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オパール化した生き物~死んでから虹色に輝く~

先週、植物がつくる宝石としてプラントオパールを紹介しましたが、場合によっては私たち動物も宝石になってしまうんです。

今回は、死んでから虹色に輝くオパールになった生き物たちについて紹介します。


オパールとは

そもそもオパールとは、一言で表すと小さなガラス玉が集まってできた鉱物で、虹色に輝くことから昔から装飾品やお守りに使われてきました。科学が進んだ現代でもその特異な性質は多くの人々の目をひきます。

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物理的な説明や鉱物としての説明は、リンクに飛んでみてもらえれば幸いです。

実際のところ人間の背骨がオパールになるかはわかりませんが、世の中には化石になるような長い年月をかけてオパールに変わったものが存在します。

生きてるうちはただの生き物なのに死んでから虹色に輝き、今ではコレクターの中で高価な売買が行われています。


オパール化した生き物

珪化木オパール(ウッドオパール)
珪化木とは、樹木が化石になる際にゆっくりとケイ酸成分に置き換わり、内部が水晶やメノウのように珪化(ケイ化)したものを珪化木といいます。

珪化木はそんな貴重なものである一方で、石炭のなりそこないともいわれています。
というのも、産業においては燃料となる石炭のほうが価値があり、珪化木はもともと樹木や腐敗した植物の化石である石炭になるポテンシャルを持っていながら、変な道に進んでしまったというわけです。

しかし、コレクションするなら石炭よりも珪化木でしょう。(石炭の漆黒の感じが好きな人もいるかもしれませんが、鮮やかさを取ると珪化木ですね)

特に、ガラス玉(シリカ粒子)が集まった珪化木は内部に虹色に輝くオパールを形成します。樹木が長い年月を経て宝石になるというのは何とも言えない神秘さがあると思います。

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http://www.geologyin.com/2016/03/rainbow-tree-opal.htmlより引用



シェルオパール

貝殻の主な成分は炭酸カルシウムですが、このカルシウムがケイ酸成分と置き換わることで
最終的に貝殻の形にガラス玉(シリカ粒子)が集まった構造をとることで、シェルオパールが完成します。

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http://www.ha.shotoku.ac.jp/~kawa/KYO/SEIBUTSU/KASEKI/nimai/01.html
より引用


ボーンオパール

シェルオパール同様に、恐竜の骨が化石となるときにオパール化したものです。脊椎かどうかは別としてこれこそ骨がオパールになったものです。

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https://www.opalauctions.com/ja/learn/did-you-know/australian-dinosaurs-opalised-bones
より引用


最後に

去年のミネラルショーで珪化木オパールを手に入れましたが、珪化木もシェルオパールも結構高いんですよね。
恐竜の骨のオパールなんていくら出せば手に入るんでしょうか?

ちなみに以前「脊髄がオパールになる頃」という動画をYoutubeで見かけました。結局、動画は見てないのですが、この表現はとても面白いですよね。人間も化石になったらオパールになるのかな?と思いを巡らします


おまけ:アンモライト
オパールではないので本編では省きましたが、きれいな化石の一つにアンモライトというものがあります。
これも虹色に輝く化石なのですが、こちらは原理が少し異なり、薄い膜が何重にも重なった多層膜になっています。

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https://www.nationaljeweler.com/blog/5188-5-things-to-know-about-ammoliteより引用


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