家族の幸せを考えるエバーセンスが、独自の制度「ファミリー休暇」をやめた理由。
こんにちは、エバーセンスでコーポレートを担当している真辺です。
エバーセンスではこれまで、年に2回家族のためにお休みを取ることができる「ファミリー休暇(ファミ休)」という制度がありました。
家族を幸せにするサービスをつくる会社として、エバーセンスらしい休暇制度だったと思いますが、昨年いっぱいでやめることに。
ユニークな制度についての紹介は色々とあるのですが、制度をやめた背景についての情報は少ないなと感じたので、今回は、私たちがなぜファミ休をやめることにしたのか?その背景をお伝えしたいなと思います。
「ファミリー休暇、どう思う?」
昨年の秋頃、社長の牧野からこう聞かれたのがはじまりでした。
導入から5年ほど経っており、すっかりエバーセンスおなじみの制度となっていたファミ休。しかし正直なところ、有休もファミ休もあまり区別なく使われる場面が増えてきた印象でした。
エバーセンスでは、「家族を幸せにすることで、笑顔溢れる社会をつくる」というビジョンのもと、自分たち自身も幸せな家族生活を送ることを大事にしています。
夫婦、子供、両親に限らず、恋人やペットも大切な家族と考え、それぞれが考える家族との時間を大切にしてほしい。家族との時間を深めることで、ご機嫌に働くことができるのではないか。そうした思いから、有休とは別に、年に2回取得できるファミ休が生まれました。
家族や恋人の誕生日に合わせて取ったり、遠方に住む両親に会いに行ったり、子供の保育園や学校行事で使ったり、これまでさまざまなファミ休の過ごし方がありました。
しかし、そもそもエバーセンスは有休が取りやすく、家族のためにも休みやすいので、次第に有休とファミ休が曖昧になってしまうのも仕方がないことだったのかもしれません。
少しメンバーにヒアリングした際にも、昨年のファミ休は何をしたのかあまり覚えていない、という意見もあり、ファミ休を取るということが日常のお休みの延長に過ぎなくなってきているなと感じました。
エバーセンスにファミ休は本当に必要なのか?
まず考えたのは、ファミ休の運用方法を変えるということ。
年2回いつでも取得していい、という運用から、いわゆるエバーセンス独自の祝日として、ファミ休を固定日にしようというものです。
その日は家族と出かけてもいい、家族のためにゆっくり食事を作る一日でもいい、家族に会いに帰ってもいい。家族に感謝して、どんな過ごし方をしていい。祝日として全員が同じ目的で休むことで、日常のお休みの延長ではなく、毎年家族のために過ごす記憶に残る日になるのでは、と考えました。
ファミ休の目的からもズレていないし、もしかしたらこの方法でもあまり問題なくリニューアルできたのかもしれません。
ただ、小さな疑問がずっと残っていました。
今のエバーセンスにファミ休は本当に必要なのか?
たしかにあればいいとは思うけれど、先述のようにエバーセンスは普段から家族のために休みを取りやすく、むしろその事実の方が、エバーセンスのカルチャーをより表しているのでは、と思ったのです。
そうして気がついたことは、
会社の思想は、制度を「つくる」ことで表現することもできるし、「やめる」ことでも表現できる
ということ。
エバーセンスはもともと、制度はミニマムに、あらゆることをカルチャーで解決している会社です。(▼詳しくはこちらのnoteをご覧ください)
だからこそ今回は、ファミ休を「やめる」ことにしました。
実際のところ、かなりあっさりとやめる決断をすることができたように思います。(常に柔軟に変化していこう、という牧野の考えもあり、大体のことは即決です!)
特別な制度がなくても、家族のためにいつでもお休みを取れる会社でありたいし、世の中のあらゆる会社がそうなっていったらいいなと思っています。
新制度「インプット休暇」が誕生!
ファミ休を手放したことで、改めて考えたのは、
エバーセンスがよりいいものづくりをする組織になるためには?
ということでした。
これまで年2回ファミ休として使っていた時間を、よりいいものづくりのために使えないだろうかと考えて、新しく導入したのが「インプット休暇」です。
家族のために休みを取ることはできていても、自分のために休みを取ったり、平日に休んでインプットの時間をつくったりすることはできていないかもしれない。直接的でも間接的でもいいから、いいものづくりのために思う存分インプットする時間を作って欲しい、という思いで作りました。
今回はエバーセンス独自の祝日として、年に2日間(2021年は3月と6月)、固定日にしてみました。日付が決まっていることで、全員がインプットに集中することができ、メンバーからは、
「改めて自分が何をインプットしたいのかを考えるいい機会になった!」
「子供がいるので平日にこうした時間が持てて貴重でした!」
という嬉しい声も…!
ぜひslackでやること、やったことシェアしてね〜と伝えていたので、みんなが今気になっていることを知ることができたり、いろんなインプットの方法を発見できたり、お互いに情報交換できたり。
インプットということで、自分自身と向き合う日というイメージでしたが、意外とメンバーの相互理解の機会にもなってよかったなと感じました。
こうしてインプットした情報が、巡り巡ってプロダクトに反映され、ユーザーやクライアントにより良いサービスを提供できる組織になったらいいなぁと思います。
エバーセンスはたくさんの制度を設けているわけではありませんが、だからこそ一つひとつに思想を反映していきたい。会社が今よりもさらにいい方向に前進できるよう、これからも試行錯誤しながら「つくる」も「やめる」も考え続けていきたいと思います!