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大好きだったバッグを手放す〜マザーハウスの回収プログラムへの参加レポ〜

私、バッグが好きなんです^^

高校生くらいから、お洋服よりもバッグにときめいて欲しくなるタイプでした。どこかで読んだのだけど、女性は縄文の時代から、木の実などを集めるために籠を大事にしていたので、<女性はバッグが好き説>があるそうです。…身に覚えあり!笑

このバッグ好きの私がこの十年、大好きで大ファンで、ずっとお世話になっているブランドがあります。

途上国から世界に通用するブランドをつくる
MOTHER HOUSE

MOTHER HOUSEファンはたくさんいらっしゃいますが、私もものすごく好きなファンのひとりだと自称しております笑 が、今回はMOTHER HOUSEのどこが好きかは割愛。


今日はまたこのブランドが好きになった、という話です。

MOTHER HOUSEのバッグを初めて買ったのが2009年で、それ以来自分で買うバッグはほとんどこちらだったので、私のMOTHER HOUSEバッグコレクションは気づけば10個近くになっていました。


毎日のように、私の山盛り荷物を受け入れて、一日中 外出して使いまくっていたら…そりゃ丈夫なレザーバッグも傷みますよね。底の四つ角が擦れてもう穴が開く寸前とか。表面が擦れて色がおちるとか。持ち手の色が変わり、持ち手の糸がほつれるとか。修理することも考えて見積もりも取ったこともありますが、修理はかなりお金も時間もかかる。新しい「気」を入れるためにも結局新しいコを迎え入れる結論に毎回行き着きます。今、現役で一番愛用しているコが、トップ画像のRin レッド。


ところが新しいバッグを迎えても、これまで使ったバッグたちをずっと捨てられずにいました。バングラデシュの工場で職人さんたちが丁寧に作ってくれたバッグ。毎日一緒に、私のハードワークを共にしてくれたバッグ。ゴミ袋に入れて燃えるゴミの日に出す…想像しただけで涙が。。苦笑 私、こういうの本当に捨てられないタイプなんです。というわけでクローゼットの奥に仕舞い込んで…結局1年以上そのままでした。

そんな状況が一気に変わったのが今日。
ついにもう手放そうと決めたバッグたちを3つ、購入した時のMOTHER HOUSE の大きな布袋にひとまとめに入れて、さらに私物を入れたRin トートと合計4つのバッグを持って、自宅から一番近いMOTHER HOUSEの店舗、立川グリーンスプリングス店に持って行きました。そして、手放すことを決めたバッグ3つを回収して頂きました。

MOTHER HOUSEは、今年新型コロナの感染拡大で全店舗休業したときに、新しい事業として自社バッグの回収を始めたのです。しかも、回収したレザーバッグを自社で解体して、異なる色や加工の革を組み合わせ、新しいバッグやブックカバーなどに生まれ変わらせました。そして再度、自社商品 Rinneシリーズとして発売したのです。

他のアパレルの会社でも、ユーズドの服を回収するエコ活動をしているところもあります。その多くが、そのまま使えるものは途上国や難民キャンプなど「寄付のリユース」になるか、全く違うものに生まれ変わらせる「リサイクル」にするのがほとんど。回収した素材を、再び自社商品ラインナップにするなんて、私には初めて知るケースでした。

どんなに良い商品でも一方的につくり続けるだけで良いのか?使い終わった後の廃棄のプロセスに、生産企業が何も関わらなくて良いものなのか?社長でデザイナーの山口絵理子さんも、常に新しいコレクションを生み出し発表しながら、そんな疑問をずっと抱き続けていたそうです。そして生まれたのが回収プログラムとRinneシリーズとのこと。


お店に到着し、回収をお願いしたいとスタッフさんに伝えると、受け取ってそれぞれのバッグに忘れ物がないかをチェックくださり、回収バッグ1つずつに、MOTHER HOUSEのソーシャルポイント(しかも25Pも!)をつける手続きをしてくれました。

そして「お待ちの間、よかったら生産国のみんなにお手紙を書いていただけませんか?」とポストカードを出してくれました。そして、立川店内中央のドームの中のテーブルに案内くださいました。バングラやインドから届いたバッグやRinneのアイテムに囲まれながら、ゆっくり書かせてもらいました。

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表は「マトリゴール(バングラの言葉でMOTHER HOUSE)のみなさんへ」と日本語で書きましたが、裏の本文は英語で書いてみました。工場長さんなど、英語ができる方が現場にいらっしゃるので、せっかくなら翻訳でなく直接読んでいただきたいなと思いまして。

「最初にマトリゴールのバッグを買ったのは2009年で、今はRinを使っています。新しいコレクションが出るたび、いつもワクワクしています。みなさんが幸せにお仕事ができますように。そして、いつかみなさんに会いに行けますように。」

…という内容にしたつもりですが、英語で手紙を書くなんて久しぶり!!あの英語で伝わるかな笑

バッグを回収いただいて、お手紙も渡して、お店を出るときに、店長さんが「大切に使わせて頂きます、ありがとうございました」と丁寧におっしゃってくださいました。


私からすると、バッグは自分で選んで買って使ってきたものだから、私が責任持って処分するものと思っていました。だから、回収プログラムで使用後の責任をMOTHER HOUSEが引き受けてくれることは、嬉しいとともに、なんだか責任転嫁のような申し訳ないような気持ちもありましたし、捨てるときのあの罪悪感を感じなくて済むと正直ホッとしたのです。

ですが、私が使い込んで「ゴミ」にされるところだったバッグを、立川店で見送ってくれた店長さんは「ゴミ」ではなく大事な素材の一つとして受け取ってくれました。それがわかって、ものすごく嬉しかったし、また新たな「モノの見方」に気づかせていただきました。

大量生産、大量消費で地球に負荷をかける経済システムではなく、とはいえ、モノもエネルギーも動かない停滞した社会でもなく、関わる人皆の人生の豊かさがモノとともに循環する世界へ。私自身もできることを考えて行きたいし、きっとMOTHER HOUSEさんも考えていることだと思う。そんなところがめちゃ好きなのよね。

いつもありがとうございます^^

2020.10.4 上杉惠理子

はじめてサポートいただいたとき、本当に本当に嬉しかった。準備したセミナーや有料記事を購入いただくのとは全く違う喜びでした。本当に励みになります^^