脱力という奥義
大げさなタイトルですが、たぶん奥義です。東洋の格闘技とかでは特に重要そうです。拳児とか刃牙やコータローまかりとおるに出てくるような感じの。
ということで、mohikanzアドベントカレンダー#2の6日目です。
今回説明するのは、マインドフルネスのボディスキャン瞑想というテクニックで、脱力を行うためのものです。
効能
日々で緊張をしていませんか?
肩や首が凝る、長期の休みになると途端に風邪を引く、整体にいったら「体の力ぬいて」といわれるけど全くわからず整体師さんに苦笑される、針を打ってもらったらものすごく楽になった、など、緊張体質の人は世の中にいっぱいいるでしょう。
人間には自律神経があり、緊張・バトルを司る交感神経と、リラックスを司る副交感神経がセットです。これらがバランスよく稼働すると健康ですが、どちらかによると不健康になります。
ストレスのたまってる人、メンタルを病んでる人は特に、体がガチガチに緊張していることが多いです。無意識のうちに筋肉に力が入っていたりします。
ボディスキャン瞑想で副交感神経をアクティベーションしましょう。筋肉の緊張をほぐし、体がリラックスし、メンタルケアにも役立ちます。
やり方について
別にルールが決まってるわけでもないので、自分にあったやり方、時間で全然かまいません。
ひとまずは、僕がやってるやり方を解説します。参考にしているのは、からっぽ!10分間瞑想が忙しいココロを楽にする という本でのやり方です。
似たようなメソッドとして自律訓練法というものがありますが、人によるかもしれませんがこちらの方が簡単だと思います。
体をスキャンする
まず、目を閉じてゆったりした姿勢を取ります。寝ててもいいし、座禅スタイルでもいいし、椅子にもたれかかって足を伸ばしててもいいでしょう。
SF映画とかでレーザーっぽいやつが頭からつま先までスキャンするようなシーンあるじゃないですか。赤いビームっぽいヤツが体を輪切り的にスキャンするアレです。アレ。
体の全体を頭から順にスキャンするイメージで、体の様々な感覚を読み取りましょう。
たとえば、頭がなんか重い感じだなーとか、首回りに凝りがあるなーとか、心臓どきどきしてるなーとか、床暖房でお尻が温かいなーでもなんでもいいです。
一番最初は雑に10秒くらいでスキャンします。
より精密に
二回目は、より精密にスキャンをします。一回目のスキャンで少しモードに入ってるので、二回目はよりじっくりとスキャンします。
髪の毛が皮膚に触れる感覚、閉じた目のまぶた周りの触覚、メガネをかけてる人ならメガネが顔にかかってる感覚、鼻から出入りする空気、耳の周囲、首筋など、感じ取れる限りの感覚を感じ取ってください。
喉や肺を通る空気、手の指の一本ずつそれぞれの感覚、呼吸するときに動く胸・おなか、お尻や足と床の接地面のかんかく、股関節、足、足先の指のそれぞれ一本ずつ。
おなかとか特に緊張して、力が入っていませんか?肩、胸、おなかに力が入ってるのか?入ってないのかを感じ取り、なるべく緩めてみましょう。
もっともっと精密に
別に回数は特に重要な話ではなくて、単にこれをやり続けると脱力してリラックスできるので、回数重ねた方がやりやすいってだけなのですが、さらに精密に体の力具合や感覚をスキャンできます。
例えば頭が痛い、重い感じがするなら、それはどんな形・大きさなのか、どういう性質のモノか、客観的に観察してみてください。続けていくと、それが曖昧というかよくわからない感じになると思います(ならなかったら頭痛薬か病院の出番かもしれません)。
精密に客観的な観察を繰り返すと、いつの間にかそういった感覚のほとんどは消えたりします。そうしたら次です。首、肩がこってる、そのこりはどんな形で…というのを客観的に観察し続けます。
ある一点に集中するのもいいです。首の右側のここらへんみたいな感じでひたすら観察するのです。
あるいはその逆で、肩と肩甲骨、肩と胸、肩と胸と肩甲骨みたいな広い範囲で感じ取れるものがあるか観察します。あと背中も。
緊張を続けてる人というのは、大体首や肩、肩甲骨・胸のあたりが、力が入ってガチガチになっています。上半身のいっぱいある筋肉の集合体がみっちりしてる感じから、それらがほぐれてくるような感覚を得られると、いい感じに脱力できているでしょう。
いわゆる肩の力を抜くですね。
これを同様に足先に至るまでやってみましょう。
体全身の力を抜く
ボディスキャンをしながら体の一切合切から力を抜いてみましょう。もしかしたら座り方によっては体を支える力が必要な場合もあるでしょう。首の前後、つまり頭をどこらへんにもってくれば一番楽なのか?場合によっては一度少しだけ頭を動かして、より楽な場所を探してみてもいいです。
足の置き方、背筋、首・頭、これらのバランスがいい感じになるように調整できれば、より体全体の力を抜けます。最小限の筋肉で、自分がバランスをとれる姿勢を探求してみるのも面白いです。
あれこれ書いたけどお好みで
お好みで大丈夫です。必要なのは体の感覚に集中するということだけです。やりやすい方法を見つければ大丈夫です。
一番お手軽な方法は、たぶん呼吸を意識することです。呼吸を意識するだけでもじつは全く違うのです。
かける時間に関しても、1分で済ませても、3分、5分、10分、あるいは脱力しきるまでやってもいいです。
忙しい日々が続きすぎてるなーと思ったら、じっくり取りかかるといいですし、一瞬で少しだけ休みたいなら短い時間でもかまいません。
ちなみにこれ、歩きながらでもできます。眼をつぶるともちろん危ないのでちゃんと見て安全は確保しながらですが、手の動かし方、足の動かし方、体幹、それらにどれだけ力が入っているかなどを感じ取るのです。気持ちよく散歩できるはずです。もちろん交通事故にならないように気をつけてです。
電車で移動中、立ってる状態でもかまいません。体にかかるGや筋肉の緊張具合、バランスを一番楽にとれるスタイルを探してみましょう。
慣れてくると、意識を合わせてる部位がぽかぽかしたり、筋肉の状態を感じ取る解像度が上がったりする気がしています(実際にどうなのかは知りません)。これがもしかすると気ってヤツなのか!
リラックス〜 (CV: 若井友希)
それでは緊張をほぐして、心と体をメンテナンスしましょう。
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