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なんでもかんでも、わかりやすく言葉に表現するのは、野暮なこと

説明しなくても阿吽の呼吸で心を尽くす文化

今年の夏はいつもと違う夏です。
でもしょうがないですのね。
自然界は人間がどうすることもできない。
適応していくしかないわけですからね。

今朝、ベランダの池に睡蓮の花が咲いていて、とても感激した。
昨日咲いていなかった花が突然咲いていると、こんなにも感動するんだなって、自分でも驚きでした。
そして、自然は淡々と自然の営みをしているだなって、ふとこんなことを考えた。

僕たち日本人は自然と共存して生きてきた文化があります。
雨の音に風情を感じたり、虫の声に癒されたり、風の音に価値を持たせたり。
言葉にできない、奥深い文化を持っている。
なんでもかんでも、わかりやすく言葉に表現するのは、野暮なことです。

「あなたが家に来るからあなたの好きなお花を買っておきましたよ」って言わないよね。
さりげなくお客様の好きな花を活けてお待ちする。それが粋なことです。

わかりやすく伝える。
わかりやすく説明する。
より伝わりやすくする。

等々、僕も仕事柄、そういうことは言います。
もちろんそれはとても大切なことでもあります。
でもね、わかりやすさを求め過ぎると、つまらない浅い世界になると思うのです。

日本人は、世界的に見ても稀に見る「粋」な文化を持っているのです。
言葉を尽くすのではなく、心を尽くす文化です。
言わなくてもわかる、そんな心を尽くす素晴らしい文化を大切にしたいと思う。

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