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なんでだめなの?

こんにちは。

保育者としてはっとしたエピソードを思い出したので、備忘録がてら。


何個か前の自己紹介の記事でも書いたとおり、わたしはニュージーランドの保育園で仕事をしていました。

日本人は自分以外いない地元の方々の子どもを預かる保育園で、現地の保育を学びたかった私にはとてもいい環境でした。


ある日ランチの前に机を拭いていると、ある子が「自分もやりたい」と言ってきました。子どもが多い上にスタッフの数も少なくいつもより時間も押していたので、「また今度にしよう」と言ったのですが、どうしてもやりたいと。

座りこんで「やる」と言い張る子どもを横目に、私は素早く終わらせようとさっと机を拭くことに。そこに来た同僚に、「なんでだめなの?」と聞かれました。

「次のことも考えたら、時間的に厳しいから」が思い浮かんだ答えなのですが、口に出すには違和感があってモゴモゴ。


この時の違和感、あの時はうまく説明できなかったのですが今なら「大人の都合に従わせようとした恥ずかしさ」なのだと分かります。

スケジュール、やりたいこと、そんなのは全て大人の都合。忙しくしている時って、心が焦るし、一瞬のタイミングも無駄にしたくないような急ぎに駆られてしまいがちです。そんな時こそ流されずに、本当に大切なことを見失わない芯の強さを。


布巾をもう一枚だして一緒にやっても、少々ランチの準備が遅れてもよかったんですよね。私たちは時間を守る為に生活しているんじゃない。この時子どもの好奇心を削いでしまいかけたことは反省しているし、大切なことに気づけて良かったと思います。

あれ以来、忙しくなり始めたら鼻歌を歌うようにしています。



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