
Photo by tomekantyou1
#3 ひざ先30㎝のセカイ
好きこそものの上手なれ
好きなことに夢中になれる
好きなこと、やれてますか?
私は演劇が大好きです。仕事にしたい、ずっとやりたい。
2019年10月31日〜11月3日までの舞台に出演し、無事に終わりました。
90分間の物語は、3週間の稽古期間と共にあっという間でした。
好きなことやれてる人の終わった後の感想ではなく、キレイな面だけで見せないような胸中を告白します。
だって、自分のことが死ぬほど嫌いになるのに、なぜそこまでやるのかと。
何度でも好きになって、また続けようと思う結婚生活に似ている。
(結婚したことないのに言いました。スミマセン)
演劇を始めた時以来の、苦しさと共に駆け抜けました。
3週間という長くない稽古期間で作品を創り上げるのに、1年半のブランクは重すぎた。
しかも、1年半前までのやり方は封印する。
「えっ?私は何を頼りにお芝居を積み上げたらいいの?」
日本舞踊に色んな流派があるように、演技だって一つのパターンじゃない。
(ちなみに私は坂東流)
歌舞伎のように大きい派手な動きから、お座敷でやる小さなキャパでの表現。同じ舞踊です。
演出家の求める表現と、演出家の好きなスタイルのチューニングに寄せる。
『郷に入れば郷に従え』
頭ではわかっていても、やってみると身体に染み付いてる経験は昔のものだし、それが好きだから、手放すのは余計に苦しかった。
できない
なんで
くやしい
やれよ
なんでできないの
前できてたことさえできない
このスタイルじゃなければもっとできる
ぶつかることも許されないのか
やるしかない、このやろう
周りの空気感もわかる、言わなくても察するくらいはわかる。だんだん、自分のこと自体が否定されてるように思い込んでしまう。
でも、このセカイは言われないんだよ。
毎日稽古に行くのがしんどかった。逃げたいときもあった。
なぜ、そこまでやるのかと。
よくこんなニガテに突っ込んで行ったよなと、我ながら思います。
どう考えても、長所や得意をしないことってめっちゃツライです。
ツライ中で勝負するって。屈辱。
敵も自分だったりする、味方もいない。
そんな私を助けてくれたのは、ツイッターでの応援と同期の言葉。
そして、今回捨てたはずの過去の経験でした。
舞台に立つとき、毎回必ず思う
「あぁ、心の底から芝居が好きだ」
好きなものにまた恋しちゃうみたいな感覚で、好きでやってるのにまた好きだなと心から思う瞬間に出会う。
いつも新しくて、いつも違う感覚。
この一瞬のためにどんな苦しいことも耐えて立ち向かう。
今回も出会えたから、また続けようと思える。
30㎝先には、真似できない「すげぇ」と思わせなければいけないと教わりました。
動ける身体でいられるよう鍛える。ダンスもバレエもアクションも日本舞踊もやるし、来年はバク転ができるようにする。
深みのあるリアルな芝居がしたい。
本当に大切なものがわかったのも、今回の舞台のおかげです。
そして、ツイッターをご縁に見にきてくださった人のおかげ。
そして、声をかけてくださった、演出家の方のおかげ。
この機会を早く経験することができて良かった。
本当に大切にしたいものに気がつけました。
瀬戸際の29歳は、これからも進化していきたいので、どんどん挑戦を続けます!
ツイッター→@errnzabesu2
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