読書ノート#1 若きウェルテルの悩み

<著者>ゲーテ <出版社・レーベル>新潮文庫

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<購入動機>

2019年夏に新潮文庫を購入するとしおりがもらえた。僕の推し(アイドル)が本好きで、しおりをゲットしていることをブログにて明かしていた。同じしおりが欲しいと思って買ったのがこの本だった。

<予測>

最初はパラパラとみて、恋愛系の話でロマンチックだろうと予測したが、まったく違った。執筆された時代にしては非常に斬新な内容だっただろう。

<心に響いた文(引用)>

現在を現在として味わおう。

人間なんてものは何の変哲もないものさ。大概の人は生きんがために一生の大部分を使ってしまう。それでもいくらか手によどんだ自由な時間が少しばかりあると、さあ心配でたまらなくなって、なんと貸してこいつを埋めようと大騒ぎだ。まったく奇妙のものさ、人間というやつは。

人生はただ一場の夢のごとし。

もしわれわれがいつも、神が毎日授けてくださるいいことを味わう率直な心をもっていられたなら、たといいやなことがあっても、それに堪えうるだけの力を持つことができるだろう。

人間の心が、入り乱れ矛盾し合ういろいろの迷宮からどうしても逃げ出せなくなると、人間は死なざるをえないのだ。

<考察・感想等>

心に響いた文として引用したのは主に前半部分からだ。主人公ウェルテルが最終的に自殺することが暗示されているように思える。自殺することは新潮文庫のカバーにも記されている。だから、ネタバレにはならないと思うが、結末から先に読むという方法も一つも読書法だろうか。

人間は追い詰めると精神的な狂乱を引き起こしてしまうのだと思った。特に恋愛は人間の「本能」だ。餓死する人がいるように欲求を我慢すると心身は崩れだし、破滅的な方向へと自分自身を導く。ウェルテルは書簡の中で人間の心理特徴や構造を深く分析している。それにも関わらず、自殺してしまったのはなぜか。それは自分自身でも抵抗することのできない「何か」が原因であろう。

まだ恋愛経験の少ない私にとっては、疑似体験させてくれるよい作品だった。加えて、小説ではなく書簡形式であることも魅力の一つだ。書簡として書かれることで、ウェルテルの考えていることや行動が非常に奥まで理解できた。

「若きウェルテルの悩み」を読んだことで、外国文学を読むきっかけ、ひいては「ファウスト」を読むきっかけになった。

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