや、「WHAT」よりも「HOW」の話になってしまった感もある。
小西先生からは、「この領域に関しての学びがまだまだ足らない。もう少し文献などを読んで、それを起点に議論をしてみてもいいのではないか」という意見を頂いた。
伊藤さんと同じく学部一年生のダーマユさん(安田さん)からは、「附属学校での子ども達の実情を体感したい」との意見も出た。「附属学校の保健室に1日いたら、より具体的なイメージを持てるだろう」と附属中の柴田先生からありがたいお言葉もいただいたので、時期を見て、体験をすることも考えていきたい。
「大学組織や教員が作った枠組みの中で、学生が役割を果たす」という構図にはしたくないという思いが強いので、歩みは遅くなるかもしれないが、参加者全員が「Why」を共有しつつ、オーナーシップを持っている活動を推進していきたいと思う。

【プロフィール】 

伊藤 桃香
東京学芸大学 教育学部 教育支援課程 カウンセリングコース1年
思いつき突進型。将来、大好きな地元で不登校支援に携わるべく、日々学んでいる。好きなキャラクターはすみっこぐらし。冷凍庫の中には常に数種類のアイスクリームが常備されている、とか、いないとか。

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やってみて 、追求して 、つくりだす 。 いつだって 、世界を変えたのは変わり者だった。何にも負けない『好き』の力が新たな世界を創造する。 東京学芸大学とMistletoeの新たな教育の試み。エクスプレイグラウンド。
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