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料理本人生に終止符

料理オタクの私。20歳から、料理本を見て作り続けてきましたので、料理本はたくさんありました。「棺桶に入れてもらう」くらいのつもりでいたのですが、3月の引っ越しの際に大断捨離。ミニマムに絞りました。
2019年末までに、捨てて、捨てて、捨てまくるために、残された料理本も候補に。
シェアハウス暮らしを始めて、食材の収納も十分になく、外食も増え、あるもので一品だけ適当に作る方ことが多くなり。本を見て献立を決め、あらかじめ食材を揃え、残った食材は次に回す、というサイクルがやりにくくなり。

手放す動機として大きいのは、引っ越し前の記事にも書いた、レシピ検索が充実してきたこと。
私が料理にハマり始めた30年前はインターネットがなかった。変わった料理、珍しい料理を作るには、本を見て作るしかなかった。インド料理、東南アジア料理、沖縄料理、食材も売っておらず、作り方も誰も知らなかった。そんな中、本格料理本だけが頼りだった。
NHKの「今日の料理」にハマり、給食や家庭料理ではなかったオリジナルな組み合わせや味付け、見たこともない食材や郷土料理に、ハマりにハマった。

ところが、料理本を処分して以降、「この食材あるけど、どんな料理があるかな」とか「外食で食べたあれ、どうやって作るのかな」とか、ネット検索するように。そしたら、まあレシピやうんちくがあるある!オタク料理本よりも、何倍も情報がある。見たことも聞いたこともない国の料理も、予想をはるかに超えてたくさんある。グッとくるオリジナルなレシピも、プロアマ両方ある。食材から検索するのは、本を使うよりもっと便利。
料理本がなくても、その気になればいつでもネットがある。ということに気づいて、料理本への依存が急速に下がっていったこの数カ月でした。

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オタクすぎる本は手放すことに。食材を入手するのが大変だったり、ほんの少量しか使わなくて残りが困ったり、一人分作るには手順が面倒だったり。作りたいのは山々なのですが、どうも本に振り回されてる感が。
きれいなので、ほしい方がいらしたら差し上げます。いなかったらブックオフへ。

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ボロボロすぎる本は廃棄することに。私の元祖料理本は、バラバラになってなお、テープで補修に補修を重ねた。私の青春が詰まっていると言ってもいい。が捨てることにした。

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「これだけはとっておこう」と思って、切り取ってスクラップしていた「神レシピ」も処分することにした。結局この数ヶ月作ってない。そして、神レシピを超えたもっと素晴らしいレシピも、ネット上にいくらでもあることを学んだ。

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厳選して、残ったのはこれだけになった。本は、この棚横一列ぎっしり全部料理本だったのを思うと、本当にわずかになった。

と書いた後で、ふと、これも全部手放そうと思いました。料理本はもう一冊も持たない。友達がプレゼントしてくれてまだ手をつけてない本一冊を残して全部処分。
今回の断捨離は、大断捨離で、今まで捨てられなかったものも捨てる。過去を振り切って振り切って振り切る。捨てるのはモノではなくて「過去」なのです。
私にとって料理本は料理に打ち込んでいた過去とのお別れ。もっと言うと、料理に囚われ、料理に逃避し、料理に依存していた自分とのお別れです。

3月もそうだったけど、料理本を捨てようとすると、自分の一部が失われるような心の痛みを感じる。でも同時に、何か清々しい気分も湧いてくる。
「最後の断捨離」は、今までどうしても捨てられなかったものを捨てるのが目的。いよいよ「聖域」に踏み込んできた感。捨てた後はすごく「軽く」なりそうな気がします。

冬至まであと13日。

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