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逆噴射小説大賞二次選考突破しました(20201126)

二次選考を突破した

逆噴射の投稿期間から早くも一ヶ月が過ぎようとしています。私がパルプ小説を読んだり書いたりしているうちに、逆噴射小説大賞2020は二次選考の結果発表が出ました。私はピックアップをまだ書いていません。腹を切れ!

私の作品は五作全て通りました。「なんかの手違いかな」と考えていたら桃之字さんのtweetで自分の名前を発見してヴッ……となりました。

本当にびっくりしましたが、しかし他にすごい方がたくさんおられるのです。例えば初参加の大塚葛さんや日南日々來(H2)さんも二次選考を突破したのですごいですし、マツモトキヨシさんや三宅つのさんの作品も私は好きです。この中で何人かはファイナリストになるでしょうし、一人は優勝者になるでしょう。私の可能性もありますし、ないかもしれません。

しかしどうなるにせよ、結果が出るのは多分一ヶ月後とか二ヶ月後の未来であり、未来を考えてヤキモキし続けるのは建設的ではありません。

何が言いたいかというと、結果に関わらずパルプを読んだり書いたりしましょう。去年、昨年よりもすごい勢いで上昇している逆噴射小説大賞ですが、大賞のキーワードは【冒頭800字】です。作品は完結させてこそ本当の価値が生まれます(自分で耳が痛い)。

続きを書くのは骨が折れる作業ですし、たまに疲れます。しかし出来上がれば作品として一つの価値が生じますし、その価値はあなたが十分わかっています。たとえ世間に出してあほとかまぬけとかこき下ろされたとしても、殆どが逆噴射先生が提唱するヘイターとかそういうものの類です。「実践的! アドバイス!」「あなたの小説って台本みたいでメリハリがゼロ!」とか言ってきても特に聞く必要はありません。作品が完結したら、自分で納得して自分で作品を見直して、次に進めばいいだけです。心をえぐるので拾うべきかもしれないアドバイスが出てきても、そういうのは無視してサクナヒメとかGenshin Impactをプレイしたほうが楽しいし建設的です。

ということで私は引き続き書きます。みなさんも適度にサボったり憩いながら執筆してほしいと思います。作品が出来上がったら、有志によるパルプ・マガジンへの投稿、新人賞、note販売、無料配布……ルートはたくさんあるので、どんどん出していって欲しい。Keep practice, practice every day...

あとなんだかんだで五作通過したので、自作をここにピックアップします。ぜひお読みになって……!


俳句を読んでいる

これは詳細は省くのですが、よんどころなき事情で俳句を勉強することになりました。なので季語を勉強したり難読漢字に頭を悩ませています。

「エッ俳句? それってニンジャスレイヤーがハイクを詠めとかいったり、なんかマツオが旅してるやつじゃ……」と仰る向きもありますがだいたいその通りです。基本ルールは、「季語(コタツ、ソーダ、マフラー等」を入れて五・七・五の音調で短詩を作るゲーム」です。最近の俳句は変化著しく、季語を入れなかったりわざと字余りにさせたりと、既存の軸を変えながら作る俳人もいます。しかしそういうのは上級者向けなので、今回はスルーしましょう。

メイン教材はKADOKAWAが出版している『俳句』のバックナンバーです。今回の引用元は『俳句 2017年7月号』です。

昔は松尾芭蕉が〈荒海や佐渡に横たふ天の川〉や〈旅に病んで夢は枯野をかけ廻る〉と作っていましたが、雑誌をめくってみると、〈理髪師の無口がうれし熱帯魚〉(野間しげるさん作)や〈殺生を鵜飼と言ひたるは誰ぞ〉(鷹羽狩行さん作)など、現代としてアレンジメントされていて刺激的です。パルプとは違った方向性で面白いです。

私は小説やtwitterを書く時にどうしても長文で書いてしまうので、こうした短詩に触れてもう少しビシッと収めたいな……とも思います。

7月号の企画欄も見ていると、「夏目漱石の俳句」「オノマトペ俳句の秘訣」や、「俳句旅枕」など、俳句を軸にしてジャンルが多彩です。

そして俳句を勉強して面白いのが難読漢字です。漢字……それはネットフリックスやサイバーパンクを専攻しているとレベル3の漢字しか出ないので楽勝ですが、俳句だとレベル92の漢字が攻撃してきます。

馬頭観音(めづかんのん)ひそかに蚋(ぶよ)を連れ戻る〉(秋尾敏さん作)

蘖(ひこばえ)

鳰(にお、かいつぶり)

燼(もえさし)

蚕豆(そらまめ)など、「かんじがよめないな……」「字がわからないな……」とネットフリックスとは違う攻撃パターンで殴ってくるので、読者は否応なしに適応を迫られます。更に俳句はたまに旧漢字も駆使して襲ってくるので、初見殺しパターン(辞書に出ない)も生じます。

バックナンバーは家に十冊ほどあります。読み終わればおそらく私は多少俳句に詳しくなる気がするのですが、知識にあぐらをかいて、「その作り方はよくないね……」「この漢字にはモラルが足りないな……」など、延々と垂れ流す悪の手先にならないよう己を律したいと思います。また次回。

《終わり》

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