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【eumoインタビューVol.1】共感資本社会になると生活はどうなるの?豊かさの定義の変化をeumoの岩波に聞いてみた

こんにちは!
eumo編集長の佐野です。

先日、代表の新井から「eumoの楽屋裏をお伝えします」と発表があったように、これからeumoの人やこぼれ話をお伝えしていきます。

共感資本社会を掲げているeumoですが、関わっている私も疑問はたくさんあります。その一つは「私の生活がどう変わるの?」です。

今日は株式会社 eumoの取締役で、eumo academyのディレクターを務める岩波に聞いてみました。岩波は富士銀行(現みずほ銀行)に入行し、法人営業および外国為替業務に携わっていました。むむ、なんだか賢そうですね。こんな人です。

岩波さん

株式会社 eumo 取締役 岩波 直樹

驚きの事実・・・共感資本社会の起源は縄文土器にあった・・・?

岩波:
見てくださいよ、この縄文土器。すごくないですか?

縄文土器

佐野:
これはすごいですね。まるでeumoが目指す共感資本社会を具現化したかのようです。

岩波:
あ、共感資本社会とは全く関係ないですよ。九州国立博物館に行った時に思わず写メ撮ってきたものです。HPをご覧あれ。


佐野:
・・・僕が恥ずかしいので共感資本社会と縄文土器の関係について論じてもらってもいいですか?

岩波:
「共感資本社会をわかりやすく解説する」というeumo noteの理念はどこ行ったんですか(笑)。

佐野:
く・・・。

共感資本社会になると、年収や肩書き以外の「豊かさ」が存在感を増す

佐野:
真面目な話もしておきますか。共感資本社会になると、私たちの生活はどんな風に変化するのでしょうか?この辺りがわかりにくいんですよね。

岩波:
例えば、今「豊かさ」というと何を思い浮かべますか?

佐野:
年収とかわかりやすいですよね。どこに住んでるかやどんな車に乗っているかなども。「クルマ離れ」なんて言葉もありますけど、高そうな車に乗っている人を見ると「豊かそうだな~」と思います。

岩波:
そうそう。それが「経済的価値」における豊かさです。これまでの資本主義社会の中で重きを置かれていたものです。社会科の教科書でもありましたよね。「高度経済成長期には白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫が三種の神器として誰もが欲しがっていた」なんて記述が。

佐野:
覚えています!でもそれは50年以上前の昔の話ですよね?1955年からの20年くらいの話ですし。

岩波:
もちろん、令和のこの時代になって「白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫」を豊かさの指標にしている人は少ないです。でも、「経済的価値(モノやカネ)」を豊かさを表す最も重要な指標と捉える考え方は、この頃からずっと続いています。
でも、今は転換期なんです。「経済的価値」だけではないものに価値を感じる時代が今訪れつつあります。

佐野:
経済的価値(エコノミックキャピタル)ではない豊かさの指標・・・これもパッとはイメージがつきにくいです。

岩波:
例えばそれは人とのつながりだったり、それこそ共感だったりします。

佐野:
つながりや共感(ソーシャルキャピタル)が大切ということは分かるのですが、それでは例えば食べ物を買ったり服を買ったりと生活を豊かにできないですよね?

岩波:
いいね!資本主義的な視点!

佐野:
現実的な視点と言ってください!

岩波:
いやいや、大事な視点なんですよ。今まさに「つながりや共感という意味を、どんな価値に変えられるのか」という話をしてくれました。「食べ物は買えないですよね?」という疑問はつまり、「経済的な価値に置き換えられないですよね?」という視点です。今はつながりや共感という意味を経済的な価値に変換することが、主流になっていることの具体的な考え方ともいえます。

1000万円で縄文土器を売る場合と、「ギフト」として縄文土器を送る場合、何が違うのか?

岩波:
さらに話を進めましょう。共感資本社会になると「ギフト的な価値」がどう私たちの生活を変えるか・・・どうなると思います?

佐野:
焦らさないでください(笑)。

岩波:
問いかけによって内在的自己に向き合い、それを交流させ・・・。

佐野:
結論をどうぞ!

岩波:
せっかちですねw。

現代は経済的価値に縛られすぎていますよね。カネにならないことをやっていると「バカなことやってるな!」と大真面目に上司や親にも言われるかもしれません。でも、ひとって実はモノやカネだけでなく、共感や関係性にも喜びを感じたりしますよね?人のつながりや共感をお金で買えますかね?買えない。「愛だって金で買えるぞ!」とか言ってる人もいますけどw。

佐野:
愛ではない別のものを買っていそうです。

岩波:
でも、人が生きがいややりがいを感じる時、生きているなって感じる時は、モノやカネの価値じゃないときがほとんどですよ。
共感資本社会では、そういうものも大切にしていきたいんですよ。経済的価値(エコノミックキャピタル)を否定するわけではなく、それだけしか見えなくなった社会を人間的価値(ヒューマンキャピタル)や共感的価値(ソーシャルキャピタル)も大切にできる社会にしたい。しかもエコノミックキャピタルは、そもそもヒューマンキャピタルやソーシャル・キャピタルが生み出しますからね!

