プレイド顧客体験研究所 ピックアップニュース #18 (2025/1/10)
編集部より
あけましておめでとうございます。XD編集部の柏原です。
2025年最初の記事更新とピックアップニュースをお届けします。今週は批評家・作家で株式会社ゲンロン創業者の東浩紀さんのインタビューを公開しました。2022年8月に発行された『XD MAGAZINE VOL.05 特集「誤る」』からの転載記事です。
XDでは、動画配信プラットフォーム『シラス』についてゲンロン代表の上田洋子さん、シラスCTOの桂大介さんにもインタビューの機会をいただきました。東さんの思想を表すキーワードのひとつに「誤配」がありますが、私としてはXDの取り組みやプレイドという会社に興味を持っていただける方々への「誤配」を喚起するつもりで、ゲンロンのみなさまの取り組みをご紹介させていただいている側面があります。
他者だけでなく自分の誤りも肯定し、ルールや制度に還元されない計算不可能なものとうまく付き合える認識と心理的な余裕を育むこと。そして、計算不可能なものと付き合うためのコストを引き受けること。「AI時代だからこそ人間の可能性に光を当てよう」というメッセージが有効であるためには、このような議論から始めることが必要なんじゃないかと改めて思える記事です。
更新記事のご紹介
プレイド顧客体験研究所が気になったニュース
プレイド顧客体験研究所のメンバーが気になったニュースとしてお届けします。
・IDOM、顧客体験向上を目的としたCRMの再構築およびDX投資の加速を発表
DXの推進のために、IDOM Digital Driveを設立。エンジニア採用を加速するための子会社設立はカインズやビックカメラ、イオンなどでも進められていましたが、同じような形でIDOMでも推進するそうです。IDOM Digital Driveの社長に就任される野原さんはカインズ、ビックカメラで小売業のDXを推進されていた方なので、両社と同様に進めていく流れですね。
・ダイキンや日清食品など5社、ウーブン・シティに参画…今秋にも始動するトヨタの実証都市
以前から構想が話題になっていたウーブン・シティですが、いよいよ今秋に始動するそうです。まだまだ先は長そうですが、楽しみです。詳細の内容は、トヨタイムズでもレポートされています。
・ソニー・ホンダモビリティ、CES® 2025で「AFEELA 1」を発表
こちらも以前から発表されていたソニー・ホンダモビリティによる車がついに正式発表、2026年中旬の納車を目指すそうです。対話型パーソナルエージェントを搭載し、ソニーの技術を活かした新しいクルマ体験が提供されるのでしょうか。米国での提供に付いてのみ言及があるので、日本での提供は当分されなさそうですが、5日日本でも販売してほしい夢があるモデルですね。
・中国発・格安通販のユーザー層、何とも意外な実態
「Temu」や「SHEIN」といった格安ECの日本での利用者を都道府県別に明らかにした調査が面白いです。「Temu」や「SHEIN」といったアプリの利用率1位はいずれも沖縄。トラックでの輸送が前提の他の県でのECに比べ、船や飛行機が前提となる沖縄にとっては越境ECへの心理的、金額的障壁も低いのかなと思いました。また、Amazonよりも楽天市場やZOZOTOWNといった国産の通販サービスのほうが上記のアプリと利用者層が近いらしく、今後国産通販サービスの行方を考えるうえでも興味深い調査結果でした。
・生成AIはマーケティングにどう使える? 博報堂DYグループが考える3つの事例
生成AIを活用する際に、何を学習コンテンツとしているかというのは大事な部分かと思いますが、このような著名クリエイターのプランニングのノウハウをAIに読み込ませるというのは面白いですね。細田さんはプランニングに関する書籍を出されているので、その本をもとにしてそうですが、同じようなアプローチを他の人でやった場合の差異がどれほど生まれるものなのか、気になります。
・ふるさと納税が200万円→34億円に…「第2の夕張」と呼ばれた金欠の町を元フリーターのヨソ者が復活させるまで
人口2万人の須崎市をゆるキャラのしんじょう君とともに活気ある街にするまでの「超公務員」と呼ばれていた守時さんのストーリーです。守時さんの行動力がとにかくすごいというのはあるですが、しんじょう君の発信において、”「発信したいこと」ではなく「喜んでもらえること」を届ける”というのはCXを考えるうえでも大事な視点ですね。
SNSやゆるキャラを活用してふるさと納税を増やそう、ECの売上をあげようという目的があるのは良いのですが、ただ売上を増やすための発信ばかりを続けるというのはその発信の受け取り手である顧客の気持ちを完全に無視したコミュニケーション。顧客はモノを買ったりふるさと納税をしたいからしんじょう君のSNSを見るわけではなく、しんじょう君のくすっとできる姿を見たいと思っている。そういうファンが喜ぶ投稿を続けることによって、しんじょう君がふるさと納税を紹介したら快く協力してくれる。顧客のことをしっかり考えたコミュニケーションですね。
・博報堂の「gmove」が対面商談の評価や商談メモの自動作成をAIが行うアプリを開発
対面商談の評価や商談内容をまとめた商談メモの自動作成をAI(人工知能)が行うアプリを開発。自動車販売店、不動産会社、金融機関の営業所など、対面の商談が行われる場面は多いですが、その内容をしっかりとログに残し、以後の商談や引き継ぎの際にスムーズにいくようにするというのはニーズがとてもありそうです。さらにここでしっかりログがデータ化されるとオンラインでの接点もあるサービスですとオンラインとオフラインでの行き来する行動を繋いで把握するということもできそうで、楽しみです。
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