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一族ほぼ全員医者 裕福すぎる家族とエルビル観光(2019年9月エルビル)

ドホークを出発し、乗り合いタクシーでクルディスタン自治州の首都エルビルへ向かう。
今日は先生の知人の医師ドクタームスタファ一家にお世話になる。

「実は今日は所用でドホークへ行かなあかんから、義父の家で泊まってな。嫁がどこでも連れて行くから遠慮せんといてくれ」
そして到着した先はこれまた大豪邸。

ドクタームスタファの義父サラディン、義母、妻、娘2人が迎えてくれた。インドネシア人の女中も2人いた。
義父サラディンは42年間医師として働き、WHOからの派遣でイエメンやソマリアに赴いた経験もある。リタイアした現在は、自治州大臣のコンサルタントをしているそう。
サラディンの子供もまたほぼ全員医師、その配偶者もだいたい医師、孫たちも皆医師になるための教育を受けているという一族。
そんな華麗なるサラディン、ドクタームスタファの妻アヴァン、娘2人と共にエルビル観光へ。

この街の見所は、なんといってもエルビル城塞。
人工の丘の上に作られた6000年以上の歴史を持つ集落で、周囲はすべて城壁で囲まれている。アッシリア帝国時代に繁栄し、その後さまざな戦いの戦場となった。
サダムフセイン時代にその多くを破壊されたため、現在も城塞内のあちこちで修復工事が行われている。

サラディンは街歩きをしている間、エルビルの歴史を細かく解説してくれた。まさに生き字引。その教育を受けている孫も街の歴史をよく知っていた。

その孫は、マーケット内を見歩いている間、アメリカンスクール仕込みの流暢な英語、アメリカドラマのような身ぶりで、
「ここで売られているものは全部安いのよ。1,000ディナールで買えるわ。nothing for usよ。」
駐車場では「この駐車場も1,000ディナール。nothing for usよ。something for youでしょうけど。」
「私たちのような一番ハイクラスの家に来られてあなたたちラッキーね!」
ペラペラ絶え間なく話している。順調に金持ち丸出しの生意気街道を走っている感じが非常におもしろい。

サラディンもサラディンで、車を走らせながら、「ここはハイクラスの人が住むエリアで、〇ドル。この裏側はもっとハイクラスで〇ドルぐらい。わしは家3つ持ってるけど、〇ドルで買うてん。わしらのようなハイクラスはここら辺のニューレジデンスにだいたい住んでるんやで〜」などと説明してくれる。

エルビルがいかに栄えているかという説明が、同時にサラディンがいかに裕福かという説明になっているのがすごい。
「わしんとこは羊が〇頭、山羊が〇頭、牛が〇頭いてますねん!」的な。
自分のステイタスを明示する文化があるのだろうか。とても興味深い。

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エルビル城塞

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城塞内はあちこちで修復工事が行われている

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城塞から 都会やなぁ

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クルド音楽のアーカイブショップ

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城塞前の古いカフェ

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マーケット内の人気のケバブレストラン

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shandl公園でサンセット

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ドクタームスタファの次女 オールディーズスタイル

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うえだにめっちゃなついた

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