佐野:
二つの価値は対立しているわけではない。経済的価値(エコノミックキャピタル)と人間的価値(ヒューマンキャピタル)や共感的価値(ソーシャルキャピタル)はつながっているんですね。

岩波:
更にいうと、わたしたちは、お金を介在させないで価値のやり取りしていることもたくさんありますよね。経済価値換算すると、経済的価値以外のものが削がれる。お中元とかお歳暮とか、昔は純粋な気持ちから起きる「ギフト」であったのが、経済的価値のみが重視された世の中で起きたことがあります。それは「もらったものの値段をWEBで調べる」ですw。

佐野:
世知辛い・・・!

岩波:
これくらいだからこれくらいの値段のもの返さないと・・・となっていく。気持ちはどこへ??と思いますよね。
思いや気持ちを送るのではなく、単に経済的価値の等価交換になる。本来の意味を見失い、若い世代は「もうこういうのやめません?」となり、現代ではお中元やお歳暮はかなり減った。経済的価値のみであれば、お金もらってほしいものを自分で買うのが一番合理的ですし、そもそも経済的な等価交換だけであればやる意味ないw。

佐野:
本来は気持ちを送りたかったはずなのに、等価交換になってしまっている現状に疑問を持つ方がたくさんいらっしゃいますよね。

岩波:
経済的価値だけに集約すると世界はとても味気ないものになるし、そもそも経済的価値だけで世界は成り立たない。そこには人間が居て、感情があって、関係性があって、お金に換算できない価値がたくさんある。まさに”GIFT"もそうですよね。お金に換算するほど野暮なことはない。つまらん。”GIFT"は”GIFT"なんですよ。”GIFT"的価値も思う存分味わえる世の中にしたい!

お金を集めても得られないものがたくさんあることは、皆分かっていることです。でもお金がないと生きていけない社会システムになっていることもまたある側面での事実。この次の社会をどう創造していくのか、、、あ、真面目な話にいきそうで、話を戻してw。

佐野:
縄文土器から声が聞こえます・・・「もう一度私の話をしろ」という声が・・・。

岩波:
佐野さん、疲れてるねw。
例えば縄文式土器の経済的価値が1,000万だとします。いりますか?1,000万払いますか?

佐野:
1000万もらわないとほしくないですね。

岩波:
なんて強欲なw。

まあ、縄文式土器は例えですけど、私が佐野さんにいつも感謝していて、「なにかプレゼントしたい」と私が考えていたとします。私が縄文時代が大好きで、佐野さんにその感謝の意を縄文式土器のストーリーに絡めて送ったとします。どうですか?

佐野:
聞いていて、お金で買うと「払ったんだから当然」と思ってしまって、「ありがとう」の気持ちを受け取れないかもしれないと思いました。

岩波:
そうなんですよ!お金は「交換しやすい」という便利さがあるんですけど、送り手と受け取り手の間にある関係や感情をストップさせてしまうんです。ある意味関係性を清算する意味もある。でも、ギフト的価値であれば「お礼を送る仲」などの関係は豊かなまま、「ありがとう」といった感情はそのまま送ることができます。このギフト的価値が、共感資本社会における豊かさの大きな指標になるんです。

佐野:
何だか縄文土器をギフトとしてであればほしくなってきました。

岩波:
博物館の館長になったらご連絡しますねw。

編集後記

岩波いわく「共感資本社会になると豊かさの指標がより多様になる」、そして「豊かさの指標のひとつは人とのつながりや共感」であるとのことです。それは「経済的価値に変換することで失われていた人間関係を豊かにしたり、伝えられなかった感情を伝えられるようになる」ようです。

ボランタリー経済や贈与の経済なんて言葉を聞いたことがありますが、それに近いのかな?飲み会参戦率が高く多忙な岩波をまた捕まえて、共感資本社会をさらに具体化していきたいと思います。


あの縄文土器、いくらするんだろ。

キャプチャ

岩波:
はい!また経済的価値に置き換えてる!僕は香箱蟹コロッケ&香箱蟹をいただきに行きます!(当時12月)

最後は豊かになりすぎて「星の文化館」の宇宙人と、アンドロメダ星雲と交信するようになった岩波でした。

「星の文化館」のHPもすごいですよ。「あそこにいるのは!?なんだか見たことのある宇宙人と一緒に写真をとりましょう!」と煽ってきますから。

(話し手:岩波 直樹/聴き手:佐野 創太/編集:eumo編集部)

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