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狂った恋愛遍歴①彼氏がいるという安心感を求めて…重い女と依存の始まり

狂った恋愛遍歴【あらすじ】はこちら

意味不明な考え方

父親からの嫌な出来事が拭えないまま思春期を迎えた事で
『自分に彼氏が出来れば安心できる』という意味不明な考えを
正しいと本気で思って突っ走りはじめました。


そんな私は、苦手としているはずの父から毎度言われていた言葉があります。

この言葉だけは違和感でしかありませんでした。


「付き合う男の方から彼女に会いにくるのが当然だ。」


今振り返ると『いやいやぃゃ…』と思いますが
なぜか、当時の私はその言葉だけ忠実に守ってしまうのです。
これは長年信じ込んでいたので、抜け出すのに苦労しました。


父から逃げるように、異性への依存を強める一方
父の言う事に馬鹿正直に従うという相反する行動…。

自分にとって都合がいいと感じる事だけを信じ
なんて私はわがままに生きてきたのだろうと今でも反省しています。


さて、こんな状態の私がこれまで
どのような恋愛をし、何を思っていたのか、
学生の頃からさかのぼってお話ししていきたいと思います。

中学生の時、私から告白

私は中学2年生の時に、隣のクラスにいた
一人の男子T君が気になり始めました。

彼は、いつも独り…
色白で陰キャラな雰囲気でした。
誰ともつるむことはなく、物静かな人。

そして、結構な頻度で学校を休んでいました。
ひきこもりが大好きな人でもありました。


『何だか気になる…』


私は、廊下や図書室で見かけるたびに
少しずつ話をするようになっていきました。
まだこの時は、本当に初々しくてかわいいものです。

告白したのは私から。
意外にも行動力のある自分に驚きました。

T君からの返事は「うん、いいよ。」と短め。
それでも本当に嬉しかったのを覚えています。

手をつなぐことさえも出来なくて
それでも一緒にいる時間がとても嬉しい。
いつも胸がキュンキュンしたお付き合いでした。

当時は、中学生が携帯電話など持てる時代ではなかったので
テレホンカードを持って近くの公衆電話に向かい
限られた時間の寒空の下でよくおしゃべりしていました。

初めての彼氏との下校にて

それからというもの、下校時は一緒に帰り
お互いに好きなロックの音楽話をよくしていました。

「今度、CD貸すから聴いてみて。」
「じゃあ、私も持ってくるね。」

そんなフワフワした会話を楽しみながら
帰り道をゆっくりと歩いて家路に着くのでした。


しかしある日、T君と帰っている道を
見覚えのある車が通り過ぎていきました。

『え…今のお父さんやない??』

何だか嫌な予感がした私は、顔の表情がこわばっていました。


T君「どうしたん…?」

私「いや…今、ウチの親が横を通り過ぎたみたいでね…。」


家が近くなるにつれ、帰りたくない衝動に駆られていました。
何を言われるのか、大体の見当はついていたからです。

父の理想を押し付けられる

帰宅後…

案の定、父は開口一番に彼の事を言いはじめました。

「なんか?さっきお前の横におったナヨナヨしたやつは。彼氏か?
お前は弱いんやけん、グイグイ引っ張ってもらえるような守ってもらえる
しっかりしたやつにしとけ。」


私は呆れてこう答えました。

「さっきチラッと見ただけやろうもん。
彼の何を知ってるんよ。人を見た目で判断するな。」


父は、そんな言葉にもお構いなしに、ハハっと鼻で笑うのでした。
自分のお眼鏡に叶う異性でないと気が済まない。
そんな言い方をされているような感じがしました。

しつこいのは嫌われる…

彼とは学校で会うといつも「一緒に帰ろう」と約束していました。

夕方になると、廊下で待っててくれている事に
嬉しい気持ちが膨らんで、本当に嬉しかったのを覚えています。

しかし、それだけでは安心出来なくなっていました。


『T君は本当に私のことが好きなのだろうか…』


いつの間にか、不安になっていく自分を保てなくなっていました。
その後に私がやらかしてしまったのです…。


彼と電話で話している時のこと。


「私のこと、どう思ってる…?」

何度も何度も…しつこく聞いてT君を追い詰めてしまったのです。
この時、本当に自分のことしか考えていませんでした。

なぜここまで聞き出そうとしていたのか?


『自分の事を好きだという安心感を常に感じていたい』


なんとも自分勝手な…。

しかし、私はその重苦しい思いを
彼に受け入れてもらおうとしていました。


この流れでなんとなく想像できるかと思いますが
彼の口からこのように言われました。


「別れよう」


当然です。嫌われました。

あまりにもしつこい…
しかも、自分のことしか考えていない…
うんざりされてしまったのだと思います。

誰が見ても私は相手に対して依存していたのです。


そして、彼とはお別れしました。
学校で会っても、素通りになってしまいました…。

辛かったけれど、それは『自分が起こした現実』である。

そう言い聞かせては、家でB'zの曲をひたすら聴いて
泣きたいだけ泣いて…気持ちに整理をつけるしかありませんでした。


その後、父は私が彼と別れたと察知するや否や
「あいつは〜」「あんなんは〜」と暴言のオンパレード。

別れても気持ちが残っていた私にとって
すごく辛く、苦しい思いがこみ上げてきました。


『父から絶対に逃げなければ…』


私はその後、高校に進学…

付き合う人に対しては、どこまでも尽くして言う事聞いて
そばにいてくれるよう、ご機嫌取りになっていくのでした。


…狂った恋愛遍歴②へ続きます。

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