mother’s history No.29 いよいよ、高校生活のはじまりだ。
憧れの高校入学しました。
でも、気持ちとの乖離が始まります。こんなはずでばなかったのに、と心底考えるのです。楽しいはずの高校生活。
私がいけないのかしら、貧乏だからいけないのかしら、向学心がないのがいけないのかしら、神さま教えてください・・・アーメン。
4月8日
4月8日入学式で高校に行った。母は小学校に行かなければならないので、来られない。行きしなに、呉服屋さんによってセーラー服を着てさっそうと出かた。
行って、組み分けしてあるのを見たら、G組で進学コースだった。これはテストの順番で決めたのだ。H組が一番でき、次がG組。私は入学試験はよかったらしい。
間所伸ちゃん、多栄子ちゃん、洋子ちゃん、松原さん、木原さん、たけ内さん、山田さん、合計八人も宮崎出身者、こんなこと夢にも思わなかった。好きなもんばかり女になったので、有頂天になっていて、教室に入ったら担任の先生は加藤先生、どんな印象の先生か言いにくい先生だった、でも、教室ではらくたんしてしまった。
お金がたくさんいること々々、びっくりするほどいる。
それに先生が、就職する人は紙に書きなさいと言うので、紙に課外を受けないと、書いたら後でのこりなさいと言われた。この組で就職しようとする人は、ほんのわずかではずかしかった。
でも、その中には伸ちゃん、洋子ちゃん、多栄子ちゃんも入っていたので、少しほっとした。
私は、この組にいてもぜったいびりにはならなんぞと、がんばっている。
今日は、ほんとにつかれて体じゅうくたくただ。足がだるくてならない。
でも、進学する人よりいい点数を取ろうとがんばっている。今日は予習を三時間ほどした。
芳美がんばれ、ふれ々々。
4月9日
英語の時間の時、始まってそうそう「暗しょうしてあるか」 と聞くので、びっくりしてしまった。課外の続きをやっているのだ。
読むのに、一番最初にあたりドギマギしてしまつた。私の後に読んだ人達の読み方のよさにびっくりしてしまった。
英語の先生は、前田先生と言って背の低い、虫の好かない先生だった。
地学と国語の先生は、大好きだ。こんながり勉ばっかりのクラスはいやかったので、担任の先生にクラス変われないのか、聞きに行ったところ、よく加藤先生は話のわかる先生なので、少しほっとした。
ちょっと待ってくれで、今日は終わった。帰りしな体操服を買ったり、本屋へ寄ったり、くつ屋に行ったりで、ずっと一回りして帰った。
4月10日
英語も数学も、ちんぷんかんぷである。
六時間目の時、先生が「ちょっと来なさい」と言った。しゅうしょく生だ。私達は生物室に入って行き、兄弟の数や、父や母の職業を聞いたり、「課外するのもいやか」と、そんな事を聞いたので、「ぜつたい、しゅうしょくです、もう勉強するのがいやんです」と言った。
私の実力以上で入ったので、とってもいやだ。C組ぐらいになんで入らなかったのかな? まったくいやになってしまう。
英語もすきだったのが、きらいになってしまった。
みんな、何て出来そうな顔しているのだろう。この分だと一番ビリになるおそれは十分にある。しっかりやろう、ビリにならないように・・・。
明日は、身体検査、まったくいやな日が続く。
これも、幸福のほうがくのむくいだろうか・・・。
とうとう、組を変えてもらえないのが残念だった・・・アーメン。
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