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憧れだった東京という街。

田舎出身(岡山県)の私にとって、東京は昔からの憧れだった。
東京には初めて行った小学1年生のころから数えると、もう20回以上訪れているだろう。

小学校1年生の夏休み、家族旅行で連れて行ってもらった初めての東京。
行けなくなるのが嫌で体調が悪かったのにも関わらず親に言わず、38度の中夜行バスで行ったディズニーランド。
最高に楽しかった、中学校の修学旅行。
親友4人でおそろいの服を着ていった春休みディズニー。
大切な友達が失恋してしまい、「どっか遠くへ行きたい」「んじゃ、明後日東京でも行く?」の二言で決まった弾丸旅。
海外で知り合った東京の友達に会いに行くための一人旅。

本当にいろいろな思い出がある。
そして私は東京が好きなのである。

「これが日本の中心!!」と感じるくらいの広い世界。
全国から夢を追いかけて、様々な人が集まる場所。
そんな人たちがひしめき合って、夜遅くまで賑わい、静かなさわやかな朝がやってくる。

そんな可能性に溢れた東京が好きだった。

そして東京にはたくさんの素敵な町がある。
降りる駅によって全く雰囲気が違うんです。

夜行バスが着く朝5時半の池袋とか
江戸の下町のような雰囲気が大好きな浅草や隅田川周辺とか
大きな広告や爆音で溢れた若者の街、渋谷とか
ドンキで買ったお酒を片手に友達とお花見をした目黒川沿いとか
古着のワンピースを試着して、このまま着ていきます!ってオシャレした下北沢とか
古書店とカレーの匂いで歩いてるだけでウキウキする神保町とか
駅を降り立つと東京タワーが見える六本木とか
友達の家に泊まりに行った八王子の山奥とか。

これら以外にもいろんな町を探検していろんな町の匂いを楽しんできた。

歩いてるだけで心が踊るんだなあ。


(ちなみに「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」という3年前くらいにテレ東でやっていたドラマが本当に大好きでした。
東京の町とその人の人生への葛藤が絶妙に描かれています。)

しかしそんな私がここ数か月で東京への憧れの気持ちが一気になくなってしまった。

高校生まで小さな世界に住んでいた私にとって、東京は憧れでとても遠い存在だったし、
夜が明けるにつれてバスの窓から見える高層ビルに心を踊らせていた。
そして東京にはたくさんの機会と刺激で溢れている。

そう思っていたのに。

そんな私の考えを根底からくつがえしたのも、やはりコロナウイルスによる社会の変化と自身の変化。

自粛期間が続く中で
・今まであまり会えていなかった全国の友達とオンラインで話すことができた。
・普通だったら東京に足を運ばないと聞けないイベントや講演に参加できた。
・この自粛期間でまだ直接会ったことはないけれど全国に新しい友達ができた。

そんなことが起きていき、どんどん人との出会いや繋がりが増えた。
しかも全国各地に。
そしてもともと友達だったみんなとも、よりコミュニケーションが増えた。

また、去年半年間、世界を旅したことで移動に対する距離感がおかしくなった。
私にとって東京に行くということは「明日、梅田行こ!」と同じ感覚。
会いたいと思えば、すぐに行ける距離なんですよね。
(大阪⇔東京なんてバスで1500円で行けちゃいます)

そんな社会の変化や自分自身の変化によって

「あれ?東京に住む必要なくない?」
ってなっちゃったんですよね。

東京は家賃が高い、いい意味でもあるがよくない意味で人が密集している、そして地震のリスクも高い。

そんな東京のデメリットに加え

オンラインの普及が東京に行くよりもはるかに私の世界を広げてくれた。

**きっともう以前の元通りの世界には戻らないと思う。

でも、きっとこれからは住んでいる場所がそんなに重要じゃなくなる世界になる気がする。**

住んでいる場所が違っても人は繋がれる。
改めて、テクノロジーってすごい。

そうだなぁ。私は一年後、どこに住んでいるのだろうか。


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