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肉眼と心眼■□下田コラム□■vol.40

以前も話題に触れましたが、最近、二宮金次郎の本をよく読んでいます。

とても分厚い本ですので、毎日数ページずつ、楽しむように読んでいます。

読むにつれ、二宮金次郎という人は、農作物の取れ高を多くして、農村を再興させるというリアリティさと、その根底にある儒学の思想が見事に融合されている人物だったことがよくわかってきます。

農村再興には、多くの農民が実際に身体を動かさなければなりません。

二宮金次郎の教えに農民が従ったのは、再興させる緻密な策があったのは確かですが、それ以前に二宮金次郎自身が儒学の思想を見事に体現していたからなのだと思います。

その人間性に皆が従ったのだと思うのです。

先日、別の本を読んでいて、トーキングチーフという言葉が出てきました。

どこの国か忘れてしまいましたが、ある国では、住民対話の場にトーキングチーフという役割の人が存在するそうです。

その人は、住民みんなの意見を個別にじっくり聴きます。

そして、意見を一通り聴き終わった後に、「皆の意見を聴いた。その上で●●としたいと思う」と結論を伝えるそうです。

そうすると、住民は皆、みんなの意見が統合されたような気がして、その意見に従うというのです。実際には統合されていなかったとしてもです。

その際に重要なのは、トーキングチーフの人格が高く、みんなに尊敬されていることです。

二宮金次郎は、まさに農民のトーキングチーフだったのだと思います。

そんな二宮金次郎の語録の中に、「肉眼と心眼」という話がありました。

本を読む時、物事を見る時、人は肉体としての眼を通して見ます。

これは、当然ですね。

そして、物事を理解します。

金次郎は、その後に、心の眼、心眼でも見てみろというのです。

私なりにこれを解釈すると、人はリアルな眼で見ただけで、わかった気になってなんとなくの理解、表面上の理解だけで物事を進めてしまう。

それでは、本質をしっかりと掴むことができない。

本質を掴まないで物事を進めると、効率性だけであったり、偏った価値観で判断してしまう。

それでうまくいかないのは、当たり前だ。
ということかと理解しています。

だから、一度立ち止まって、物事の本質を理解する時間を取れということだと思うのです。

そのやり方は、一度立ち止まって、自分の心に聴いてみる時間を取れということなのです。

本ならば、眼で読んだ後、一度本を置いて、目を閉じて、「本質は何だろう?」「人として正しい判断は何だろう?」と自分自身に問いかけてみるということです。

自分の心に聴いてみるというのは、よく聞くフレーズですが、その方法は、「実際に立ち止まって、目を閉じて自分に問いかけてみる」この動作を実際にやりなさいということなのです。

実際の動作が示唆されているのが、リアリティを強く求める、二宮金次郎らしいと思いました。

さて、今日から私も実践してみようと思います。


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