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リモートワークを支える??? アトラスIIロケット

自宅待機やリモートワークに慣れてきましたか?僕は当分の間、大学の授業を遠隔で受けないといけないのでこれからです。家にいる時間が増え、その結果映画をみる人が多いようです。今でこそ、ネットで映画をみることができる「ネットフリックス」や「アマゾンプライム」があります。しかし、それらがなかった時代は(おそらく母の話では)CS放送でお金を払って映画を見ていたという人も多いのではないかと思います。今日は、日本で初めて衛星デジタル用通信衛星を打ち上げたアトラスIIロケットを紹介します。


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<データ>
・打ち上げ国:アメリカ
・運用開始:IIロケット・1991年
      IIAロケット・1992年
      IIASロケット・1993年
・運用終了:IIロケット・1998年
      II A ロケット・2002年
      II ASロケット・2004年
・全長:47m

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<歴史・派生系>

アトラスIIロケットは、前回紹介したアトラスIロケットの後継機として開発されました。全63回の打ち上げのうち、全てが成功するという非常に信頼のあるロケットでした。1990年代から2000年代初頭にかけて、50年前のロケット技術が進歩し、その安定期、または成熟期を迎えたと言っても過言ではないでしょう。

アトラスIIロケットは、多くの通信衛星や観測衛星を打ち上げました。

ここで、アトラスIIロケットの派生系を少し見ていきたいと思います。

アトラスIIロケット
 アトラスIロケットを基にして開発。ブースターと上段を長くした。

アトラスII Aロケット
 アトラスIIロケットの主力となるエンジンを置き換えてさらに力を増す。搭載できる人工衛星の重さがより、重くなり様々なニーズに答えることができる。

アトラスII ASロケット
 さらに能力を上げるために、固体燃料補助ロケット(ロケットの下部横に付いている小さなロケット)を4基増設。このロケットは、太陽の観測を続けているSOHO人工衛星を打ち上げた。

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(写真・アトラスIIロケット)

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(写真;アトラスII ASロケット 上の写真と比べると、小さなロケットが増えているのがわかる。)

<主なミッション>

・SOHO

1995年に打ち上げられた太陽を観測する探査機。NASAとESA(ヨーロッパ宇宙機関)の共同開発・研究です。主に、太陽の構造を調べること、太陽のコロナはなぜ発生するか、太陽風のメカニズムを調べることが主な目的です。

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(写真:SOHOが観測した太陽)

・JSAT

今でもCMでほとんどの人が聞いたことがあるかもしれません。あの「スカパー」を支える通信衛星をその初期に打ち上げたのは、このアトラスロケットなのです。


アトラスロケットは様々な人工衛星を打ち上げていて、それは科学的な利用目的にとどまりません。特に通信衛星が多いことを考えると、今、リモートワークがスムーズにできているのも、このアトラスIIロケット100%の打ち上げ成功率が大きく影響しているのかもしれません。


<参考サイト>


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