コロナ

21世紀初頭に猛威を振るった感染病。

西暦2019年~2023年頃。

人々の口から発せられる噂が主な感染ルートで、特筆すべきは、テレビを点けると感染るという従来の感染症とは一線を画する特徴を持っている。

眼からも感染するタイプのこの新種ウィルスは、21世紀が始まった直後に発明された、覗き見型社交ツール、通称SNSによっても感染してしまう恐怖の感染病だ。

旧約聖書に倣い、夜は悪霊が通る為、特に感染力を増すという歴史に学び、出入り口を塞いだところ、自炊の出来ない人々を強制的にダイエットさせ、餓死者をも出してしまうという事態に陥った。

当時の資本主義国の政治家達は、ハゲ散らかした頭部をひたすらに国民に見せつける仕事に満足し、退勤した後は、マスターキーを手に、やはり多くの国民と同じく、自炊が出来ない為、高級飲食店に精をつけに通い、せっせと不倫に勤しんだ。

一方まさかの若者の致死率が低いと、知れ渡った為、若者の過激な政治批判は各街角で見られ、ストロング缶という安酒を片手に、吠え散らかし、当時、法の執行者である警察という軍団が成敗して回るという図式も見られた。

一方その頃、共産圏では、独裁政治による施策により、余計なテレビは壊され、余計な行動は即座に遮断された為、被害はごく一部で留まった。
しかしこの感染症の元凶はこの共産圏の大国によるものだとして、資本主義国連合は、感染経路の調査データを改竄し、元凶であるとし、共産国を非難。

しかし、実はこの騒ぎの裏側で、株価や、不動産価値は乱高下を繰り返し、個人投資家の資産や、中小規模の企業達の資産は半減し、資本主義国連合を操る、お金の発行券を握る独裁一族×××により、半減した資産は安く回収された。

また一族から共産圏の独裁者は片っ端から暗殺され、その後独裁一族の息がかかった似非共産主義者が独裁の実権を握る。

この一連の流れによって現在の対立構図である、

「AI vs 人」

の裏側に引き続き留まることのできた我々一族は一部、火星へと移住を達成し、地球は、世界人類機構主催の、週に一度開催のオリムピック(通称五輪)にて新導入されたルールに基づき、総合優勝国が世界人類機構に統一された全国の財政が一任されるに至った。

※基軸通貨はなくなり全てオリムピック用に使われていた、オンラインギャンブル会社の発行するBET Coin(BTC)に替わった。

かくして人類の理想とするオンラインギャンブル全盛時代を迎え今に至る。

人類史を彩る感染病は往々にして、より良い世界を築き上げる基礎となることが多く、人類の発展を促し、強固な統治社会の一助となっている…


と、ここまでだな、この中から、中間テストに出題されるから、各用語、それと、あーあと、全体の構図だな、しっかりインストールしておくように。

あ、そうだ忘れるところだったな、君たち、明日は学校健診だから、子供を一年更新する場合は、このウォレットに5,000BTCを入れて必ず持ってくるようにー。

明日忘れるとまた一年年とっちゃうからなー、先生みたいになっちゃうぞー。

それじゃあ今日はここまでー。

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