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真夜中のおしゃべり

昨夜のこと。

最近話題のスマホアプリclubhouseで友人たちとふわふわとしゃべった。旅行の話に始まって、好きなお酒の話だとか、おすすめのビールだとか、骨折の話だとか、オリンピックの話だとか、占いの話だとか、とりとめもなく、思いつくままに、ふわふわとしゃべった。

clubhouseはお互いの顔が見えない。声だけが聞こえる。それをいいことにわたしは「ほろよい」を飲みながら、ソファーでごろんとくつろぎ、スマホから聞こえてくるみんなの声に耳を傾け、気ままにしゃべっていた。

今週はなんだかとても忙しくて、その上、自分の不甲斐なさを痛感しっぱなしの1週間だった。ひとことでいうと、ぐったりしていた。そんなわたしにとって、電話とラジオの中間みたいなclubhouseでの友人たちとのゆるっとした会話は、やわらかく、あたたかく、緊張感やら疲れやら、いろんなものが溶けていった。なんだろう、湯船のような、毛布のような。結論を出さねばならぬ議論をひたすらに積み重ねた1週間のあと、結論とは無縁のおしゃべりは、ただひたすらに、居心地がよかった。

気づけば2時間。日付はとっくに変わっている。心地よい眠気に負けたわたしは、みんなにおやすみを言った。家族以外にも「おやすみ」って言えるひとたちがいるというのは、ずいぶんとしあわせなことだ。

着替えて、歯磨きをして、夫が寝ているベッドにもぐりこむ。その気配に気づいた夫が、半分寝ている声で「夜更かしだめだよ」と言う。

「clubhouseでみんなと話してたの」
「楽しかった?」
「うん、楽しかった」

すると彼はすこし嬉しそうに、

「そっか、よかったねえ」

と言って、また寝息をたて始めた。

わたしが楽しかったことに「よかったねえ」と言ってくれる人が隣にいるというのは、これもまた、ずいぶんとしあわせなことだ。

自分に嫌気がさすことも落ち込むことも日常茶飯事だけれど、今自分のまわりにあるしあわせを忘れてしまわないように、ちゃんと、ちゃんと、大切に、そしていつかみんなに返せるように、書き留めておかなくちゃと、眠りに落ちていきながら思った。

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#clubhouse #しあわせ



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