
雰囲気を楽しむ、至極なひととき。
カフェ、お食事など、何を大切にしてお店を選びますか?
味、
サービス、
外観や内装の雰囲気?
私はコーヒーが好きで、1日1杯は飲みます。
最近、とても気に入った喫茶店を見つけたお話です。
お店に入った瞬間に、空気中でブレンドされた豆の匂いが私の五感を喜ばせる。
思わず深呼吸したくなる、違う世界に入ったかのような落ち着いた空間。
ニスで塗られた木をすごく大切にしていて、
昭和のようなシックで薄暗い、骨董品屋さんを連想させる店内。
でも隅々まで掃除が行き届いていて、
外からの光と、ほの暗さと、
コーヒーの匂いがテーブルも椅子からも木の温もりを引き立たせる。
都会の喧騒やコンクリートを忘れて、
気分はなんだか、林の中にいるみたい。
ちょっと寒い。と感じるこの寒さに風流を感じる。
きっと生温かったり、ガンガンに寒かったらまた違うんだと思う。
このお店、この味、この雰囲気にはこのちょっと寒いほうが心地良い。
マスターが淹れる一杯はどれも500円。
コーヒーのためのケーキ、350円。
この自家製ケーキが、心に沁みる美味しさ。
普通の人からしたら、甘くないと感じると思う。
そこらのチェーン店やインスタ映え、店主のこだわり風イマイチなデザートよりコーヒーとのバランスがとても良く洗練されてる。
コーヒーカップやケーキのお皿ひとつも、綺麗な中にある不完全さが良い。
何より、こんなに美味しくていい雰囲気のお店が静かなこと。
空間を楽しむ場。
隣のカップルは「ワイワイできないじゃん」などと言ってるけど、
私にとっては、超ナンセンス!!!
ここに来たら、静かに心落ち着いたお話ができると思う。
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』の主張する美学にピッタリ当てはまるところである。
↑
(いま読んでる最中で影響受けまくり)
陰の中に美を見出すように、五感を使って感じる楽しみ。
自分との会話もできる空間。
同じものをいただくのに、その日によって感じ方が違うんです。
ちょっと気分が沈んだ日の一杯。
ガッツリやる気がある日の一杯。
口に含んだ瞬間、心がきらめいたり、
湯船に浸かったときのため息みたいに落ち着いたり。
私は、自分の家ではなかなかできないこと。
ここにも、お金を払う価値が、多いにあります。
何にお金を払うのか。
今回は、量よりも『質』というお話でした。
舞台演劇は『体験』を売っています。
カタルシス。
観た人の心に溜まっているもの、本人さえ気づかないものを掘り起こし浄化させること。
泣いて、笑って、気づき、癒される。
すごいんですよ。
〜余談〜
ホテルニューオータニのガーデンラウンジ(カフェ)
リッツカールトンのラウンジ(カフェ&バー)
銀座 三笠会館の大和(鉄板焼)
銀座 瀬里奈(しゃぶしゃぶ)
お高いところが多いですが、理由も体感すると納得。
そこでしか得られない空気と感覚、感性が磨けます。
陰を消すような明るさではなく、陰あり落ち着ける素敵な空間です。
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